1週間連続で書きます今回の企画記事は、七瀬が個人的に考えているリミテッドの基本です。「リミテッドが上手になりたい!」という声や、「プレイングが上手くなりたい!」という声をいただいたので、大したこと書けないとは思いますが、雑記程度に書かせていただきます。何かしら参考になるところがあれば幸いです。GP名古屋に向けて、頑張っていきましょう!
(ここまで定型文)

ここまで、リミテッドの主役となる「クリーチャー」についてと「コンバット」の基本について、3回に分けて考えてきました。簡単にまとめると以下の通りです。

・ ややタフネスが高く、相手にとって対処が難しく
・ できるだけ能力をもったクリーチャーを
・ 主に2~5マナ域にバランスよく選び
・ 特に軽いマナ域は質の高いクリーチャーを厳選して

・ バランス感覚をしっかりと持ちながら
・ 的確な戦闘でアドバンテージが得られるように努力し
・ 時にコンバットトリックなどを織り交ぜながら
・ どっしり構えて戦っていこう
・ ただし盤面が膠着したときの打開策は考えておこう

さて、これらの約束事を踏まえて、ドラフトのデッキをサンプルに。

●「戦乱のゼンディカー」ドラフト(1回目):白黒ライフゲイン同盟者

1マナ:《絶壁の見張り》
2マナ:《物静かな使用人》、《カラストリアの癒し手》、《コーの懲罰者》、《フェリダーの仔》、《岩屋の衛生兵》
3マナ:《マキンディの巡回兵》x2、《ニルカーナの暗殺者》、《ドラーナの使者》
4マナ:《グリフィンの急使》x2、《オンドゥの大角》
5マナ:《コーの絡め捕り》、《カラストリアの夜鷲》
6マナ:《回生の天使》x2
その他の呪文:《二人戦術》x3、《取り囲む地割れ》、《オンドゥの蜂起》、《乱動の報復》
特殊地形:《砂岩の橋》、《亡骸のぬかるみ》

<ドラフトの感想>
ライフを得るか、同盟者が場に出ることによって様々な効果が誘発するような組合せを考えてドラフトのピックをしました。強力なレアは1枚も取れなかったけれど、《回生の天使》という強力なフライヤーを2体確保できたのは満足。相手に大型のエルドラージなどを出されるとかなり厳しい戦いになりそうだが、クリーチャーのバランスは非常によいと思う。コンバットトリックを積極的に使うために、《二人戦術》を多めに拾った。盤面が膠着したときは、飛行で殴るか、《物静かな使用人》、《カラストリアの癒し手》の両クリーチャーを軸に《ドラーナの使者》のドレインなどでじわりじわりと攻める。除去が回ってこなかったのが心残り。

……ひとまずこんなデッキを組んでみたのですが、これを参考にして、呪文と土地のバランスを考えていきましょう。


●リミテッドにおける呪文の重要性

クリーチャーを多く採用したデッキは、展開としての安定感に優れているのでその点はよいのですが、例えば相手がボムクリーチャーを出してきたとき、対処できるカードがあまりに少ないため、途端に厳しい戦いになってしまいます。

七瀬としては、条件付きであってもよいので、しっかりとした「除去呪文」はデッキに少なくとも2~3枚は欲しいと思っています。上のデッキでいえば、

《ギデオンの叱責》、《停滞の罠》、《真っ逆さま》、《大物潰し》、《悪魔の掌握》、《骨の粉砕》、《荒廃の一掴み》

といったあたりから、何枚かピックできればよかっただろうな、と。

特に《停滞の罠》、《荒廃の一掴み》といったアンコモンの除去は非常に強いものが多く、クリーチャーよりも優先的にキープしておきたいところ。何より、ボムクリーチャーに対処できればそれで充分であり、それ以外に除去を使わないように注意しなければならないのです。それだけ除去呪文というのは重要で、その重要度でいえばこの2枚の除去はボムクリーチャーの次に大事だということになります。

☆デッキに選択する呪文の優先度
1、ボムクリーチャー
2、確定除去呪文
3、優良クリーチャー
4、限定除去呪文

では、2~3枚とるべき除去呪文以外の呪文はどう考えればいいでしょうか。

除去呪文というのは種類も枚数も限られているため、それの代わりの担うカードも少し取っておきたいかなと。例えば、上記の《二人戦術》はコンバットトリックでアドバンテージを稼げるカード。このコンバットトリックが除去の代わりを務めており、さすがに3枚は多すぎるけど、1~2枚ぐらいあっても良いだろう。

残る呪文ですが、戦術に合った呪文というものがあります。

横に並べるデッキなら、全体強化呪文があれば強いので2枚はとりたい。

ボムクリーチャーで勝つデッキなら、それらを守る手段があれば1枚はとりたい。

大型クリーチャーで勝つデッキなら、マナ加速や序盤を耐える軽い除去がほしい。

除去を多めにつんだ青いデッキなら、2ドロー呪文は1枚はとっておきたい。

削りきる赤いデッキなら、相手のクリーチャーを奪って殴る呪文は1枚はほしい。

除去に乏しい緑のデッキなら、格闘呪文や、飛行を破壊する呪文は1枚はほしい。

……例えばこんな具合かと。そういう呪文ばかり取るとバランスが悪いけど、無いなら無いで困ることが多い、というのが、七瀬が考える「アーキタイプ別必須呪文」。もちろんセットにより違いますが、この呪文があるかどうかでデッキパワーが大幅に違うので、そういった呪文を見かけたら早めに1枚はキープしておくべき。

☆デッキに選択する呪文の優先度
1、ボムクリーチャー
2、確定除去呪文
3、アーキタイプ別優良クリーチャー
4、アーキタイプ別必須呪文(1枚目)
5、優良クリーチャー
6、限定除去呪文
7、アーキタイプ別クリーチャー
8、アーキタイプ別必須呪文(2枚目)
9、クリーチャー
10、その他の呪文

基本的に、いつでもクリーチャーは優先的になります。

ボムクリーチャーとボム呪文があれば、どちらかといえばクリーチャー優先。
アーキタイプで強いクリーチャーと呪文は、やはりクリーチャー優先。
もちろん、今までに何を取ってきたかによって優先度は変わります。

●リミテッドの土地のバランス

「土地は17枚入れよう」というのは、あくまで基準である。デッキが3色になってしまったなら、18枚のほうがいい場合もあるし、軽いデッキなら16枚のほうがいい場合もある。

七瀬は以前、土地14枚というデッキを組み上げて結構勝った大会があったけれど、土地3枚あれば大丈夫で、あとはマリガンでどうにかする、土地よりも呪文の手数が大事!というクロックパーミッションのような2色デッキだった。

そんな話もあれど、基本はやっぱり17枚。理想的なバランスの例は以下

2色ベーシック:基本地形8、基本地形8、特殊地形1
3色ベーシック:基本地形6、基本地形6、基本地形6(いわゆる均等3色)
3色目がタッチ:基本地形7、基本地形7、基本地形2、特殊地形2
ダブルシンボルが片方だけ多い場合:基本地形9~10、基本地形6~7、特殊地形1

よくやるのが、デッキに入っているカードのマナシンボルの数を数えて、その比率で土地のバランスを考える、というやり方。

1白白なら白が2、3青なら青が1、合計で白が20、青が10だったら、平地11、島6

こういったやり方はいくつかあると思うが、均等3色はできれば避けたいし、そもそも3色は避けたい傾向にある。でも、2色じゃデッキが弱すぎる…

●土地の重要性

ドラフトのときに流れてくる、《進化する未開地》や2色土地といったカード。これらのカードは、特に予定している色にマッチする場合、かなり重要な役割を担います。

七瀬はドラフトでは、妥協したクリーチャーをとるぐらいなら、早めに土地を確保する傾向にあり、とにかくデッキが色事故を起こさないように、努力してつくります。

シールドについては特に、まず特殊地形から見ます。ここで、特定の色の土地が充実していた場合は、この色に従って組むのが最も安定した構築です。

例えば、白青土地が2枚、青黒土地が1枚あった場合は、白青黒のエスパーカラーを構築の基本とします。もしカードプールに赤のレアが多かった場合は、白赤タッチ青か、青赤タッチ白という構築にすると思います。タッチ色にはダブルシンボルを使わないのがポイントです。

3色デッキのときは、ダブルシンボルはなるべく使わないようにもします。

☆デッキに選択するカードの優先度
1、ボムクリーチャー
2、確定除去呪文
3、アーキタイプ別優良クリーチャー(デッキの中核をなす存在)
4、アーキタイプ別必須呪文(1枚目)(デッキの中核をなす存在)
(このあたりの優先度で3色土地)
5、優良クリーチャー
6、アーキタイプ別クリーチャー
7、アーキタイプ別必須呪文(2枚目)
8、限定除去呪文
(このあたりの優先度で2色土地)
9、クリーチャー
10、その他の呪文

だいたいこんな優先度でしょうか。自分の感覚をちゃんと表現できているか、いまひとつわかりませんが…

では、次回からは実際にシールドの構築、ドラフトの構築などの実践編にいこうかと思います!

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