最近のスタンダードデッキってどうなってるの?

このデッキってどういう動きするの?サイドボードってどうするの?

そんな疑問にお答えするコーナー。

本日のレシピは、「エスパードラゴン」。


●新環境初期から活躍しているコントロール

「アタルカレッド」が優勝を飾った先週末のSCGオープンでは、その影で「エスパードラゴン」がベスト8に2人残っていました。

アブザンアグロが最大勢力で、ジェスカイ系と赤緑系のアグロデッキがそれに続く中、この新環境初期からコントロールデッキが上位に顔を出しているという事実は非常に興味深いです。《白日の下に》を中核にしたコントロールデッキも活躍を見せたようですが、前環境から引き続きの活躍、というのは明らかなデッキパワーの高さの証明です。


●デッキレシピ:エスパードラゴン(七瀬式)


4 : 《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》
2 : 《漂う死、シルムガル/Silumgar, the Drifting Death》
6 creatures

3 : 《蔑み/Despise》
4 : 《シルムガルの嘲笑/Silumgar’s Scorn》
2 : 《手酷い失敗/Horribly Awry》
2 : 《完全無視/Complete Disregard》
3 : 《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》
2 : 《風への散乱/Scatter to the Winds》
3 : 《完全なる終わり/Utter End》
2 : 《衰滅/Languish》
1 : 《命運の核心/Crux of Fate》
4 : 《時を越えた探索/Dig Through Time》
1 : 《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
27 other spells

5 : 《島/Island》
3 : 《沼/Swamp》
2 : 《大草原の川/Prairie Stream》
4 : 《窪み渓谷/Sunken Hollow》
4 : 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4 : 《汚染された三角州/Polluted Delta》
2 : 《精霊龍の安息地/Haven of the Spirit Dragon》
2 : 《乱脈な気孔/Shambling Vent》
1 : 《荒廃した湿原/Blighted Fen》
27 lands

3 : 《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》
3 : 《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》
1 : 《悪性の疫病/Virulent Plague》
1 : 《衰滅/Languish》
1 : 《強迫/Duress》
1 : 《払拭/Dispel》
1 : 《否認/Negate》
1 : 《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
1 : 《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》
1 : 《龍王の大権/Dragonlord’s Prerogative》
1 : 《護法の宝珠/Orbs of Warding》
15 sideboard cards(適当)



●デッキおよび採用カード解説

「エスパードラゴン」とは、スタンダード最強生物である《龍王オジュタイ》を中核に据えた、白青黒のコントロールデッキのことです。基本的な動きは、打ち消し呪文や除去呪文で序盤をしのぎつつ、制圧力の権化、《龍王オジュタイ》または《漂う死、シルムガル》を叩きつけて、あとは除去呪文を打ち消すだけというシンプルなデッキです。

「戦乱のゼンディカー」による最大の収穫は、「バトルランド」によるマナベースの大幅な安定化です。前環境における「エスパードラゴン」最大の敵は、色事故、土地事故、つまり「事故」です。それが解消できることがどれだけ意味があるか、一度でも「エスパードラゴン」というデッキに触れたことがあるプレイヤーなら、わかるはずです。

使うカードにも変化があります。まず、《胆汁病》と《英雄の破滅》がなくなったことで、黒マナを序盤に2つ必要とするシーンは限りなく減りました。しいていえば《衰滅》などの全体除去のために必要なだけです。そして安定して白マナを出せるようになったことで、5ターン目に《龍王オジュタイ》をかなり置きやすくなりました。これらの要素は「エスパードラゴン」というデッキを大幅に強化することになります。

また、ライフゲイン手段に乏しかったがゆえに七瀬は《龍王ドロモカ》をサイドから突っ込むプランまで用意していたわけですが、白マナが容易に出せるようになったために別な対応策が取れるようになったのもかなり大きいです。つまりは《アラシンの僧侶》をガン積みする、という一番シンプルかつ汚い手段が取れるわけです。

以下、各カード解説。

《思考囲い》が落ちた穴を《蔑み》で補っています。これは「エスパーコントロール」がドラゴンを手に入れる前の形でも見られたやり方で、今の環境ならクリーチャーかプレインズウォーカーどちらかが手札にない状況では手札をキープすることはないでしょうし、非常に有効です。特に厄介な《搭載歩行機械》を落とせれば、戦いとしてはかなりやりやすくなります。

《完全なる終わり》は以前から「エスパードラゴン」に採用したいと思っていたスーパーユーティリティカード。1マナ重くはなりますが《英雄の破滅》の穴を埋めてくれるだけでなく、今まで最大の苦手としていたアーティファクト・エンチャントにも対策をとることができ、更には《搭載歩行機械》を綺麗に除去することが可能です。

《手酷い失敗》と《完全無視》は、デッキの動きにマッチした新呪文。前者は2マナで《包囲サイ》までケアしてくれるのですが、《軽蔑的な一撃》とは異なり軽いクリーチャーなら何でも消してくれます。後者は《搭載歩行機械》を倒すためにやってきたというカードですが、これでカマキリやジェイスに対処できるのはかなりのやり手。どちらも新しいカードですのでバランスがいまいちわかりませんが、2マナ枠の《胆汁病》と3マナ枠の《英雄の破滅》を補ってくれる素晴らしいカードたちです。

《シルムガルの嘲笑》は相変わらずの強さ。メインボードに《思考囲い》がなくなったせいでドラゴンが落とされることも少なくなり、メイン戦の強さは際立つでしょう。《風への散乱》は、いつもの確定カウンター枠。3マナでなんでも打ち消してくれるので特に文句はありませんし、覚醒でミシュラランドやドラゴンを強化できれば万々歳です。

《忌呪の発動》は、ライフを4点も回復してくれるという最強クラスのコントロール用除去呪文。「《搭載歩行機械》さえいなければ!」と思い続けてきたコントロール使いが報われる日がようやく来たのかもしれません。フェッチランドで失ったライフを回復するために多めに3枚採用しています。

《衰滅》および《命運の核心》は横並びになるデッキには無類の強さを発揮します。特にアブザンアグロのことを考えれば《衰滅》を2枚とっておきたいかな、と。《精霊龍、ウギン》は、結局強いので1枚は採用しておくべきでしょう。特にプレインズウォーカーを全部流す強さは圧巻です。

《時を越えた探索》も以前より使いやすくなりました。というのも、フェッチランド8枚体制では墓地の肥える速度が違うので、今までより1ターン早い、4ターン目にも使えることが多いはずです。

《乱脈な気孔》は、序盤で失ったライフをじわじわと回復してくれる土地で、コントロールデッキに適しています。《荒廃した湿原》はアブザンや同型に強い1枚。無色マナしか出せないので多くは採用できなさそうですが、1枚ぐらいなら問題ないかと。


●サイドボード

あとで、追記します。時間が、ない。


●終わりに

エスパードラゴンは環境に存在する強いコントロールデッキのひとつであり、新環境でもその強さは不変のようです。元々、ジェスカイやアブザンに強いデッキなので、再び環境の頂点に立つ可能性もあります。対戦相手として対峙することを意識して、対策を練っておきたいですね。

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