●アブザンアグロ 使用者:高平俊輔さん(GP神戸5位入賞)

4 : 《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》
3 : 《棲み家の防御者/Den Protector》
3 : 《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
4 : 《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》
4 : 《包囲サイ/Siege Rhino》
2 : 《風番いのロック/Wingmate Roc》
20 creatures

1 : 《究極の価格/Ultimate Price》
3 : 《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》
4 : 《アブザンの魔除け/Abzan Charm》
2 : 《残忍な切断/Murderous Cut》
4 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
14 other spells

2 : 《平地/Plains》
2 : 《森/Forest》
2 : 《梢の眺望/Canopy Vista》
1 : 《窪み渓谷/Sunken Hollow》
1 : 《燻る湿地/Smoldering Marsh》
4 : 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
4 : 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4 : 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4 : 《乱脈な気孔/Shambling Vent》
2 : 《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
26 lands

1 : 《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
2 : 《強迫/Duress》
3 : 《自傷疵/Self-Inflicted Wound》
3 : 《絹包み/Silkwrap》
3 : 《精神背信/Transgress the Mind》
1 : 《究極の価格/Ultimate Price》
1 : 《無限の抹消/Infinite Obliteration》
1 : 《苦い真理/Painful Truths》
15 sideboard cards


基本に忠実、模範的なアブザンアグロのリストです。基本的にアブザンというデッキは、最も安定感が高く、最もデッキパワーが高いのは「純正アブザン」です。基本的なアブザンをしっかりとプレイすることが、スタンダードプレイヤーとしてのひとつの基準になると七瀬は思っています。まだ触れたことがない方は、目の敵にする前に、まず自分で触ってみることをオススメします。

12枚ものフェッチランドから、バトルランドなどを上手に場に並べ、きれいに土地を伸ばして理想的な展開を築き上げます。そのマナ基盤から毎ターン展開される脅威は十分な強さであり、その強さを絶対的に支えているのは《乱脈な気孔》だということも忘れてはいけません。

《究極の価格》は《絹包み》と枠を争うところですが、《ヴリンの神童、ジェイス》や《僧院の導師》の採用数を考えれば、十分に理にかなった選択です。

《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》に関しては先手なら強いカードですが、後手だとその高いスペックを生かしきれないことも多く、サイドボードでは総入れ替えも考えられる枠です。しかし純正アブザンはギデオンをしっかり使えるのが強みなので、このカードを使ってカードパワーの差を見せつけたいところです。

サイドボードでは手札破壊を多めに採用しているようです。ここは意見が分かれるかとは思います。手札破壊が弱く感じた人は、サイドに除去を多めに積むことをオススメしますが、手札を見ることができる、という情報アドバンテージは成績の安定にもつながると七瀬は思っています。

●多色アブザンの戦略

アブザンでは、《噛み付きナーリッド》や《荒野の後継者》といったカードを採用することで2マナ枠の動きに違いをもたらす戦略は散見されます。これらの戦略は時として展開を有利に進めることができますが、いずれもカードパワーは低いため、全体としてデッキパワーを落とす要因になっていることは、意識しておかなければなりません。

またアブザンは、タッチで青、もしくはタッチで赤を採用することで、一味違った動きをすることができます。特にタッチ青は純正アブザンが苦手な他のデッキとの相性を改善するための戦略が多く、タッチ赤は純正アブザンに強くするための戦略が多いことを付け加えておきます。

タッチ青では《軽蔑的な一撃》や《払拭》といったカウンター呪文、《影響力の行使》や《龍王シルムガル》といったコントロール奪取系呪文が採用され、タッチ赤では《はじける破滅》や《嵐の憤怒、コラガン》といったカードが採用されています。

更に4色目を生かして、《放浪する森林》といったファッティを採用することも多いです。除去呪文が尽きたところに出てくると、かなりの制圧力を発揮してくれることでしょう。

5色目まで採用することで、《白日の下に》を採用するタイプも存在します。こうなってくると「アブザン」とは呼べないデッキ内容にも思えますが、《包囲サイ》をしっかり4枚採用しているところからは、派生デッキと考えても問題ありません。

●デッキ相性

対抗勢力である「エスパー」系のデッキには、相性が悪いです。そもそも「アブザン」に有利を取れるカードを満載したデッキが「エスパー」ですので、これはしょうがないことと割り切るしかありません。理由を探せば、《ヴリンの神童、ジェイス》や《僧院の導師》に触れるカードが少ないこと、《龍王オジュタイ》を処理する手段に乏しいこと、単体除去がしっかりと有効なことなどが、「エスパー」に有利をとられる要因ではあります。それでも絶対的な不利がつくほどでもなく、相性差はついても4:6程度かと思います。

「アタルカレッド」には強いデッキです。それでもアグロ特有のブン回りに屈することも多く、相性差は6:4といったところでしょうか。それよりも「白黒戦士」にはかなり相性が悪く、それこそ最近見なくなった《衰滅》といった対策を講じておきたいところです。

「マルドゥ」や「ジェスカイ」相手には、七瀬の感覚だと有利です。アブザンに勝てる、という触れ込みの場合、理由はあるのでしょうが、マッチングを繰り返すほどに「アブザン」というデッキの強さを再認識することになるでしょう。

「4Cラリー」には有利、「エルドラージランプ」には不利がつきます。前者には《先頭に立つもの、アナフェンザ》が非常に強いカードです。それを《シディシの信者》で克服したとラリー側は主張しますが、彼らもサイドボードに同型に強い《先頭に立つ者、アナフェンザ》、そしてアナフェンザを倒すために《残忍な切断》を投入しており、苦しいことには変わりありません。「エルドラージランプ」には、彼らが事故らない限りは構造上勝てませんので、割り切りましょう。

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