GP神戸に向けた調整録①
2015年11月1日 Magic: The Gathering●前回までのあらすじ
この間まで調整していた楽しいオリジナルデッキ・白黒ミッドレンジ「Drana」だが、まだ2回ほどしか遊んでいないところにグランプリ神戸に参加するボブボブの目に留まり、返品された「アタルカレッド」と引き換えに持っていかれてしまった。
彼が本気であのデッキをグランプリに持ち込むつもりならば、より完成度の高いデッキに仕上げなければならぬ!
いつ返品されるかもわからないが、デッキビルダーとしての責任は果たさねばならぬ!
ということで、11月に入った今回からのテーマは「GP神戸に向けた調整録」ということで行きたいと思います。
最初に言っておきます。七瀬はGP神戸には参加できません ( ゚д゚ )クワッ!!
●強いデッキたるもの
誰が使っても強いデッキでなければならぬ!
ボブボブには失礼な話かもしれないが、彼はふと渡されたデッキをすぐに上手に使いこなして大きな大会で結果を残せるほどの「プレイング巧者」というわけではない。
純粋にMTGというカードゲームを楽しんでいる、普通のプレイヤーだ。そしてこれから対戦の経験を積むことによって、どんどん上手になっていくはずだ。
そんな彼が「使って楽しむ」だけではなく、「結果を残せる」デッキというものに仕上げるのが、デッキビルダーとして出来る最大限のサポートなのである。
もちろん七瀬自身もそれほどプレイングが巧いわけでも何でもないプレイヤーだが、デッキの構築力に関してはそれなりに頑張っている、と自負している。その構築力について実際にどうかは、最近こうやって書いている雑記を見てもらったり、一緒に遊んでもらって、感じてもらう他にない。
むしろある程度の自信がないと、他人にデッキを提供するなんてことは到底できないものでして…。
「雑魚は黙ってろ!」と言わずに、のんびりとした気持で読んでもらえれば幸いです。
●現在のデッキレシピ
これが現在のデッキレシピなのですが、まだ出来立てホヤホヤの段階。
実際にゲームデーなどでプレイしてみて、だんだんとデッキの良い点、悪い点が掴めてきたところです。
対アグロ:デッキの速度が悠長なので、除去などが噛み合わないと一気にやられてしまう。サイド後は劇的にマッチアップを改善することができるので、そのあたりのバランスをもう少し取るべき。
対ミッドレンジ:アブザンやジェスカイといったデッキ相手には非常に相性が良いが、相手のテンポが上回れば、やはり負けてしまう。より明確なゲームプランで勝率を安定させたいところ。
対コントロール:手札破壊とプレインズウォーカーによる戦い方は非常に有効だが、それでもあまり相性はよくない。主にサイドボードで、より確実に有利を築けるプランを用意すべき。
対ランプ:デッキの動きが悠長であることから重くて強力なカードに対処できないことが多い。手札破壊は一時的な解決にしかならず、その間にゲームを決めるだけの速度も要求されているように思う。
●採用カードの再評価
《搭載歩行機械》には特に文句がないが、言うなれば動きが遅いのが難点。メインボードに4枚採用するのは問題ないが、場合によっては4枚ゴッソリと入れ替えるプランも用意したいところ。
《僧院の導師》は緑系のデッキには強い。特に生き残ったときの除去やPW連打により盤面を掌握できるほどのカードパワーをもっていると思う。当然、赤系のデッキには弱いので、3枚ゴッソリと入れ替えるプランは用意する必要があり、それが《アラシンの僧侶》であるのは適切かと思う。ただ、最近の「アタルカレッド」といったデッキは火力が少ない傾向にあるので、場合によってはそれも考え直すべきか。
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》は4ターン目のベストムーブで、最も強力なカード。このカードを強く使えるのがこのデッキの最大の特徴であり、やはり4枚使うべきか。
《風番いのロック》は5ターン目のベストムーブで、盤面を制圧するには最も優れたカードかと思う。これを連打するだけで勝てるゲームがどれだけ多いことだろうか。これも4枚取りたい気持ちはある。
《マラキールの解放者、ドラーナ》は序盤に出すというよりも、後半にポロっと出てきて積極的に殴っていく印象が強い。元々のスペックは高いのでデッキには残したい。
《真面目な訪問者、ソリン》のプラス能力により、劣勢なライフレースを一気に巻き返すことができる。3枚も必要かと問われれば、若干多い気もするけれど。
《荒野の確保》は特に後半引くととても嬉しいカード。これとソリンもしくはギデオンの組み合わせで勝てるシーンは多いし、ロックでライフを大きく回復することもある。守りの面でも飛行やトランプルがなければ、といった感じ。
《強迫》と《蔑み》は一長一短で、デッキによってどちらが有効に働くのか大きな差となる。このバランスを取ることによって、勝率に差が出るのは間違いないだろうと思う。
《絹包み》は強いカードなんだけれど、コントロール相手などで腐るシーンが多いこともたしか。《破滅の道》は腐りにくく、使い勝手は悪くないがやはりソーサリーならではの使いづらさを感じることも多い。特にミシュラランドを倒せないのがフラストレーション。
《完全なる終わり》のユーティリティ性能は非常に信頼がおける。アグロ相手には重く、コントロール相手には腐ることもあるので、絶対的ではないが、プレインズウォーカーや《搭載歩行機械》をきっちり追放できるのは評価が高い。
《残忍な切断》はたまに噛み合わないこともあるが、相手の予想を裏切るタイミングでプレイすることができるカードなので、2枚残しておきたい気もする。
土地の枚数やバランスは特に変更する必要はなさそうだが、1度だけ、青黒バトルランドがもう1枚あれば…ということがあった。そこまで考える必要があるかはわからないが、デッキ調整の最終段階として、考えなければならない点である。
サイドボードはアグロを意識しすぎていたので、コントロールに強いカードを増やすべきかと思っている。
《徴税の大天使》は横並びのデッキに非常に強いが、トリプルシンボルが非常に使いづらい。現在2枚だが、どうするか。
《アラシンの僧侶》はわかりやすい赤アグロ対策であり、特に文句はない。強いて言えば、これをサイドに取らずとも赤アグロに勝てるデッキパワーがほしい。
《正義のうねり》は難しいカードに思えた。これに《勇敢な姿勢》を合わされた試合があまりに多すぎる。
《精神背信》は暴力的に強いサイドボードカードだと感じた。これは3枚採用しても問題なさそう。
《衰滅》はやはり強く、2枚では足りないほど引きたいカードだった。《命運の核心》は使いどころが結構あったが、ここを3枚目の《衰滅》にしてもいいのかな、と。
●候補カードについて
《血に染まりし勇者》と《道の探求者》はずっと採用を考えているカード。1マナ枠、2マナ枠のクリーチャーがいればドラーナがずっと強く使えるし、そっちのほうがドラーナというデッキの名前に相応しいだろう。しかしそれらのカードはデッキパワーを下げてしまう可能性が高いので、色々と悩ましいところである。
《究極の価格》は強い瞬間が多いカード。一方で裏目がひどいカードでもあるので、メインからの採用はやはり慎重になる。
●次回は
以上のような考察から、デッキを具体的にいじっていこうかと思います。
この間まで調整していた楽しいオリジナルデッキ・白黒ミッドレンジ「Drana」だが、まだ2回ほどしか遊んでいないところにグランプリ神戸に参加するボブボブの目に留まり、返品された「アタルカレッド」と引き換えに持っていかれてしまった。
彼が本気であのデッキをグランプリに持ち込むつもりならば、より完成度の高いデッキに仕上げなければならぬ!
いつ返品されるかもわからないが、デッキビルダーとしての責任は果たさねばならぬ!
ということで、11月に入った今回からのテーマは「GP神戸に向けた調整録」ということで行きたいと思います。
最初に言っておきます。七瀬はGP神戸には参加できません ( ゚д゚ )クワッ!!
●強いデッキたるもの
誰が使っても強いデッキでなければならぬ!
ボブボブには失礼な話かもしれないが、彼はふと渡されたデッキをすぐに上手に使いこなして大きな大会で結果を残せるほどの「プレイング巧者」というわけではない。
純粋にMTGというカードゲームを楽しんでいる、普通のプレイヤーだ。そしてこれから対戦の経験を積むことによって、どんどん上手になっていくはずだ。
そんな彼が「使って楽しむ」だけではなく、「結果を残せる」デッキというものに仕上げるのが、デッキビルダーとして出来る最大限のサポートなのである。
もちろん七瀬自身もそれほどプレイングが巧いわけでも何でもないプレイヤーだが、デッキの構築力に関してはそれなりに頑張っている、と自負している。その構築力について実際にどうかは、最近こうやって書いている雑記を見てもらったり、一緒に遊んでもらって、感じてもらう他にない。
むしろある程度の自信がないと、他人にデッキを提供するなんてことは到底できないものでして…。
「雑魚は黙ってろ!」と言わずに、のんびりとした気持で読んでもらえれば幸いです。
●現在のデッキレシピ
3 : 《マラキールの解放者、ドラーナ/Drana, Liberator of Malakir》
3 : 《僧院の導師/Monastery Mentor》
3 : 《風番いのロック/Wingmate Roc》
4 : 《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
13 creatures
3 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
3 : 《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》
6 planeswalker
2 : 《強迫/Duress》
2 : 《蔑み/Despise》
2 : 《絹包み/Silkwrap》
2 : 《破滅の道/Ruinous Path》
2 : 《完全なる終わり/Utter End》
2 : 《残忍な切断/Murderous Cut》
3 : 《荒野の確保/Secure the Wastes》
15 other spells
3 : 《平地/Plains》
3 : 《沼/Swamp》
4 : 《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》
4 : 《乱脈な気孔/Shambling Vent》
4 : 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4 : 《汚染された三角州/Polluted Delta》
1 : 《大草原の川/Prairie Stream》
1 : 《窪み渓谷/Sunken Hollow》
2 : 《荒廃した湿原/Blighted Fen》
26 lands
2 : 《徴税の大天使/Archangel of Tithes》
2 : 《絹包み/Silkwrap》
3 : 《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》
2 : 《正義のうねり/Surge of Righteousness》
3 : 《精神背信/Transgress the Mind》
2 : 《衰滅/Languish》
1 : 《命運の核心/Crux of Fate》
15 sideboard cards
これが現在のデッキレシピなのですが、まだ出来立てホヤホヤの段階。
実際にゲームデーなどでプレイしてみて、だんだんとデッキの良い点、悪い点が掴めてきたところです。
対アグロ:デッキの速度が悠長なので、除去などが噛み合わないと一気にやられてしまう。サイド後は劇的にマッチアップを改善することができるので、そのあたりのバランスをもう少し取るべき。
対ミッドレンジ:アブザンやジェスカイといったデッキ相手には非常に相性が良いが、相手のテンポが上回れば、やはり負けてしまう。より明確なゲームプランで勝率を安定させたいところ。
対コントロール:手札破壊とプレインズウォーカーによる戦い方は非常に有効だが、それでもあまり相性はよくない。主にサイドボードで、より確実に有利を築けるプランを用意すべき。
対ランプ:デッキの動きが悠長であることから重くて強力なカードに対処できないことが多い。手札破壊は一時的な解決にしかならず、その間にゲームを決めるだけの速度も要求されているように思う。
●採用カードの再評価
《搭載歩行機械》には特に文句がないが、言うなれば動きが遅いのが難点。メインボードに4枚採用するのは問題ないが、場合によっては4枚ゴッソリと入れ替えるプランも用意したいところ。
《僧院の導師》は緑系のデッキには強い。特に生き残ったときの除去やPW連打により盤面を掌握できるほどのカードパワーをもっていると思う。当然、赤系のデッキには弱いので、3枚ゴッソリと入れ替えるプランは用意する必要があり、それが《アラシンの僧侶》であるのは適切かと思う。ただ、最近の「アタルカレッド」といったデッキは火力が少ない傾向にあるので、場合によってはそれも考え直すべきか。
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》は4ターン目のベストムーブで、最も強力なカード。このカードを強く使えるのがこのデッキの最大の特徴であり、やはり4枚使うべきか。
《風番いのロック》は5ターン目のベストムーブで、盤面を制圧するには最も優れたカードかと思う。これを連打するだけで勝てるゲームがどれだけ多いことだろうか。これも4枚取りたい気持ちはある。
《マラキールの解放者、ドラーナ》は序盤に出すというよりも、後半にポロっと出てきて積極的に殴っていく印象が強い。元々のスペックは高いのでデッキには残したい。
《真面目な訪問者、ソリン》のプラス能力により、劣勢なライフレースを一気に巻き返すことができる。3枚も必要かと問われれば、若干多い気もするけれど。
《荒野の確保》は特に後半引くととても嬉しいカード。これとソリンもしくはギデオンの組み合わせで勝てるシーンは多いし、ロックでライフを大きく回復することもある。守りの面でも飛行やトランプルがなければ、といった感じ。
《強迫》と《蔑み》は一長一短で、デッキによってどちらが有効に働くのか大きな差となる。このバランスを取ることによって、勝率に差が出るのは間違いないだろうと思う。
《絹包み》は強いカードなんだけれど、コントロール相手などで腐るシーンが多いこともたしか。《破滅の道》は腐りにくく、使い勝手は悪くないがやはりソーサリーならではの使いづらさを感じることも多い。特にミシュラランドを倒せないのがフラストレーション。
《完全なる終わり》のユーティリティ性能は非常に信頼がおける。アグロ相手には重く、コントロール相手には腐ることもあるので、絶対的ではないが、プレインズウォーカーや《搭載歩行機械》をきっちり追放できるのは評価が高い。
《残忍な切断》はたまに噛み合わないこともあるが、相手の予想を裏切るタイミングでプレイすることができるカードなので、2枚残しておきたい気もする。
土地の枚数やバランスは特に変更する必要はなさそうだが、1度だけ、青黒バトルランドがもう1枚あれば…ということがあった。そこまで考える必要があるかはわからないが、デッキ調整の最終段階として、考えなければならない点である。
サイドボードはアグロを意識しすぎていたので、コントロールに強いカードを増やすべきかと思っている。
《徴税の大天使》は横並びのデッキに非常に強いが、トリプルシンボルが非常に使いづらい。現在2枚だが、どうするか。
《アラシンの僧侶》はわかりやすい赤アグロ対策であり、特に文句はない。強いて言えば、これをサイドに取らずとも赤アグロに勝てるデッキパワーがほしい。
《正義のうねり》は難しいカードに思えた。これに《勇敢な姿勢》を合わされた試合があまりに多すぎる。
《精神背信》は暴力的に強いサイドボードカードだと感じた。これは3枚採用しても問題なさそう。
《衰滅》はやはり強く、2枚では足りないほど引きたいカードだった。《命運の核心》は使いどころが結構あったが、ここを3枚目の《衰滅》にしてもいいのかな、と。
●候補カードについて
《血に染まりし勇者》と《道の探求者》はずっと採用を考えているカード。1マナ枠、2マナ枠のクリーチャーがいればドラーナがずっと強く使えるし、そっちのほうがドラーナというデッキの名前に相応しいだろう。しかしそれらのカードはデッキパワーを下げてしまう可能性が高いので、色々と悩ましいところである。
《究極の価格》は強い瞬間が多いカード。一方で裏目がひどいカードでもあるので、メインからの採用はやはり慎重になる。
●次回は
以上のような考察から、デッキを具体的にいじっていこうかと思います。
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