ただモダンのデッキをいじりたくなったから始まったコーナー。今日もわずかな時間を見つけて書きまくるよ!


●モダンにおけるエスパーのカードチョイス

七瀬の主観でしかないんだけど、モダンにおけるエスパーというデッキは、ほとんどは1マナ枠に集中していると思う。その理由が、これらのカード。

<1マナ枠>
白 : 《流刑への道》
青 : 《呪文嵌め》、および《思考掃き》ないし《血清の幻視》
黒 : 《コジレックの審問》および《思考囲い》

青の1マナ枠に関しては少し議論があると思うので、ここで追記する。

《呪文嵌め》は、非常に強力なカウンター呪文。モダンでは強力な2マナ呪文が多く、特に先手を取られた第1ターンにこれを構えられるかどうかで勝率が大きく変わると思う。

《思考掃き》は、《瞬唱の魔道士》や《未練ある魂》、《黄金牙、タシグル》といったカードとの相性が非常に良いカード。最近では《ヴリンの神童、ジェイス》の最速変身を助けるキーカードともいえるかもしれない。

《血清の幻視》は、占術2が強い。特にコンボパーツなどのキーカードをサーチする能力に長けており、青が青であるモダン最後の砦ともいえるカードだと思う。ソーサリーであるところが難点だが、デッキの安定化には貢献してくれるはず。

とにかく、白青黒の3色の1マナ呪文に優秀なカードが揃っており(赤には稲妻という最強クラスのカードがあるが)、ここがデッキの基盤を支えてくれているのは間違いない。

<3マナ枠>
白 : 《僧院の導師》、《未練ある魂》
青 : 《瞬唱の魔道士》、《ヴェンディリオン三人衆》
黒 : 《殺戮の契約》、《ヴェールのリリアナ》
白青 : 《拘留の宝球》
白青黒 : 《エスパーの魔除け》

エスパーという色の強みのひとつに、《未練ある魂》の採用が挙げられる。このカードにより、「親和」や「ジャンド」といったデッキに強く立ち回れるのは言うまでもない。

《瞬唱の魔道士》も、モダンの青2マナ枠最強カードと評されているのもうなずけるカードパワーの高さ。先ほど紹介した1マナ呪文を再利用できるだけでもどれだけ強いかわからない。なお、1マナ呪文を再利用する前提で3マナ枠扱いしている。

《ヴェールのリリアナ》はデッキを選ぶかもしれないが、カードパワーは群を抜いて高い1枚。この1枚であらゆるデッキを封じ込めることができる。特にコンボデッキに強いだけでなく、《聖トラフトの霊》などの触りづらいカードを簡単に処理してくれる力強さは、頼りになるカードだ。ダブルシンボルなのがネックではある。

さて、ここまでは今までのモダンのカードチョイスとさして変わらない。七瀬が今回主張したいのは、2マナ枠と4マナ枠にこれらのカードが加わったことである。

<2マナ枠>
白 : 色々
青 : 《マナ漏出》、《差し戻し》、《ヴリンの神童、ジェイス》 NEW!
黒 : 色々、《御霊の復讐》 (ネタ枠)

「エスパージャンク」というタイプのデッキにおいて、2マナ枠問題は常に付きまとってきた弱点である。打ち消し呪文を構えてスキップすればいい、というのもたしかにそうなのだが、最強の2マナ枠に見える《瞬唱の魔道士》は結局2マナでは使わず、1マナの呪文を2枚使うか、タップインさせながら1マナの呪文を使うのが2ターン目のムーブとしては多い。あとは、サイドインするカードに2マナのカードが多いのが特徴か。メインから積極的に使いたい2マナ呪文は限られている。そこに雑に強い《ヴリンの神童、ジェイス》が登場したのは朗報といっていいだろう。相手は喜んで《稲妻》を差し出してくれるはずだ(それでいいのか)。

<4マナ以上枠>
白 : 《遍歴の騎士、エルズペス》、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 NEW!
青 : 《謎めいた命令》
黒 : 《黄金牙、タシグル》
白青 : 《至高の評決》、《龍王オジュタイ》、《オジュタイの命令》
白黒 : 《イニストラードの君主、ソリン》、《真面目な訪問者、ソリン》

4マナは、モダンでは重いカードに分類される。便宜上ここに分類した《黄金牙、タシグル》は基本的には1~2マナでプレイされるカードであり、相手も仕方なく《流刑への道》といったカードを当ててくれることだろう。主にこのマナ域には、命令かPWが揃っている。特にPWに関しては、「エスパーメンター」をやっていた時には、例えばペスやソリンを2~3枚ほど採用しており、出てきたら期待以上の活躍をしてくれていた。ここに今、ホットな《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》をぶち込むことで、迅速にゲームを終わらせてくれるのではないか、と期待しているわけだが。

● 《ヴリンの神童、ジェイス》

彼が最も輝く瞬間はおそらく、《コジレックの審問》といった手札破壊を再利用して、相手の手札がボロボロになったときであろう。もちろん《流刑への道》を再利用するのでも十分だろうし、スナップさんと違って《至高の評決》も容易く再利用できる。この再利用で弱いのは打消し呪文であるのが、スナップさんとの違いであろうか。

個人的には、ジェイスくんはサイドボードのソーサリー等を再利用するのがすこぶる強いと思っている。

● 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

「エスパーメンター」というデッキは、手札破壊と打ち消しで序盤を過ごし、3~4ターン目ぐらいにぽろっと導師さんを場に出して、そこからモンクトークンと量産して一気に試合を決めたり、場を膠着させたりするデッキである。言うなれば、《未練ある魂》のような横に並ぶ形をつくる別ルート、とも見て取れる。しかしグリクシス双子のようなデッキに軽量火力を握られては、導師さんが活躍するには窮屈な環境である。

ここに新たな大型新人が加わった、と七瀬は思っている。ギデオンは忠誠値が4という時点でまず合格点。出てくるトークンが2/2というのが合格点。そして5/5というサイズで嬉しそうに殴ってくるのが合格点なのである。ついでにいうと、紋章化することでスピリット・トークンを強化してくれるため、こうなると手の付けようがない。更に言うと、導師さんが生きていた場合にはモンクトークンを従えて登場するえげつなさがある。殴るときの弱点として《流刑への道》が考えられるが、紋章化に逃げたり、《払拭》のようなカウンターをサイドから積むことによって元気に殴りにいけることだろう。

なんにせよ、エスパーというデッキが今まで採用してきた4マナのPWすべてを上回る強さが、ギデオンにはあるように思える。


●で、エスパーカラーのデッキをどうまとめるの?

変わり映えしない、と言われるかもしれないが、七瀬は松本Aプロが編み出した「エスパーメンター」というデッキのアップグレード版を強く推奨する。

叩き台となるデッキリストはまた次回。

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