七瀬的「リミテッドの基本!」④ドラフト実践編
2015年11月28日 Magic: The Gathering●FNM後に…
「戦乱のゼンディカー」の8人ドラフト2回と、シールド1回。
ドラフト1本目は、「白赤同盟者」で2勝1敗。まっつんの動物園にひきころされる。
ドラフト2本目は、「白単ライフゲイン」で2勝1敗。aretiさんの青黒嚥下にL.O.負け。
1本目のデッキはレア1枚も入ってないし、2本目のデッキは「フェリダーの君主」スペシャルみたいなよくわからないデッキ。でも、実にリミテッドっぽいデッキに仕上がり、わりと楽しめたかと思う。
1本目優勝は、まっつんの「緑赤タッチ白」でビーストだらけだった。
2本目優勝は、コバゆいの「白黒プレインズウォーカー」。2体並んだら言うことはない。
残った5人でシールドやったけど、ドラフトの感覚抜けずに赤緑でまとめて弱いデッキに仕上がってしまい、ボコボコにされた気がするけど眠すぎてよく覚えていない。
それよりも、ここから1万字ぐらいドラフト雑記を書いたんだけれど、途中でデータふっとんでしまって、しばし絶望。しかし七瀬は物好きなので、また書くよ!
●気を取り直して…
1週間連続で書きます今回の企画記事は、七瀬が個人的に考えているリミテッドの基本です。「リミテッドが上手になりたい!」という声や、「プレイングが上手くなりたい!」という声をいただいたので、大したこと書けないとは思いますが、雑記程度に書かせていただきます。何かしら参考になるところがあれば幸いです。GP名古屋に向けて、頑張っていきましょう!
(ここまで定型文)
今回は、前回までの内容を加味した上で、実際にドラフトをやってみます。
ピックの感覚などは個人で最も差が出るところですので、七瀬っていうやつはこういう取り方してるんだな、という参考程度でよろしくお願いします。
取り方がよくわからなければ、いいね、と思ったところだけ真似てもらうと良いかと。
●ルール
まずはドラフトの概要から説明していきます。
ドラフトは8人が卓を囲み、パックを1つ開封し、好きなカードを1枚選んでピックして、隣の人に回していく、というものです。
最初に、トークンや宣伝が書かれたものを取り除き、Foilでない基本地形を取り除きます。すると、14枚のカードが残ると思います。
1枚のカードをピックしたら、最初は時計回り、2パック目は反時計回り、3パック目はまた時計回りに渡していきます。「ドラフト!」の掛け声で一斉に渡しましょう。
3パック終了時点で、基本地形除く14枚x3=42枚のカードが手元にあると思うので、そのカードを上手に使って戦う、そんな遊びです。
2パック目をあける前と、3パック目をあける前に、それぞれピックしたカードを確認する時間がありますが、それまではピックしたカードを確認しても大丈夫です。ただし、競技レベル以上だとそれができません。2パック目開封後に30秒、3パック目開封後に45秒の確認時間が設けられており、その間に急いで確認しなければならないのです。
競技レベル以上の場合は、通常は以下のようにピック時間も設定されています。
大会によっては、ピック時間に制限がない場合もありますので、確認してください。
ピックしたカードは1つの束にしなければならず、横にずらしたり、別々の山に分けたりすることはできませんので、注意が必要です。
デッキができたら対戦ですが、同じ卓を囲んだ8名によるスイスドロー3回戦です。つまり、あなたが流したあの強いレアカードがあなたを苦しめる可能性は、かなりの高確率であるといえます。そこで、時にはそんなカードを「カット」をして、他人に強いカードが渡らないようにすることも必要なのです。
●いままでのまとめを見てみましょう
第1回では、クリーチャーの重要性について考えました。
この内容は、シールドでもドラフトでもだいたい共通していえる内容です。
第2回では、前編後編にわけて、コンバットについて考えました。
せっかくのクリーチャーたちを活かすもころすも、あなたのコンバットの腕次第です。
第3回では、呪文と土地のバランスについて考えました。
☆デッキに選択するカードの優先度(七瀬の場合)
基本的にクリーチャーを優先して取るけれど、その優先度をしっかりと自分の中で作り上げておくことが大事です。
では、以上のようなポイントを押さえて、さっそく実際のドラフトで応用してみましょう!
ちょっと実際のドラフトだと記事を書くのが難しいため、パソコンのブラウザでできるサイトを利用させてください。
Statistical Magic Draft Simulator(SMDS)
http://syunakira.com/smd/
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●戦乱のゼンディカードラフト
☆1パック目
<1巡目> 40秒
さっそく参考にならなそうなパックからスタートですが、とりあえずやってみましょう。
基本的にドラフトは、よほど強いカードが他にない限りは、レアを取って正解です。今回のオブニクさんは間違いなく強いカードですので、迷う必要がありませんね。
最初のパックでは、隣の人がどのようにカードをとっていくかを予想するのが大事です。これだと、《停滞の罠》、《謎めいた巡行者》が特に強いので、下2人は白と青を使うかもしれない、というイメージをもっておきましょう。七瀬は一応、残りのカードも覚えはしますが、正直これは必要ないと思います。
1-1 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》
<2巡目> 35秒
2手目ですが、七瀬は1パック目に関しては2つの考え方を用います。
1つは、初手の取ったレアを確実に使いたい場合は、同じ色を取る
もう1つは、とりあえず単体で強いカードをかき集める、です。
このパックを見ると、白が浮いて強いですね。強いクリーチャー2体に、強い除去が2枚あります。次に、赤の火力と、緑のクリーチャーが使いやすそうです。
下に流したのが白と青のカードだったので、特にこのままだと一人は確実に白で確定でしょう。ここには黒いカードがないので、七瀬の思惑としては「2パック目は黒がたくさん回ってくるに違いない。先に2色目を白にして、下が強いカードを取りすぎないように抑えておこう」というところです。
この中で最も強そうなのは、やはり《回生の天使》でしょうか。《コーの絡め捕り》も同盟者で固めると強いカードですし、除去も使えるものばかりです。
1-2 《回生の天使》
<3巡目> 30秒
これは悩ましいパックが来ました。黒もしくは白のカードを抑えておきたいのに、それがありません。ひとまず上の人たちが赤緑はやってなさそうなので、ここで赤緑系のカードをかき集めるのは正解に思えます。
ひとつ抜けて強いのが《林の喧騒者》ですが、オブニクさんをとってしまった以上は取りにくいカードです。ここでの選択肢としては、黒の相方を赤か緑にする、というもの。
ここでは、アーキタイプというものを学んでおかなければなりません。
例えば、黒赤だとどのようなキーワード能力が強かったでしょうか。黒緑だとどのようなキーワード能力が強かったでしょうか。欠色?トークン?
このパックが下に渡ることで、赤か緑を2色目に選ぶ可能性が高いですから、少ないほう、特に緑を抑えて、黒緑(タッチ白?)が良さそうだ、と七瀬はイメージします。
下には、白青と赤緑を中心に組んでもらって、黒を流してもらえるとベストなのですが。
1-3 《目なしの見張り》
<4巡目> 25秒
土地が回ってきましたが、さすがに使う予定はありません。目を引くのは《オンドゥの蜂起》と、《悪魔の掌握》でしょうか。どちらも呪文ですし、ここではアンコモンをとって様子を見ましょう。
1-4 《オンドゥの蜂起》
<5巡目> 25秒
黒いカードがあまり回ってきませんね。青も少ないので、上はそのあたりを重視しているかもしれません。黒がなければ、白いカードに行きたいのですが、どれもイマイチな印象。ここは無難な緑2マナ枠を確保しておきましょう。
1-5 《オラン=リーフの発動者》
<6巡目> 20秒
《石の怒り》のような火力はほしいところですが、あいにく、黒、緑、白のカードを集めているところです。ここは、2マナ枠を固めておきましょう。
1-6 《噛み付きナーリッド》
<7巡目> 20秒
どうやら上は赤をやっている気配はなさそうです。黒や白は取られている気がします。ここでもひとまず、使えそうなカードをピックしていきましょう。
1-7 《タジュールの重鎮》
<8巡目> 15秒
これが見てない最後のパックです。一番強そうなのは赤のクリーチャー。《オンドゥの大角》をとるか、《異常な攻撃性》をとるかで悩みますが、ここは《オンドゥの大角》にしましょう。下に白を流しすぎるのもよくありません。
1-8 《オンドゥの大角》
ここからは、一度見ているパック。覚えていれば、他の7人が何を取ったのかみておくとよいですが、10秒以下で確認することが重要ではないのかと思います。
1-9 《異常な攻撃性》
1-10 《大カマキリ》
1-11 《領地のベイロス》
1-12 《膨れ鞘》
1-13 《大地の武装》
1-14 《ゴブリンの戦化粧》
1-1 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》
1-2 《回生の天使》
1-3 《目なしの見張り》
1-4 《オンドゥの蜂起》
1-5 《オラン=リーフの発動者》
1-6 《噛み付きナーリッド》
1-7 《タジュールの重鎮》
1-8 《オンドゥの大角》
30秒の時間を有効に使うには、とりあえずクリーチャーをマナごとに並べて、偏りがないかどうかを調べておきます。3マナが1枚しかないのが心もとないですが、それ以外はバランスよく取れているように見えます。あとは除去がとれていないので、そろそろ取りたいですね。
気づけば、いい感じの緑白にまとまってきていますが、今回の爆弾はオブニクさん。どうにかして使いたいところです。
ここまでの予想は、左隣が白赤、その隣が青系、右隣が青黒、その隣が緑系
両隣は2色まで予想して、その隣は1色だけ予想。正直ドラフトで予想できるのはその程度です。例えば右隣が実は黒緑だったら、その隣は青系でしょう。
次からは黒いカードがたくさん回ってきてくれるはずなので、そこで頑張りたいですね。そうすることで、右隣が黒をやっているならば、邪魔をすることができます。
もし回ってこなければ、現状の緑白を頑張りましょう。
では、2パック目に参りましょう。
☆2パック目
<1巡目> 40秒
レアが赤いカードで、使えそうなアンコモンも少ないという、難しい2パック目。
《吸血の儀式》をとって緑黒トークンにするか、《真っ逆さま》をとって緑白にするか、《悪魔の掌握》をとってお茶を濁すか、といったところです。
どうしてもオブニクさんは使いたいので、ここは黒いカードをとりましょう。除去も薄かったのでほしかったのですが、ここは《吸血の儀式》でガマンしましょう。1パック目の4巡目で取っておけばよかった、のかな…
2-1 《吸血の儀式》
<2巡目> 35秒
あれ、黒がないぞ…困ったな…。他を見ると、白が抜けて強そうですね。ここは少し考えますが、七瀬は黒が回ってくると信じているので、《虚空の従者》をとって緑黒で推し進めます。
2-2 《虚空の従者》
<3巡目> 30秒
あれ、黒が…。そしてまた《白日の下に》がなぜかこちらを見ている。仲間にはしない。今後黒が回ってこないときのことも考え、ここは保険の意味で《真っ逆さま》を取っておきます。やや使いにくい除去ですが、ないよりは遥かにマシです。
2-3 《真っ逆さま》
<4巡目> 25秒
なんかアンコモンがこっち見てる。1枚あればそれでいいカードなんだよね、あれ。
さて、黒いカードがあまりに来ないから、緑と白をしっかりとっていきましょう。悩むのは《目なしの見張り》と《大物潰し》だけれど、まだ緑黒の可能性を残したいので、ここは緑のカードをとります。先ほどから黒の流れがきっついですね。
2-4 《目なしの見張り》
<5巡目> 25秒
ついにきた黒いカード。緑黒というアーキタイプに合うのは、《大群の殺到》のほうでしょう。《淘汰ドローン》も評価が高いし、《悪魔の掌握》も取りたいけれど、まずはアーキタイプに必須の呪文を1枚キープしておくのは重要なことです。
トークン並べてラッパ吹いて勝ち。これが緑黒の戦術のひとつです。
ただし、黒赤の強いやつと、白の強いやつがいるけど、なんで流れてきたかは少し考える必要がありそう。
2-5 《大群の殺到》
<6巡目> 20秒
これはまた貧弱。とりあえず《マキンディの巡回兵》が安定感があるので、とっておきましょう。緑黒なのか、緑白なのか、それとも3色なのか。揺れ動いています。
2-6 《マキンディの巡回兵》
<7巡目> 20秒
なるほど、七瀬の読みがひとつ外れたようです。というのは、強い青のアンコモンが2枚流れてきているので、左隣とその隣は少なくとも青はやっていない可能性が高いです。どちらかが黒をやっている可能性があります。ここで色を変えるのは遅すぎるので、ひとまず使いやすそうなカードをピックしておきましょう。
2-7 《二人戦術》
<8巡目> 15秒
さっきから七瀬の好きな《コジレックの歩哨》がこっちみてるんだけど。迷わずに《オンドゥの蜂起》か。
2-8 《オンドゥの蜂起》
以下、こんな感じのピックに。
2-9 《フェリダーの仔》
2-10 《肥沃な茂み》
2-11 《鼓舞する突撃》
2-12 《血統絶やしのワーム》
2-13 《成長のうねり》
2-14 《肥沃な茂み》
2-1 《吸血の儀式》
2-2 《虚空の従者》
2-3 《真っ逆さま》
2-4 《目なしの見張り》
2-5 《大群の殺到》
2-6 《マキンディの巡回兵》
2-7 《二人戦術》
2-8 《オンドゥの蜂起》
オブニクさんからはじまったピックだったけれど、緑と白に寄っていって、黒の優秀なカードはさっぱり流れてこなかった2パック目。
ここで45秒の間にやることは、まずクリーチャーのマナバランスと、呪文の枚数。
2マナ:《噛み付きナーリッド》、《オラン=リーフの発動者》、《フェリダーの仔》
3マナ:《タジュールの重鎮》、《虚空の従者》、《マキンディの巡回兵》
4マナ:《目なしの見張り》x2、《大カマキリ》、《血統絶やしのワーム》、《オンドゥの大角》
5マナ:《領地のベイロス》
6マナ:《回生の天使》
除去呪文:《真っ逆さま》、《異常な攻撃性》
強化呪文:《二人戦術》、《鼓舞する突撃》、《成長のうねり》、《大地の武装》
その他:《オンドゥの蜂起》x2
黒いカード:《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》、《吸血の儀式》
マナ域にはそれぞれ枚数は取れているので、優秀なクリーチャーを見つけたら差し替える程度の意識で良さそうだ。あとは、除去呪文があと1枚ほしいところ。
黒はたくさん流れてきたらワンチャンスありそうなので、まだ諦めない。
では、最後の3パック目にいきましょう。
☆3パック目
<1巡目> 40秒
レアが優秀な黒で、コモンも欲しいものが多い。しかしやはり《回生の天使》は強いのでこれをピックするのが素直な流れだろうかと思う。
3-1 《回生の天使》
<2巡目> 35秒
緑白に決めたあとに来るこの微妙なパック。2手目だというのにあまりにラインナップが貧弱である。ここは、手薄だった5マナ枠に《コジレックの媒介者》を取ることで、覚醒のカードを強く使えるようにしよう。
3-2 《コジレックの媒介者》
<3巡目> 30秒
先ほどとはうって変わって小粒ぞろい。特に青の《空中生成エルドラージ》が流れているのが気になる。少し悩むけど、《幽霊の歩哨》は強いのでここをおさえよう。
3-3 《幽霊の歩哨》
<4巡目> 25秒
なんだこの強いパックは…。赤系同盟者のエースに、黒系ライフゲインのエース、火力まである。泣く泣く《噛み付きナーリッド》をとって序盤を強くしよう。
3-4 《噛み付きナーリッド》
<5巡目> 25秒
3-5 《噛み付きナーリッド》
<6巡目> 20秒
3-6 《タジュールの獣使い》
<7巡目> 20秒
3-7 《幽霊の歩哨》
<8巡目> 15秒
3-8 《探検隊の特使》
3-9 《鼓舞する突撃》
3-10 《タジュールの重鎮》
3-11 《垂直落下》
3-12 《領地のベイロス》
3-13 《垂直落下》
3-14 《成長のうねり》
●完成デッキレシピ
《噛み付きナーリッド》を中心に序盤から積極的に攻めて、横並びにして空から殴るか、ラッパ吹いて勝つデッキ。
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●今回のドラフトで反省したい部分
① オブニクシリスを活かせなかった。
② 3マナ枠弱すぎる。せめてマナクリとるべきだった。
② 除去《大物潰し》1枚ぐらいほしかった。
七瀬がドラフトをやるとこんな感じなのですが、いかがだったでしょうか。「読みづらいなぁ」と思った方は、文字ばかりで申し訳なかったです。「へったくそやなぁ」と思った方は、せっかく最後まで見てくださったのに申し訳なかったです。
オブニクをいかして上手に構築した人がいたら、たぶん意志の堅い人だと思います。
全体を確認したところ、黒いカードが顕著に少なく、黒に絞っていたらかなりクリーチャーや呪文の質が低いドラフトになっていたことがわかりました。しかしそれでもオブニクを使うべきなのかは、定かではありません。
何が正解だったのか、人によっては意見が別れるところだとは思いますが、七瀬は今回の失敗にみえるドラフトは、思いのほか上手にできたのではないかと思っています。
大事なのはサブプランをしっかり用意しつつ、いつでもそちらのプランに逃げられるように準備しておくことです。
万が一、3色になってしまった場合は、積極的にシングルシンボルの呪文を集めておけば、タッチがしやすくなりますし、2色土地も取れていれば、それも有効です。
参考になったのかどうか、怪しいところですが、感じるところがあれば気軽にコメントなどいただければと思います。
「戦乱のゼンディカー」の8人ドラフト2回と、シールド1回。
ドラフト1本目は、「白赤同盟者」で2勝1敗。まっつんの動物園にひきころされる。
ドラフト2本目は、「白単ライフゲイン」で2勝1敗。aretiさんの青黒嚥下にL.O.負け。
1本目のデッキはレア1枚も入ってないし、2本目のデッキは「フェリダーの君主」スペシャルみたいなよくわからないデッキ。でも、実にリミテッドっぽいデッキに仕上がり、わりと楽しめたかと思う。
1本目優勝は、まっつんの「緑赤タッチ白」でビーストだらけだった。
2本目優勝は、コバゆいの「白黒プレインズウォーカー」。2体並んだら言うことはない。
残った5人でシールドやったけど、ドラフトの感覚抜けずに赤緑でまとめて弱いデッキに仕上がってしまい、ボコボコにされた気がするけど眠すぎてよく覚えていない。
それよりも、ここから1万字ぐらいドラフト雑記を書いたんだけれど、途中でデータふっとんでしまって、しばし絶望。しかし七瀬は物好きなので、また書くよ!
●気を取り直して…
1週間連続で書きます今回の企画記事は、七瀬が個人的に考えているリミテッドの基本です。「リミテッドが上手になりたい!」という声や、「プレイングが上手くなりたい!」という声をいただいたので、大したこと書けないとは思いますが、雑記程度に書かせていただきます。何かしら参考になるところがあれば幸いです。GP名古屋に向けて、頑張っていきましょう!
(ここまで定型文)
今回は、前回までの内容を加味した上で、実際にドラフトをやってみます。
ピックの感覚などは個人で最も差が出るところですので、七瀬っていうやつはこういう取り方してるんだな、という参考程度でよろしくお願いします。
取り方がよくわからなければ、いいね、と思ったところだけ真似てもらうと良いかと。
●ルール
まずはドラフトの概要から説明していきます。
ドラフトは8人が卓を囲み、パックを1つ開封し、好きなカードを1枚選んでピックして、隣の人に回していく、というものです。
最初に、トークンや宣伝が書かれたものを取り除き、Foilでない基本地形を取り除きます。すると、14枚のカードが残ると思います。
1枚のカードをピックしたら、最初は時計回り、2パック目は反時計回り、3パック目はまた時計回りに渡していきます。「ドラフト!」の掛け声で一斉に渡しましょう。
3パック終了時点で、基本地形除く14枚x3=42枚のカードが手元にあると思うので、そのカードを上手に使って戦う、そんな遊びです。
2パック目をあける前と、3パック目をあける前に、それぞれピックしたカードを確認する時間がありますが、それまではピックしたカードを確認しても大丈夫です。ただし、競技レベル以上だとそれができません。2パック目開封後に30秒、3パック目開封後に45秒の確認時間が設けられており、その間に急いで確認しなければならないのです。
競技レベル以上の場合は、通常は以下のようにピック時間も設定されています。
14枚 40 秒
13枚 35 秒
12枚 30 秒
11枚 25 秒
10枚 25 秒
9 枚 20 秒
8 枚 20 秒
7 枚 15 秒
6 枚 10 秒
5 枚 10 秒
4 枚 5 秒
3 枚 5 秒
2 枚 5 秒
1 枚 (無し)
大会によっては、ピック時間に制限がない場合もありますので、確認してください。
ピックしたカードは1つの束にしなければならず、横にずらしたり、別々の山に分けたりすることはできませんので、注意が必要です。
デッキができたら対戦ですが、同じ卓を囲んだ8名によるスイスドロー3回戦です。つまり、あなたが流したあの強いレアカードがあなたを苦しめる可能性は、かなりの高確率であるといえます。そこで、時にはそんなカードを「カット」をして、他人に強いカードが渡らないようにすることも必要なのです。
●いままでのまとめを見てみましょう
第1回では、クリーチャーの重要性について考えました。
① クリーチャーをよく知りよく使いこなそう。
② クリーチャーは死ににくく対処しづらいものが重要である。
③ クリーチャーの能力を十分に発揮してあげることが勝利の法則。
④ 各マナ域にバランス良く質の高いクリーチャーを用意することが大事。
⑤ 軽いクリーチャーこそ質の高いものを優先・厳選しよう。
この内容は、シールドでもドラフトでもだいたい共通していえる内容です。
第2回では、前編後編にわけて、コンバットについて考えました。
① 序盤のコンバットで損をしないようにしよう
② 状況に応じた対処ができるようにバランス感覚が大事
③ 対戦相手の不可解な攻撃には裏がある
④ インスタントなどによるコンバットトリックに警戒しよう
⑤ クリーチャーが横並びになったときの打開策を考えよう
せっかくのクリーチャーたちを活かすもころすも、あなたのコンバットの腕次第です。
第3回では、呪文と土地のバランスについて考えました。
☆デッキに選択するカードの優先度(七瀬の場合)
1、ボムクリーチャー
2、確定除去呪文
3、アーキタイプ別優良クリーチャー(デッキの中核をなす存在)
4、アーキタイプ別必須呪文(1枚目)(デッキの中核をなす存在)
(このあたりの優先度で3色土地)
5、優良クリーチャー
6、アーキタイプ別クリーチャー
7、アーキタイプ別必須呪文(2枚目)
8、限定除去呪文
(このあたりの優先度で2色土地)
9、クリーチャー
10、その他の呪文
基本的にクリーチャーを優先して取るけれど、その優先度をしっかりと自分の中で作り上げておくことが大事です。
では、以上のようなポイントを押さえて、さっそく実際のドラフトで応用してみましょう!
ちょっと実際のドラフトだと記事を書くのが難しいため、パソコンのブラウザでできるサイトを利用させてください。
Statistical Magic Draft Simulator(SMDS)
http://syunakira.com/smd/
===========================
●戦乱のゼンディカードラフト
☆1パック目
<1巡目> 40秒
レア:《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》
アンコモン:《逆境》、《停滞の罠》、《謎めいた巡行者》
コモン:《ヴァラクートの発動者》、《払拭》、《火山の隆起》、《天空の滝》、《骨の粉砕》、《岩屋の衛生兵》、《影の滑空者》、《多勢》、《オンドゥの勇者》、《異常な攻撃性》
さっそく参考にならなそうなパックからスタートですが、とりあえずやってみましょう。
基本的にドラフトは、よほど強いカードが他にない限りは、レアを取って正解です。今回のオブニクさんは間違いなく強いカードですので、迷う必要がありませんね。
最初のパックでは、隣の人がどのようにカードをとっていくかを予想するのが大事です。これだと、《停滞の罠》、《謎めいた巡行者》が特に強いので、下2人は白と青を使うかもしれない、というイメージをもっておきましょう。七瀬は一応、残りのカードも覚えはしますが、正直これは必要ないと思います。
1-1 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》
<2巡目> 35秒
アンコモン:《コーの絡め捕り》、《昇華者の突撃》、《回生の天使》
コモン:《虚空の接触》、《火山の隆起》、《真っ逆さま》、《オラン=リーフの発動者》、《確実な一撃》、《ギデオンの叱責》、《大カマキリ》、《噛み付きナーリッド》、《回収ドローン》、《異常な攻撃性》
2手目ですが、七瀬は1パック目に関しては2つの考え方を用います。
1つは、初手の取ったレアを確実に使いたい場合は、同じ色を取る
もう1つは、とりあえず単体で強いカードをかき集める、です。
このパックを見ると、白が浮いて強いですね。強いクリーチャー2体に、強い除去が2枚あります。次に、赤の火力と、緑のクリーチャーが使いやすそうです。
下に流したのが白と青のカードだったので、特にこのままだと一人は確実に白で確定でしょう。ここには黒いカードがないので、七瀬の思惑としては「2パック目は黒がたくさん回ってくるに違いない。先に2色目を白にして、下が強いカードを取りすぎないように抑えておこう」というところです。
この中で最も強そうなのは、やはり《回生の天使》でしょうか。《コーの絡め捕り》も同盟者で固めると強いカードですし、除去も使えるものばかりです。
1-2 《回生の天使》
<3巡目> 30秒
アンコモン:《ハグラへの撤退》、《林の喧騒者》
コモン:《領地のベイロス》、《砂岩の橋》、《棘撃ちドローン》、《マキンディの滑り駆け》、《オンドゥの勇者》、《垂直落下》、《大カマキリ》、《目なしの見張り》、《呪文萎れ》、《ヴァラクートの発動者》
これは悩ましいパックが来ました。黒もしくは白のカードを抑えておきたいのに、それがありません。ひとまず上の人たちが赤緑はやってなさそうなので、ここで赤緑系のカードをかき集めるのは正解に思えます。
ひとつ抜けて強いのが《林の喧騒者》ですが、オブニクさんをとってしまった以上は取りにくいカードです。ここでの選択肢としては、黒の相方を赤か緑にする、というもの。
ここでは、アーキタイプというものを学んでおかなければなりません。
例えば、黒赤だとどのようなキーワード能力が強かったでしょうか。黒緑だとどのようなキーワード能力が強かったでしょうか。欠色?トークン?
このパックが下に渡ることで、赤か緑を2色目に選ぶ可能性が高いですから、少ないほう、特に緑を抑えて、黒緑(タッチ白?)が良さそうだ、と七瀬はイメージします。
下には、白青と赤緑を中心に組んでもらって、黒を流してもらえるとベストなのですが。
1-3 《目なしの見張り》
<4巡目> 25秒
レア:《窪み渓谷》
アンコモン:《オンドゥの蜂起》、《吸血の儀式》
コモン:《破滅の昇華者》、《墓の出産》、《そびえる尖頂》、《存在の一掃》、《精神をかき寄せるもの》、《膨れ鞘》、《悪魔の掌握》、《面晶体の刃》
土地が回ってきましたが、さすがに使う予定はありません。目を引くのは《オンドゥの蜂起》と、《悪魔の掌握》でしょうか。どちらも呪文ですし、ここではアンコモンをとって様子を見ましょう。
1-4 《オンドゥの蜂起》
<5巡目> 25秒
アンコモン:《森の占術》
コモン:《絶壁の見張り》、《オラン=リーフの発動者》、《ヴァラクートの発動者》、《雲マンタ》、《大地の武装》、《二人戦術》、《石術師の焦点》、《オンドゥの勇者》、《墓の出産》
黒いカードがあまり回ってきませんね。青も少ないので、上はそのあたりを重視しているかもしれません。黒がなければ、白いカードに行きたいのですが、どれもイマイチな印象。ここは無難な緑2マナ枠を確保しておきましょう。
1-5 《オラン=リーフの発動者》
<6巡目> 20秒
アンコモン:《荒廃した山峡》、《大自然の注入》
コモン:《オンドゥの勇者》、《エルドラージを壊滅させるもの》、《払拭》、《回収ドローン》、《噛み付きナーリッド》、《石の怒り》、《ゴブリンの戦化粧》
《石の怒り》のような火力はほしいところですが、あいにく、黒、緑、白のカードを集めているところです。ここは、2マナ枠を固めておきましょう。
1-6 《噛み付きナーリッド》
<7巡目> 20秒
アンコモン:《珊瑚兜への撤退》、《森の占術》
コモン:《絶壁の見張り》、《石の怒り》、《マキンディの滑り駆け》、《回収ドローン》、《タジュールの重鎮》、《乱動魔道士の計略》
どうやら上は赤をやっている気配はなさそうです。黒や白は取られている気がします。ここでもひとまず、使えそうなカードをピックしていきましょう。
1-7 《タジュールの重鎮》
<8巡目> 15秒
アンコモン:《繁殖苗床》
コモン:《天使の贈り物》、《髑髏砕きの補充兵》、《精神の掻き寄せるもの》、《オンドゥの大角》、《鼓舞する突撃》、《異常な攻撃性》
これが見てない最後のパックです。一番強そうなのは赤のクリーチャー。《オンドゥの大角》をとるか、《異常な攻撃性》をとるかで悩みますが、ここは《オンドゥの大角》にしましょう。下に白を流しすぎるのもよくありません。
1-8 《オンドゥの大角》
ここからは、一度見ているパック。覚えていれば、他の7人が何を取ったのかみておくとよいですが、10秒以下で確認することが重要ではないのかと思います。
1-9 《異常な攻撃性》
1-10 《大カマキリ》
1-11 《領地のベイロス》
1-12 《膨れ鞘》
1-13 《大地の武装》
1-14 《ゴブリンの戦化粧》
1-1 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》
1-2 《回生の天使》
1-3 《目なしの見張り》
1-4 《オンドゥの蜂起》
1-5 《オラン=リーフの発動者》
1-6 《噛み付きナーリッド》
1-7 《タジュールの重鎮》
1-8 《オンドゥの大角》
30秒の時間を有効に使うには、とりあえずクリーチャーをマナごとに並べて、偏りがないかどうかを調べておきます。3マナが1枚しかないのが心もとないですが、それ以外はバランスよく取れているように見えます。あとは除去がとれていないので、そろそろ取りたいですね。
気づけば、いい感じの緑白にまとまってきていますが、今回の爆弾はオブニクさん。どうにかして使いたいところです。
ここまでの予想は、左隣が白赤、その隣が青系、右隣が青黒、その隣が緑系
両隣は2色まで予想して、その隣は1色だけ予想。正直ドラフトで予想できるのはその程度です。例えば右隣が実は黒緑だったら、その隣は青系でしょう。
次からは黒いカードがたくさん回ってきてくれるはずなので、そこで頑張りたいですね。そうすることで、右隣が黒をやっているならば、邪魔をすることができます。
もし回ってこなければ、現状の緑白を頑張りましょう。
では、2パック目に参りましょう。
☆2パック目
<1巡目> 40秒
レア:《光輝の炎》
アンコモン:《タイタンの存在》、《吸血の儀式》、《シャディの横枝》
コモン:《命知らずの群勢》、《ゴブリンの血化粧》、《輝く光波》、《真っ逆さま》、《フェリダーの仔》、《存在の一掃》、《垂直落下》、《悪魔の掌握》、《大カマキリ》、《帆凧の斥候》
レアが赤いカードで、使えそうなアンコモンも少ないという、難しい2パック目。
《吸血の儀式》をとって緑黒トークンにするか、《真っ逆さま》をとって緑白にするか、《悪魔の掌握》をとってお茶を濁すか、といったところです。
どうしてもオブニクさんは使いたいので、ここは黒いカードをとりましょう。除去も薄かったのでほしかったのですが、ここは《吸血の儀式》でガマンしましょう。1パック目の4巡目で取っておけばよかった、のかな…
2-1 《吸血の儀式》
<2巡目> 35秒
レア:《白日の下に》
アンコモン:《オンドゥの蜂起》、《虚空の従者》
コモン:《コーの懲罰者》、《珊瑚兜の案内人》、《肥沃な茂み》、《多勢》、《火山の隆起》、《幽霊の歩哨》、《エムラクールの名残》、《ゴブリンの戦化粧》、《自然の繋がり》、《岩屋の衛生兵》
あれ、黒がないぞ…困ったな…。他を見ると、白が抜けて強そうですね。ここは少し考えますが、七瀬は黒が回ってくると信じているので、《虚空の従者》をとって緑黒で推し進めます。
2-2 《虚空の従者》
<3巡目> 30秒
レア:《白日の下に》
アンコモン:《探検隊の特使》
コモン:《珊瑚兜の案内人》、《好戦的な鞭尾》、《ニルカーナの暗殺者》、《鼓舞する突撃》、《真っ逆さま》、《波翼の精霊》、《多勢》、《乱動の魔道士》、《面晶体の刃》、《肥沃な茂み》
あれ、黒が…。そしてまた《白日の下に》がなぜかこちらを見ている。仲間にはしない。今後黒が回ってこないときのことも考え、ここは保険の意味で《真っ逆さま》を取っておきます。やや使いにくい除去ですが、ないよりは遥かにマシです。
2-3 《真っ逆さま》
<4巡目> 25秒
アンコモン:《吸血の儀式》
コモン:《血統絶やしのワーム》、《グリフィンの急使》、《存在の一掃》、《コジレックの歩哨》、《コーの処罰者》、《石の怒り》、《目なしの見張り》、《大物潰し》、《ゴブリンの戦化粧》、《霧の侵入者》
なんかアンコモンがこっち見てる。1枚あればそれでいいカードなんだよね、あれ。
さて、黒いカードがあまりに来ないから、緑と白をしっかりとっていきましょう。悩むのは《目なしの見張り》と《大物潰し》だけれど、まだ緑黒の可能性を残したいので、ここは緑のカードをとります。先ほどから黒の流れがきっついですね。
2-4 《目なしの見張り》
<5巡目> 25秒
アンコモン:《殺戮の先陣》、《コーの絡め捕り》
コモン:《エルドラージを壊滅させるもの》、《成長のうねり》、《大群の殺到》、《血統絶やしのワーム》、《グリフィンの急使》、《悪魔の掌握》、《淘汰ドローン》、《帆凧の斥候》
ついにきた黒いカード。緑黒というアーキタイプに合うのは、《大群の殺到》のほうでしょう。《淘汰ドローン》も評価が高いし、《悪魔の掌握》も取りたいけれど、まずはアーキタイプに必須の呪文を1枚キープしておくのは重要なことです。
トークン並べてラッパ吹いて勝ち。これが緑黒の戦術のひとつです。
ただし、黒赤の強いやつと、白の強いやつがいるけど、なんで流れてきたかは少し考える必要がありそう。
2-5 《大群の殺到》
<6巡目> 20秒
レア:《プリズム結界》
アンコモン:《ジャディの横枝》
コモン:《マキンディの巡回兵》、《命知らずの群勢》、《乱動魔道士の計略》、《肥沃な茂み》、《自然の繋がり》、《破滅の昇華者》、《ぬかるみの敵意》
これはまた貧弱。とりあえず《マキンディの巡回兵》が安定感があるので、とっておきましょう。緑黒なのか、緑白なのか、それとも3色なのか。揺れ動いています。
2-6 《マキンディの巡回兵》
<7巡目> 20秒
アンコモン:《ウラモグの回収者》、《謎めいた巡行者》
コモン:《二人戦術》、《回収蔦》、《精神を掻き寄せるもの》、《沸き立つ大地》、《コジレックの歩哨》、《大カマキリ》
なるほど、七瀬の読みがひとつ外れたようです。というのは、強い青のアンコモンが2枚流れてきているので、左隣とその隣は少なくとも青はやっていない可能性が高いです。どちらかが黒をやっている可能性があります。ここで色を変えるのは遅すぎるので、ひとまず使いやすそうなカードをピックしておきましょう。
2-7 《二人戦術》
<8巡目> 15秒
アンコモン:《塵への崩壊》、《オンドゥの蜂起》
コモン:《亡骸のぬかるみ》、《オラン=リーフの発動者》、《オンドゥの大角》、《コジレックの歩哨》
さっきから七瀬の好きな《コジレックの歩哨》がこっちみてるんだけど。迷わずに《オンドゥの蜂起》か。
2-8 《オンドゥの蜂起》
以下、こんな感じのピックに。
2-9 《フェリダーの仔》
2-10 《肥沃な茂み》
2-11 《鼓舞する突撃》
2-12 《血統絶やしのワーム》
2-13 《成長のうねり》
2-14 《肥沃な茂み》
2-1 《吸血の儀式》
2-2 《虚空の従者》
2-3 《真っ逆さま》
2-4 《目なしの見張り》
2-5 《大群の殺到》
2-6 《マキンディの巡回兵》
2-7 《二人戦術》
2-8 《オンドゥの蜂起》
オブニクさんからはじまったピックだったけれど、緑と白に寄っていって、黒の優秀なカードはさっぱり流れてこなかった2パック目。
ここで45秒の間にやることは、まずクリーチャーのマナバランスと、呪文の枚数。
2マナ:《噛み付きナーリッド》、《オラン=リーフの発動者》、《フェリダーの仔》
3マナ:《タジュールの重鎮》、《虚空の従者》、《マキンディの巡回兵》
4マナ:《目なしの見張り》x2、《大カマキリ》、《血統絶やしのワーム》、《オンドゥの大角》
5マナ:《領地のベイロス》
6マナ:《回生の天使》
除去呪文:《真っ逆さま》、《異常な攻撃性》
強化呪文:《二人戦術》、《鼓舞する突撃》、《成長のうねり》、《大地の武装》
その他:《オンドゥの蜂起》x2
黒いカード:《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》、《吸血の儀式》
マナ域にはそれぞれ枚数は取れているので、優秀なクリーチャーを見つけたら差し替える程度の意識で良さそうだ。あとは、除去呪文があと1枚ほしいところ。
黒はたくさん流れてきたらワンチャンスありそうなので、まだ諦めない。
では、最後の3パック目にいきましょう。
☆3パック目
<1巡目> 40秒
レア:《苦い真理》
アンコモン:《ジャディの横枝》、《回生の天使》、《ハグラへの撤退》
コモン:《音無く飛ぶもの》、《目なしの見張り》、《石術師の焦点》、《噛み付きナーリッド》、《命知らずの群勢》、《破滅の昇華者》、《鼓舞する突撃》、《砂岩の橋》、《生命湧きのドルイド》、《大群の殺到》
レアが優秀な黒で、コモンも欲しいものが多い。しかしやはり《回生の天使》は強いのでこれをピックするのが素直な流れだろうかと思う。
3-1 《回生の天使》
<2巡目> 35秒
レア:《大草原の川》
アンコモン:《岩板の槌》、《吸血の儀式》
コモン:《威圧ドローン》、《コジレックの媒介者》、《オンドゥの大角》、《マキンディの滑り駆け》、《城砦化した塁壁》、《天空の滝》、《虚空の接触》、《砂岩の橋》、《タジュールの重鎮》、《グリフィンの急使》
緑白に決めたあとに来るこの微妙なパック。2手目だというのにあまりにラインナップが貧弱である。ここは、手薄だった5マナ枠に《コジレックの媒介者》を取ることで、覚醒のカードを強く使えるようにしよう。
3-2 《コジレックの媒介者》
<3巡目> 30秒
アンコモン:《林の喧騒者》、《溶鉄の生育場》
コモン:《鼓舞する突撃》、《悪魔の掌握》、《オンドゥの大角》、《空中生成エルドラージ》、《カラストリアの癒し手》、《肥沃な茂み》、《ヴァラクートの発動者(Foil)》、《精神を搔き寄せるもの》、《垂直落下》、《幽霊の歩哨》
先ほどとはうって変わって小粒ぞろい。特に青の《空中生成エルドラージ》が流れているのが気になる。少し悩むけど、《幽霊の歩哨》は強いのでここをおさえよう。
3-3 《幽霊の歩哨》
<4巡目> 25秒
アンコモン:《逆境》、《炎套の魔道士》、《マラキールの使い魔》
コモン:《ぬかるみの敵意》、《コジレックの歩哨》、《虚空の接触》、《領地のベイロス》、《威圧ドローン》、《肥沃な茂み》、《破滅の昇華者》
なんだこの強いパックは…。赤系同盟者のエースに、黒系ライフゲインのエース、火力まである。泣く泣く《噛み付きナーリッド》をとって序盤を強くしよう。
3-4 《噛み付きナーリッド》
<5巡目> 25秒
レア:《白日の下に》
アンコモン:《珊瑚兜への撤退》
コモン:《未開地の捜索》、《マキンディの滑り駆け》、《岩屋の衛生兵》、《多勢》、《垂直落下》、《予期》、《そびえる尖頂》、《噛み付きナーリッド》
3-5 《噛み付きナーリッド》
<6巡目> 20秒
コモン:《大カマキリ》、《ギデオンの叱責》、《タジュールの獣使い》、《成長のうねり》、《垂直落下》、《目なしの見張り》、《タジュールの重鎮》、《命知らずの群勢》、《髑髏砕きの補充兵》
3-6 《タジュールの獣使い》
<7巡目> 20秒
レア:《プリズム結界》
コモン:《幽霊の歩哨》、《回収ドローン》、《膨れ鞘》、《火山の隆起》、《血統絶やしのワーム》、《オラン=リーフの発動者》
3-7 《幽霊の歩哨》
<8巡目> 15秒
アンコモン:《探検隊の特使》
コモン:《岩屋の衛生兵》、《髑髏砕きの補充兵》、《大食の虚身》、《亡骸のぬかるみ》、《帆凧の斥候》、《石の怒り》
3-8 《探検隊の特使》
3-9 《鼓舞する突撃》
3-10 《タジュールの重鎮》
3-11 《垂直落下》
3-12 《領地のベイロス》
3-13 《垂直落下》
3-14 《成長のうねり》
●完成デッキレシピ
1 : 《探検隊の特使》
3 : 《噛み付きナーリッド》
1 : 《オラン=リーフの発動者》
1 : 《フェリダーの仔》
1 : 《タジュールの重鎮》
1 : 《マキンディの巡回兵》
2 : 《目なしの見張り》
1 : 《オンドゥの大角》
2 : 《幽霊の歩哨》
2 : 《回生の天使》
1 : 《タジュールの獣使い》
16 creatures
1 : 《オンドゥの蜂起》
1 : 《成長のうねり》
1 : 《二人戦術》
1 : 《真っ逆さま》
1 : 《異常な攻撃性》
2 : 《鼓舞する突撃》
7 other spells
8 : 《平地》
7 : 《森》
2 : 《肥沃な茂み》
17 lands
1 : 《コジレックの媒介者》
1 : 《オンドゥの蜂起》
2 : 《垂直落下》 etc.
sideboad cards
《噛み付きナーリッド》を中心に序盤から積極的に攻めて、横並びにして空から殴るか、ラッパ吹いて勝つデッキ。
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●今回のドラフトで反省したい部分
① オブニクシリスを活かせなかった。
② 3マナ枠弱すぎる。せめてマナクリとるべきだった。
② 除去《大物潰し》1枚ぐらいほしかった。
七瀬がドラフトをやるとこんな感じなのですが、いかがだったでしょうか。「読みづらいなぁ」と思った方は、文字ばかりで申し訳なかったです。「へったくそやなぁ」と思った方は、せっかく最後まで見てくださったのに申し訳なかったです。
オブニクをいかして上手に構築した人がいたら、たぶん意志の堅い人だと思います。
全体を確認したところ、黒いカードが顕著に少なく、黒に絞っていたらかなりクリーチャーや呪文の質が低いドラフトになっていたことがわかりました。しかしそれでもオブニクを使うべきなのかは、定かではありません。
何が正解だったのか、人によっては意見が別れるところだとは思いますが、七瀬は今回の失敗にみえるドラフトは、思いのほか上手にできたのではないかと思っています。
大事なのはサブプランをしっかり用意しつつ、いつでもそちらのプランに逃げられるように準備しておくことです。
万が一、3色になってしまった場合は、積極的にシングルシンボルの呪文を集めておけば、タッチがしやすくなりますし、2色土地も取れていれば、それも有効です。
参考になったのかどうか、怪しいところですが、感じるところがあれば気軽にコメントなどいただければと思います。
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