決して広いとは言えない仙台のシングルスターのデュエルスペースに、26名の参加者が集まりました。熱気ムンムン、楽しみです!

七瀬とボブボブはA・Sさんに同乗、TAYAさんに同乗してこばゆい、aretiさんが参加。

山形からの遠征組は以上の6名です。

今まで調整してきたエスパードラゴン、スゥルタイコントロール、ジェスカイウィンズ、アブザンアグロの4つのデッキを用意できたので、今日は何で出ようか…と悩んでいたところ、こばゆいに適当に聞いてみたら「スゥルタイ」との答え。自分がイマイチ使い切れなかったから、という理由らしい。クッ…、まぁMっ気たっぷりなデッキですからね…。

●スゥルタイコントロール (最新版)

3 : 《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》
3 : 《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》
3 : 《棲み家の防御者/Den Protector》
2 : 《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
1 : 《アンデッドの大臣、シディシ/Sidisi, Undead Vizier》
12 creatures

2 : 《思考囲い/Thoughtseize》
3 : 《胆汁病/Bile Blight》
1 : 《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
1 : 《部族養い/Feed the Clan》
2 : 《解消/Dissolve》
3 : 《英雄の破滅/Hero’s Downfall》
2 : 《スゥルタイの魔除け/Sultai Charm》
3 : 《衰滅/Languish》
4 : 《時を越えた探索/Dig Through Time》
1 : 《頂点捕食者、ガラク/Garruk, Apex Predator》
1 : 《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
23 other spells

2 : 《島/Island》
2 : 《沼/Swamp》
4 : 《汚染された三角州/Polluted Delta》
2 : 《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
2 : 《ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast》
4 : 《華やかな宮殿/Opulent Palace》
3 : 《欺瞞の神殿/Temple of Deceit》
3 : 《疾病の神殿/Temple of Malady》
2 : 《神秘の神殿/Temple of Mystery》
1 : 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
25 lands

3 : 《部族養い/Feed the Clan》
2 : 《否認/Negate》
1 : 《思考囲い/Thoughtseize》
1 : 《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
1 : 《護法の宝珠/Orbs of Warding》
1 : 《自然に帰れ/Back to Nature》
1 : 《霊気のほころび/Unravel the AEther》
1 : 《悪性の疫病/Virulent Plague》
2 : 《龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar》
2 : 《悪夢の織り手、アショク/Ashiok, Nightmare Weaver》
15 sideboard cards


ということで、8月のFNMで3勝1敗、オリジンゲームデーで5勝1敗1IDで準優勝したスゥルタイコントロールを今回も乗りこなしてみせましょう!(自信ニキ)

目標はベスト8に残ること。

特別強いデッキというわけではないので、高望みはしません。


●ゲームリプレイ

1回戦 青赤ソプター

1本目 : 「うわ、ハサミだ!」と思ったら《爆片破》3発。0-1

2本目 : 《思考囲い》で《幽霊火の刃》を抜いて、ペースを握らせない展開を作ろうと努力する。生物を処理し切ると相手はバーンプランに変更するが、ここからサイドインしまくった《部族養い》を連打。最終的には《黄金牙、タシグル》がライフを詰めた。1-1

3本目 : 先攻の相手にサイドインした《霊気のほころび》が突き刺さる。一番強いハサミを潰されたものの、相手は《幽霊火の刃》を《羽ばたき飛行機械》に装備して殴るプラン。《思考囲い》で見た手札には、《極上の炎技》と《かき立てる炎》、《爆片破》。ここで《爆片破》を落とし、ライフは残り12。見えていた火力を2発撃ち込まれて残り4まで削られるが、《黄金牙、タシグル》からの《部族養い》でライフを大きく戻す。これが決定打となった。2-1


2回戦 アタルカレッド

1本目 : 《樹木茂る山麓》から《鋳造所通りの住人》。これはアタルカレッドに違いない。《軍族童の突発》で4/1になった住人がこちらに襲い掛かる。丁寧に除去を重ねながら粘りの姿勢で、残るライフは4というところでメインに1枚挿した《部族養い》が命を助ける。《マナの合流点》で削れていたライフを最終的に《黄金牙、タシグル》が削り切った。1-0

2本目 : 《大歓楽の幻霊》によるワンサイドゲーム。1-1

3本目 : 序盤の動きが芳しくない相手を尻目に、《部族養い》を雑にプレイしていく。15まで削ったライフを初期値に戻し、再び12まで削ったライフを初期値に戻し、ここでギブアップ。2-1


3回戦 ジェスカイウィンズ

1本目 : 《カマキリの乗り手》でビートダウンを開始する相手に対して、こちらは初動が芳しくない。遅れ気味に対処していくがかなり厳しい展開で、ライフを5まで削られたところで獰猛込の《部族養い》。メインから投入されたこのカードはかなり仕事をしてくれる。しかし、《嵐の息吹のドラゴン》などで攻める手を止めない相手に、最終的には降参するしかなかった。0-1

2本目 : 《カマキリの乗り手》が元気良く殴ってくるが、《部族養い》を多くサイドインしすぎて除去を引けない。《太陽の勇者、エルズペス》まで登場してはライフを維持することができなかった。0-2

ジェスカイとのマッチアップを改善しなければスゥルタイに未来はない。サイドボードの調整のやり直しが必要に感じた。


4回戦 アブザン星座

デッキチェックに20分も取られる。ここの卓、ここから長いぜ?

1本目 : 最初からアブザン星座とわかる動きに、こちらも身が引き締まる。なぜならばこのマッチアップ、勝敗を分けるカードは《精霊龍、ウギン》。こちらの唯一といっていい価値筋である。《クルフィックスの狩猟者》が早速仕事をし始めて、アドバンテージを着実に稼いでくる。こちらは2点ずつライフを失いながらも、《思考囲い》とカウンターで冷静に対処。こちらのジェイスなどは《払拭の光》で対処され、淡々と削られ、残るライフは8。ここで《黄金牙、タシグル》からの《部族養い》でライフを18まで戻す。本当にこのメインボードの《部族養い》には何度助けられたかわからない。再びライフは2点ずつ削られていくが、対処するカードはどんどん減っていき、かなり厳しい。《アンデッドの大臣、シディシ》を濫用して山札から《精霊龍、ウギン》をサーチ。続くターンで召喚すると、完全にゲームを決めてくれた。1-0

2本目 : 《脳蛆》でこちらの手札をチェックした相手が小さく唸る。サイドボードから投入した《自然に帰れ》だ。これを《棲み家の防御者》で使いまわすと渋い顔。しかしこちらのライフは1~2点ずつ削れていくのに対して、《クルフィックスの狩猟者》が問答無用でひたすらアドバンテージを稼いでいく。どうやれば交互に土地が出てくるんだ。更に《クルフィックスの洞察力》が3~4枚のカードを手札に供給してくるので、こちらも厳しい。減らない相手のライフに対して、《アンデッドの大臣、シディシ》でサーチをかける。《精霊龍、ウギン》が墓地に落ちているので《棲み家の防御者》を手札に入れて回収するのが強いかと思ったが、一気に勝負をかけたいのでここは《スゥルタイの魔除け》で相手の《見えざるものの熟達》を割る。しかし去り際で予示したカードから出現したのはなんと《苦悶の神、ファリカ》。ここの選択ミスが響いて、耐え続けた結果むなしく敗北。1-1

3本目 : 残り時間3分という中でスタート。こちらは《サテュロスの道探し》からの《黄金牙、タシグル》という高速ビートダウンのプランにすべてをかけるが、無情にも《払拭の光》。続く《アンデッドの大臣、シディシ》も対処され、エクストラターン。そのまま引き分けとなった。1-1-1

これで2勝1敗1分となり7ポイント、次のラウンドに勝利すればベスト8に残れるという状況になった。


5回戦 アブザンアグロ (A・Sさん)

こちらが7ポイントで、A・Sさんが6ポイント。目が無いわけでもないので、とりあえずガチることに。ここらへんの対戦経過の記憶が曖昧なので簡潔に。

1本目 : 《衰滅》が相手のクリーチャー群を一掃してから《黄金牙、タシグル》がビートダウン。しかしそう簡単にもいかず、際どく競り合い、残りライフ4-1という局面までいくがなんとか勝利。1-0

2本目 : 《責め苦の伝令》を中心とした一方的なビートダウンに押され続け、特に何事もなく敗北。1-1

3本目 : かなりの接戦となるが、《黄金牙、タシグル》が戦線を必死に支え続け、際どく勝利。2-1


3勝1敗1分の5位で予選通過。ベスト8のSEに残りました!オポがかなり高かったのが印象的です。


SE1回戦 アブザンコントロール

1本目 : こちらはマリガンスタートで後手。不利な出足となる。こちらは《ヴリンの神童、ジェイス》を展開し、変身するところまで漕ぎつけると、相手はこれに対応する《英雄の破滅》を引けない。奥義まで到達して試合を決めにいく。対する相手は《クルフィックスの狩猟者》で徐々に回復しアドバンテージを稼ぐが、勝負をかけた《竜王ドロモカ》を《頂点捕食者、ガラク》で食い取り、ライフを12から19まで戻したところで投了を宣言。1-0

2本目 : 《思考囲い》で手札をボロボロにされ、クリーチャーが止まらないの!1-1

3本目 : 《思考囲い》で手札をボロボロにされ、《時を越えた探索》を引けずにヤキモキしていると、《巨森の予見者、ニッサ》が着地。この対処を間違えて、手札の唯一の有効札である《英雄の破滅》を使ってしまう。相手の場にはまだフェッチが残っており、これで完全にゲームセット。投了しようかなと考えていると、ジャッジから対戦相手に声がかかる。フェッチランドを切った際のライフ1点ペイのメモの取り忘れということで、警告を取るというのだ。詳細は下に補足する。対戦相手としては不意に水を差された感じになってしまったが、こちらの負け。1-2

●結果

七瀬は1没、こばゆいが2没でした。



●ルールについて

まずはじめに断っておきますが、以下は裁定に対する不満や抗議の意思表示をしたいわけではなく、発生した問題に対して、プレイヤーおよびジャッジがそれぞれ正しくルールを理解し、より楽しくマジックをするための教訓として書き残すものです。

この日は「ゲーム上の誤り」による警告が非常に多く出ていました。実際にあった例に対して、プレイヤーはどのようにすれば良かったのか、ジャッジの裁定は正しかったのか、七瀬なりに説明を入れておきたいと思います。もし、その説明が間違っている場合はコメントにてアドバイスいただければと思います。以下は、あくまで私の個人的な意見とさせてください。


★ケース①

対戦相手の《クルフィックスの狩猟者》を対戦相手のターンエンド時に除去したが、相手の山札の(すでに見えていた)1番上のカードを公開したままこちらのターンに入った、という状態に対して、ゲームを傍らで見ていたジャッジが「GPE-その他一般のゲームルール抵触行為」として対戦相手に警告を出し、その後こちらにも「GPE-違反の見逃し」ということで警告を出した。

これは正しい裁定でしょうか?


《クルフィックスの狩猟者》は強力なクリーチャーであるとともに、非常に多くのミスを発生させる問題児です。以下に、生じやすい問題をまとめておきます。

1、公開忘れ

そのターン中に気づいて修復すれば、大きな問題はありません。

しかし公開を忘れたままターンが進んでしまった場合、《クルフィックスの狩猟者》のコントローラーには「GPE-その他一般のゲームルール抵触行為」という罰則が、その対戦相手には「GPE-違反の見逃し」という罰則が、それぞれ科せられます。

公開を忘れたままカードを引いてしまった場合、「GPE-その他一般のゲームルール抵触行為」が科せられ、そのカードが対戦相手からでも区別できる(手札がゼロ枚だった、等)場合は、確認した上で、追加措置としてそれを公開することになります。手札に入れてしまったもしくは山札をシャッフルしてしまったなど、対戦相手から見て区別できない状態になった場合(つまり、対戦相手が適正さを確認する機会が得られなかった場合)は、懲罰が格上げされることになります。「ゲームの敗北」を意味します。

2、公開したまま

そのターン中に気づいて修復すれば、大きな問題はありません。

しかし公開したままターンが進んでしまった場合、《クルフィックスの狩猟者》のコントローラーには「GPE-その他一般のゲームルール抵触行為」という罰則が、その対戦相手には「GPE-違反の見逃し」という罰則が、それぞれ科せられます。

3、余計に公開した

既に《クルフィックスの狩猟者》が場にいないのに、新たにライブラリートップを公開してしまった場合は、「GPE-過剰なカードを見た」により、まずコントローラーに警告が与えられます。対戦相手がそれを見過ごしたままターンが進行してしまった場合は、「GPE-違反の見逃し」が対戦相手に科せられます。

詳しくはこちらの原文をご覧ください。
http://blogs.magicjudges.org/rulestips/2014/10/tournament-tuesday-common-courser-of-kruphix-mistakes/

今回のケースは、ジャッジの裁定はルール上は、正しかったといえるでしょう。対戦相手がルールを正しく処理しているかについてもしっかり見ておかなければなりません。

しかし、ジャッジによる過度なゲームへの介入は推奨されないのも確かです。

今回のケースは、あと何秒かすればお互いにすぐに気づくことであり、ゲームの進行を考えても特に問題がない状態であったからです。その意味では、やりすぎな判断にも思えます。

ルールの教育上、警告を出す必要があるとジャッジが判断したなら、適切な判断です。


★ケース②

Aさんがフェッチランドを切った際の1点のライフロスを手元のメモに記録しないまま対戦相手のBさんのターンへ進行したので、ジャッジはAさんに警告を出した。同じく、ライフの変化を正しく記録しなかったとして、対戦相手のBさんへの警告も検討した。

これは正しい裁定でしょうか?


 マッチの開始時に、各プレイヤーは自分のライフ総量を記録する手段を示さなければならない。その手段は、マッチ中に両プレイヤーが確認できるものでなければならない。マッチに参加している全てのプレイヤーが同意する場合、記録方法を共有してもよい。
 プレイヤーのライフ総量が変化した場合、そのプレイヤーは口頭で新しいライフ総量を宣言すべきである。

 記録されているライフ総量、あるいは宣言されたライフ総量に食い違いがあった場合、その食い違いに気づいた時点で指摘することが求められる。そうしなかった場合、〔故意の違反 ― 詐欺行為〕の対象となり得る。

http://mtg-jp.com/rules/docs/JPN_MTR.html#

このことからわかるように、プレイヤーがお互いにコミュニケーションをとりながら、お互いのライフ総量を管理する、というのがあるべき姿です。

例えばAさんがフェッチランドの1点ペイを宣言せず記録もせずに、一方的に黙っていた場合、そのままゲームが進行した場合は〔故意の違反-詐欺行為〕が科せられる場合があります。Aさんにとって黙っていることがライフ1点分有利に働くからです。

しかし対戦相手のBさんから指摘があった場合に、速やかに正しいライフ総量に訂正することでこの罰則は適用されないこともあります。

マジック:ザ・ギャザリング違反処置指針(2015/07/17発効)の一般理念には、以下のようなものがあります。

 小さなルール違反がプレイヤー両者の同意の下で即座に処理された場合、ジャッジが介入する必要はない。プレイヤーの行動が両プレイヤーにとって明確であっても、外部の観戦者を混乱させうるようなものであった場合、ジャッジはプレイヤーに状況を明確にするように要請することが推奨されるが、その際に違反として扱ったり懲罰を科す必要はない。このどちらの場合にも、ジャッジはゲームが正常に進むようにするべきである。重大なルール違反に関しては、まずどの違反が適用されるかを判断し、その後それぞれの指示に従って処理すること。


よって、この違反を見つけた段階で即座にジャッジが介入すべきではなく、次にライフ総量のチェックが行われた際に、

・ 食い違いが生じて、速やかに正しいライフ総量に訂正されるか

・ 食い違いが生じて、ジャッジを呼ぶか

・ それともお互いに気づかない状態でゲームが進行するか

以上のいずれに進むか、ゲームの様子を見る必要があります。

チェックの際に速やかに訂正された場合は問題ありませんが、その後も間違ったライフ総量のままゲームが進行してしまった場合には〔故意の違反-詐欺行為〕の罰則を科すべきでしょう。

特に今回の件では、Bさんが「お互いにコミュニケーションを取りながら正しくライフ管理ができていたので、問題ない」と主張し、尚且つBさんが正しい記録をとっていたならば、ジャッジはそれ以上、この件に介入する必要はありません。仮にBさんが正しくライフ管理をしていなかった場合でも、Bさんにも警告を出そうというのは、間違いです。


●おわりに

プレイヤーは人間であり、ルール上のミスを犯すことがあります。ここに悪意がない限り、ジャッジは「警告」を出すことでルール上の教育を行い、以後同様の間違いが起こらないよう努めるべきです。それはルール適用度が「競技」であるから、非常に細かい内容の場合もあります。警告を受けた場合、プレイヤーは自分の誤りを認識し、教訓として以後のプレイで気をつけていけばよいのです。

そしてジャッジも人間であり、裁定上のミスを犯すことがあります。間違った場合、ジャッジは自分の誤りを認識し、プレイヤーに謝罪し、手遅れになっていなければ修復することができます。ジャッジがゲームに介入することで進行を阻害することは決して推奨されることではありませんが、ジャッジは時としてゲームの進行を一時的に止めてでも、正しいルール、紳士的行為について、プレイヤーに示さなければなりません。

私もジャッジを担当する身として、その判断に責任を感じることもありますし、実際に裁定を出すのはとても緊張するものです。そのルールは正しかったのか、あの裁定は正しかったのか、この問題はどうやって解決すればよいのか、日々考えています。あとで間違っていたと思ったときは、とても凹みます。だからこそ、今回気になった点をこうして文章として残し、自分の考えを示させていただきました。

プレイヤーの皆さんにはそういうジャッジの気持ちを汲み取ってほしいですし、ジャッジの皆さんにはそういう責任感をもって大会を支えてあげてほしいです。

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