スタンダードデッキ解説:①ジェスカイドラゴン
2015年10月5日 Magic: The Gathering最近のスタンダードデッキってどうなってるの?
このデッキってどういう動きするの?サイドボードってどうするの?
そんな疑問にお答えするコーナー。
主に、チームメンバーであるまっつん、minato、ボブボブ、コバゆいの4名にターゲットを絞った企画となっております(名指し)。
本日のレシピは、「ジェスカイドラゴン」。海外では「Jeskai Aggro」と呼ばれています。
●デッキレシピ:ジェスカイドラゴン(七瀬式)
●デッキおよび採用カード解説
「ジェスカイドラゴン」とは、白青赤の氏族、ジェスカイカラーの「ドラゴン」をメインとした、アグロ~ミッドレンジ帯のデッキ。そのデッキの中核をなすのは、
・ 《カマキリの乗り手》という「ジェスカイ」を象徴する3マナクリーチャー
・ 《龍詞の咆哮》という2マナ3点インスタント火力呪文
の2つです。
《カマキリの乗り手》は、THE・「クロック」といえるクリーチャー。3マナ3/3、警戒、飛行というスペックの高さは特筆すべきものがあります。このクリーチャーを中心に相手のライフを積極的に攻めていくデッキ、というわけです。
《龍詞の咆哮》は、ドラゴンをコントロールしているか手札から公開することにより、相手プレイヤーにも3点のダメージを与えることができるという強力なインスタント呪文。除去と本体火力を同時に実現してくれるこの呪文は、「相手のライフを積極的に攻めていく」というデッキコンセプトに非常にマッチしています。前環境から《稲妻の一撃》が落ちたことにより2マナ圏火力が抜けてしまった穴を、より強いカードで埋めるのがこのデッキ最大の狙いです。
このカードを強く使うには、ドラゴンを使わなければなりません。そこで白羽の矢が立ったのが、《雷破の執政》と《龍王オジュタイ》という2種類の強力なドラゴンたち。前者は4体採用することで、複数枚引いたときの強さをわかりやすくしています。後者は2体採用することで、高い打点と制圧力を要所で発揮できます。
また、《龍詞の咆哮》と相性が良いのが、《ヴリンの神童、ジェイス》と《魂火の大導師》の2種類の2マナクリーチャー。前者は、序盤の手札を整えつつ、後半は裏返ることで《龍詞の咆哮》などの呪文を再利用することができます。後者は、火力に絆魂をもたせることで、《龍詞の咆哮》で3+3=6点ものライフを回復することができます。そしてこの2種類の強力な2マナクリーチャーを再利用してくれるのが、《オジュタイの命令》。相手のクリーチャーを打ち消したり、ライフを回復したりしながら、墓地に送られた2マナクリーチャーを戦線に復帰させることができます。できれば3枚採用したいカードなのですが、4マナ呪文が多いので2枚だけ採用。
ここからは、その他の呪文。
《乱撃斬》は、細かな動きを実現できる1マナ2点火力。アグロデッキや相手のジェイス、《棲み家の防御者》などに対処するのに向いていますが、タフネスの高いクリーチャーには役不足なので、採用は2枚まで。
《勇敢な姿勢》は、自身のクリーチャーを守ることもできますが、どちらかというと《龍詞の咆哮》では対処できないクリーチャーを捌くための呪文。こちらは相手のクリーチャーが軽いと腐りやすいので、採用は2枚まで。
《ジェスカイの魔除け》は、4点火力か、ライフゲイン付与か、バウンスの3つのモードから選べる万能カード。ゲームを決めに行くことも、ライフレースを狂わせることも、厄介なクリーチャーに対処することもできます。2枚採用。
《時を越えた探索》は、ゲーム終盤に手札が尽きそうなときに、必要なカードを2枚探してくることができる、非常に強力なドローカード。つい最近、モダンに続き、レガシーでも禁止になったことで話題になりました。手札に多すぎると困るので、採用は2枚まで。
《光輝の炎》は、火力を1~3点に調整して使うことができる、全体除去呪文。手札に余った《乱撃斬》との併用で《包囲サイ》や《黄金牙、タシグル》まで対処できたり、ジェイスによる再利用で6マナ最大6点全体火力に変化させることもできます。採用は1枚。
これらに《龍詞の咆哮》を加えた、6種類のソーサリー・インスタント呪文を適切に使いながら、勝利を目指します。そして、これら6種類の呪文は《ヴリンの神童、ジェイス》または《魂火の大導師》で再利用可能です。
最後に、新戦力として《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》。このカードは、使えばすぐにその強さがわかることでしょう。 《オジュタイの命令》を1枚削ってでも、2枚採用したかったカードです。
呪文の枚数は35枚。ちなみにマナカーブは、
1マナ 2枚 **
2マナ 14枚 **************
3マナ 7枚 *******
4マナ 8枚 ********
5マナ 2枚 **
その他 2枚 **
と、あまり美しくはありません。序盤から積極的に攻めていけるデッキですが、マナが伸びれば《魂火の大導師》で呪文を再利用できるのが「ジェスカイ」の強みです。
土地は25枚。ちなみにマナベースは、
白:青:赤 = 17:16:17
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》、《時を越えた探索》、《雷破の執政》がそれぞれダブルシンボルなので、このあたりをスムーズに出せるようにバランスを考えたいところ。
●プレイング
おそらく迷うのが、あなたの2ターン目に《ヴリンの神童、ジェイス》と、《魂火の大導師》と、《龍詞の咆哮》の3つから好きな展開を選んでいいよ、と言われたとき。
基本的には、《魂火の大導師》を出すのが正解です。何故ならば、このデッキは相手のライフを削りにいくデッキだからです。2点でも4点でも削ることができれば、それは十分に価値のあることです。
《ヴリンの神童、ジェイス》を先に出す必要があるのは、例えば手札が弱いとき、手札が除去多めの手札であるとき、です。ともかく、2種類の2マナクリーチャーは、最悪焼かれても構いません。《オジュタイの命令》が使いやすくなります。
相手が赤マナを立てているとき、これは《乱撃斬》を警戒しなくてはなりません。構えることができるカードが手札にあるならば、わざわざクリーチャーを出して焼かれる必要もないでしょう。この場合のみ、構えです。
この他、たくさん気をつけたいポイントはあると思いますが、細かいテクニックは以下。
・ 《魂火の大導師》で火力使いまわし
・ 相手のフェッチランド起動にあわせて《ジェスカイの魔除け》
●サイドボード
対赤アグロ系
<OUT>
2 : 《勇敢な姿勢/Valorous Stance》
2 : 《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》
2 : 《時を越えた探索/Dig Through Time》
<IN>
2 : 《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》
1 : 《乱撃斬/Wild Slash》
1 : 《否認/Negate》
2 : 《光輝の炎/Radiant Flames》
対赤アグロでは、動きの遅めなカード、使えない除去を積極的に外して、軽い除去、軽いブロッカーを増やしていく。タフネス3ラインは相手にとって対処しづらいので、そこを意識するとよい。《ヴリンの神童、ジェイス》に関しては、《光輝の炎》を再利用する、という大事な役割があるので、サイドアウトはしない。あとはいかに《魂火の大導師》を使いこなすかにかかっている。
気をつけたいのは、「アタルカレッド」の《アタルカの命令》と《強大化》。前者は、こちらの回復手段を妨害でき、後者は不用意な除去対応を咎めてゲームを決める強さがある。この2枚とライフをしっかり管理できれば、勝利は近い。
対アブザン系
<OUT>
2 : 《乱撃斬/Wild Slash》
1 : 《光輝の炎/Radiant Flames》
<IN>
1 : 《勇敢な姿勢/Valorous Stance》
1 : 《手酷い失敗/Horribly Awry》
1 : 《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
対アブザンには、メインボードからアブザン相手には強い構造になっているので、大きく変えるべきところはない。しいて言えば、より有効なカードに入れ替えるぐらいか。
《乱撃斬》を残すか外すか、は難しい判断。《始まりの木の管理人》から始めてくるようなアグロに対しては、残しておきたいカード。《手酷い失敗/Horribly Awry》は、アブザンの強い部分を全否定できる強力なカードなのでぜひサイドインしたいが、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》や、《風番いのロック》、《黄金牙、タシグル》といったカードには対応できないので、裏目になるタイミングもある。《悲劇的な傲慢》が必要に感じたら、1枚サイドインするといいだろう。
対エスパードラゴン
<OUT>
2 : 《乱撃斬/Wild Slash》
4 : 《龍詞の咆哮/Draconic Roar》
1 : 《光輝の炎/Radiant Flames》
<IN>
2 : 《見えざるものの熟達/Mastery of the Unseen》
1 : 《層雲の踊り手/Stratus Dancer》
1 : 《引き裂く流弾/Rending Volley》
1 : 《勇敢な姿勢/Valorous Stance》
1 : 《否認/Negate》
1 : 《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
対エスパードラゴンでは、クリーチャーにしかささらない火力を積極的に抜くプランが一般的だが、これではサイド後のジェイスインに対応できないので、実のところバランスがちょっと難しい。万が一サイドインされた場合は、火力を入れる入れないの駆け引きになるだろう。《引き裂く流弾》なら、オジュタイにも対処できるので悪くはない。(個人的には《勇敢な姿勢》は増やしたくないので、要検討。)
対ジェスカイ(同系)
<OUT>
2 : 《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》
1 : 《光輝の炎/Radiant Flames》
<IN>
2 : 《見えざるものの熟達/Mastery of the Unseen》
1 : 《引き裂く流弾/Rending Volley》
同型で意識すべきところは、消耗戦をいかに有利に戦うか。入れたいカードは多いけれど抜けるカードも少ないので、ここはもう少し調整が必要だと思われる。
黒をタッチして《はじける破滅》や《コラガンの命令》などを採用した、いわゆる「ジェスカイ・ブラック」のようなデッキと対峙する場合は、カード・アドバンテージを取られないような工夫が必要か。でも《雷破の執政》が強いからどうにかなるんじゃないかな!
まだまだ調整不足ですが、だいたいこんな感じ。
●現時点でのサイドボードの課題
決定打となるようなカードがどれなのか、練習量が少ないためいまいちわかりづらい。これが強い!という1枚がわかったら、徐々に入れ替えていくのが良いかと思う。
●おわりに
「ジェスカイ」は、クロックを立てて削っていく非常に綺麗なデッキなので、練習のしがいがあると思います。使い込んで、上手になってもらえるといいかな、と。
コバゆいは、サイドボードもう少し検討しましょう。
このデッキってどういう動きするの?サイドボードってどうするの?
そんな疑問にお答えするコーナー。
主に、チームメンバーであるまっつん、minato、ボブボブ、コバゆいの4名にターゲットを絞った企画となっております(名指し)。
本日のレシピは、「ジェスカイドラゴン」。海外では「Jeskai Aggro」と呼ばれています。
●デッキレシピ:ジェスカイドラゴン(七瀬式)
4 : 《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》
4 : 《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》
4 : 《カマキリの乗り手/Mantis Rider》
4 : 《雷破の執政/Thunderbreak Regent》
2 : 《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》
18 creatures
2 : 《乱撃斬/Wild Slash》
2 : 《勇敢な姿勢/Valorous Stance》
4 : 《龍詞の咆哮/Draconic Roar》
2 : 《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》
1 : 《光輝の炎/Radiant Flames》
2 : 《オジュタイの命令/Ojutai’s Command》
2 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
2 : 《時を越えた探索/Dig Through Time》
17 other spells
1 : 《島/Island》
2 : 《平地/Plains》
2 : 《山/Mountain》
1 : 《進化する未開地/Evolving Wilds》
4 : 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4 : 《シヴの浅瀬/Shivan Reef》
4 : 《戦場の鍛冶場/Battlefield Forge》
1 : 《大草原の川/Prairie Stream》
1 : 《急流の崖/Swiftwater Cliffs》
1 : 《風に削られた岩山/Wind-Scarred Crag》
4 : 《神秘の僧院/Mystic Monastery》
25 lands
2 : 《見えざるものの熟達/Mastery of the Unseen》
2 : 《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》
1 : 《フェリダーの仔/Felidar Cub》
1 : 《層雲の踊り手/Stratus Dancer》
1 : 《引き裂く流弾/Rending Volley》
1 : 《乱撃斬/Wild Slash》
1 : 《勇敢な姿勢/Valorous Stance》
1 : 《否認/Negate》
1 : 《手酷い失敗/Horribly Awry》
1 : 《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
1 : 《悲劇的な傲慢/Tragic Arrogance》
2 : 《光輝の炎/Radiant Flames》
15 sideboard cards
●デッキおよび採用カード解説
「ジェスカイドラゴン」とは、白青赤の氏族、ジェスカイカラーの「ドラゴン」をメインとした、アグロ~ミッドレンジ帯のデッキ。そのデッキの中核をなすのは、
・ 《カマキリの乗り手》という「ジェスカイ」を象徴する3マナクリーチャー
・ 《龍詞の咆哮》という2マナ3点インスタント火力呪文
の2つです。
《カマキリの乗り手》は、THE・「クロック」といえるクリーチャー。3マナ3/3、警戒、飛行というスペックの高さは特筆すべきものがあります。このクリーチャーを中心に相手のライフを積極的に攻めていくデッキ、というわけです。
《龍詞の咆哮》は、ドラゴンをコントロールしているか手札から公開することにより、相手プレイヤーにも3点のダメージを与えることができるという強力なインスタント呪文。除去と本体火力を同時に実現してくれるこの呪文は、「相手のライフを積極的に攻めていく」というデッキコンセプトに非常にマッチしています。前環境から《稲妻の一撃》が落ちたことにより2マナ圏火力が抜けてしまった穴を、より強いカードで埋めるのがこのデッキ最大の狙いです。
このカードを強く使うには、ドラゴンを使わなければなりません。そこで白羽の矢が立ったのが、《雷破の執政》と《龍王オジュタイ》という2種類の強力なドラゴンたち。前者は4体採用することで、複数枚引いたときの強さをわかりやすくしています。後者は2体採用することで、高い打点と制圧力を要所で発揮できます。
また、《龍詞の咆哮》と相性が良いのが、《ヴリンの神童、ジェイス》と《魂火の大導師》の2種類の2マナクリーチャー。前者は、序盤の手札を整えつつ、後半は裏返ることで《龍詞の咆哮》などの呪文を再利用することができます。後者は、火力に絆魂をもたせることで、《龍詞の咆哮》で3+3=6点ものライフを回復することができます。そしてこの2種類の強力な2マナクリーチャーを再利用してくれるのが、《オジュタイの命令》。相手のクリーチャーを打ち消したり、ライフを回復したりしながら、墓地に送られた2マナクリーチャーを戦線に復帰させることができます。できれば3枚採用したいカードなのですが、4マナ呪文が多いので2枚だけ採用。
ここからは、その他の呪文。
《乱撃斬》は、細かな動きを実現できる1マナ2点火力。アグロデッキや相手のジェイス、《棲み家の防御者》などに対処するのに向いていますが、タフネスの高いクリーチャーには役不足なので、採用は2枚まで。
《勇敢な姿勢》は、自身のクリーチャーを守ることもできますが、どちらかというと《龍詞の咆哮》では対処できないクリーチャーを捌くための呪文。こちらは相手のクリーチャーが軽いと腐りやすいので、採用は2枚まで。
《ジェスカイの魔除け》は、4点火力か、ライフゲイン付与か、バウンスの3つのモードから選べる万能カード。ゲームを決めに行くことも、ライフレースを狂わせることも、厄介なクリーチャーに対処することもできます。2枚採用。
《時を越えた探索》は、ゲーム終盤に手札が尽きそうなときに、必要なカードを2枚探してくることができる、非常に強力なドローカード。つい最近、モダンに続き、レガシーでも禁止になったことで話題になりました。手札に多すぎると困るので、採用は2枚まで。
《光輝の炎》は、火力を1~3点に調整して使うことができる、全体除去呪文。手札に余った《乱撃斬》との併用で《包囲サイ》や《黄金牙、タシグル》まで対処できたり、ジェイスによる再利用で6マナ最大6点全体火力に変化させることもできます。採用は1枚。
これらに《龍詞の咆哮》を加えた、6種類のソーサリー・インスタント呪文を適切に使いながら、勝利を目指します。そして、これら6種類の呪文は《ヴリンの神童、ジェイス》または《魂火の大導師》で再利用可能です。
最後に、新戦力として《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》。このカードは、使えばすぐにその強さがわかることでしょう。 《オジュタイの命令》を1枚削ってでも、2枚採用したかったカードです。
呪文の枚数は35枚。ちなみにマナカーブは、
1マナ 2枚 **
2マナ 14枚 **************
3マナ 7枚 *******
4マナ 8枚 ********
5マナ 2枚 **
その他 2枚 **
と、あまり美しくはありません。序盤から積極的に攻めていけるデッキですが、マナが伸びれば《魂火の大導師》で呪文を再利用できるのが「ジェスカイ」の強みです。
土地は25枚。ちなみにマナベースは、
白:青:赤 = 17:16:17
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》、《時を越えた探索》、《雷破の執政》がそれぞれダブルシンボルなので、このあたりをスムーズに出せるようにバランスを考えたいところ。
●プレイング
おそらく迷うのが、あなたの2ターン目に《ヴリンの神童、ジェイス》と、《魂火の大導師》と、《龍詞の咆哮》の3つから好きな展開を選んでいいよ、と言われたとき。
基本的には、《魂火の大導師》を出すのが正解です。何故ならば、このデッキは相手のライフを削りにいくデッキだからです。2点でも4点でも削ることができれば、それは十分に価値のあることです。
《ヴリンの神童、ジェイス》を先に出す必要があるのは、例えば手札が弱いとき、手札が除去多めの手札であるとき、です。ともかく、2種類の2マナクリーチャーは、最悪焼かれても構いません。《オジュタイの命令》が使いやすくなります。
相手が赤マナを立てているとき、これは《乱撃斬》を警戒しなくてはなりません。構えることができるカードが手札にあるならば、わざわざクリーチャーを出して焼かれる必要もないでしょう。この場合のみ、構えです。
この他、たくさん気をつけたいポイントはあると思いますが、細かいテクニックは以下。
・ 《魂火の大導師》で火力使いまわし
・ 相手のフェッチランド起動にあわせて《ジェスカイの魔除け》
●サイドボード
対赤アグロ系
<OUT>
2 : 《勇敢な姿勢/Valorous Stance》
2 : 《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》
2 : 《時を越えた探索/Dig Through Time》
<IN>
2 : 《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》
1 : 《乱撃斬/Wild Slash》
1 : 《否認/Negate》
2 : 《光輝の炎/Radiant Flames》
対赤アグロでは、動きの遅めなカード、使えない除去を積極的に外して、軽い除去、軽いブロッカーを増やしていく。タフネス3ラインは相手にとって対処しづらいので、そこを意識するとよい。《ヴリンの神童、ジェイス》に関しては、《光輝の炎》を再利用する、という大事な役割があるので、サイドアウトはしない。あとはいかに《魂火の大導師》を使いこなすかにかかっている。
気をつけたいのは、「アタルカレッド」の《アタルカの命令》と《強大化》。前者は、こちらの回復手段を妨害でき、後者は不用意な除去対応を咎めてゲームを決める強さがある。この2枚とライフをしっかり管理できれば、勝利は近い。
対アブザン系
<OUT>
2 : 《乱撃斬/Wild Slash》
1 : 《光輝の炎/Radiant Flames》
<IN>
1 : 《勇敢な姿勢/Valorous Stance》
1 : 《手酷い失敗/Horribly Awry》
1 : 《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
対アブザンには、メインボードからアブザン相手には強い構造になっているので、大きく変えるべきところはない。しいて言えば、より有効なカードに入れ替えるぐらいか。
《乱撃斬》を残すか外すか、は難しい判断。《始まりの木の管理人》から始めてくるようなアグロに対しては、残しておきたいカード。《手酷い失敗/Horribly Awry》は、アブザンの強い部分を全否定できる強力なカードなのでぜひサイドインしたいが、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》や、《風番いのロック》、《黄金牙、タシグル》といったカードには対応できないので、裏目になるタイミングもある。《悲劇的な傲慢》が必要に感じたら、1枚サイドインするといいだろう。
対エスパードラゴン
<OUT>
2 : 《乱撃斬/Wild Slash》
4 : 《龍詞の咆哮/Draconic Roar》
1 : 《光輝の炎/Radiant Flames》
<IN>
2 : 《見えざるものの熟達/Mastery of the Unseen》
1 : 《層雲の踊り手/Stratus Dancer》
1 : 《引き裂く流弾/Rending Volley》
1 : 《勇敢な姿勢/Valorous Stance》
1 : 《否認/Negate》
1 : 《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
対エスパードラゴンでは、クリーチャーにしかささらない火力を積極的に抜くプランが一般的だが、これではサイド後のジェイスインに対応できないので、実のところバランスがちょっと難しい。万が一サイドインされた場合は、火力を入れる入れないの駆け引きになるだろう。《引き裂く流弾》なら、オジュタイにも対処できるので悪くはない。(個人的には《勇敢な姿勢》は増やしたくないので、要検討。)
対ジェスカイ(同系)
<OUT>
2 : 《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》
1 : 《光輝の炎/Radiant Flames》
<IN>
2 : 《見えざるものの熟達/Mastery of the Unseen》
1 : 《引き裂く流弾/Rending Volley》
同型で意識すべきところは、消耗戦をいかに有利に戦うか。入れたいカードは多いけれど抜けるカードも少ないので、ここはもう少し調整が必要だと思われる。
黒をタッチして《はじける破滅》や《コラガンの命令》などを採用した、いわゆる「ジェスカイ・ブラック」のようなデッキと対峙する場合は、カード・アドバンテージを取られないような工夫が必要か。でも《雷破の執政》が強いからどうにかなるんじゃないかな!
まだまだ調整不足ですが、だいたいこんな感じ。
●現時点でのサイドボードの課題
決定打となるようなカードがどれなのか、練習量が少ないためいまいちわかりづらい。これが強い!という1枚がわかったら、徐々に入れ替えていくのが良いかと思う。
●おわりに
「ジェスカイ」は、クロックを立てて削っていく非常に綺麗なデッキなので、練習のしがいがあると思います。使い込んで、上手になってもらえるといいかな、と。
コバゆいは、サイドボードもう少し検討しましょう。
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