スタンダードデッキ概要解説③アタルカレッド
2015年12月15日 Magic: The Gathering当雑記に、検索からアクセスしてくれる人の大半が「アタルカレッド」で辿り着いています。
七瀬が環境初期によく使っていたので、その記事にアクセスされているようです。
Google先生で検索してみると、どうやら上から何番目みたいな位置に表示されている模様。せっかくここに行き着いた皆さんに、少しでも有益な情報を提供できるように、書いていきたい次第です。
●アタルカレッド 使用者:諸藤 拓馬さん(GP神戸優勝)
40%を超えるアブザンの海、GP神戸をわたりきって優勝をおさめたデッキです。基本に忠実なリストで、最近よくみられる火力の少ないタイプのデッキです。環境最速と評されるアグロの旗手は、そのデッキの特徴をよく知ることで対策も立てやすくなると思いますので、ぜひ一度手に取ってみることをオススメします。
●アタルカレッドの戦術
「アタルカレッド」といえば、《ティムールの激闘》+《強大化》のコンボがインパクトが強く、それが主軸のデッキにも思えますが、デッキ最強のカードは《アタルカの命令》です。このカードがデッキの強さを支えているのです。
基本的な動きは、1ターン目に《僧院の速槍》もしくは《鐘突きのズルゴ》、2ターン目にアップキープ《タイタンの力》からの突撃か《ドラゴンの餌》で横並び、3ターン目以降は《軍族童の突発》で更に横並びにしたり、《アタルカの命令》で大きくライフを削りに行ったり、先述のコンボで勝負を決めたり、といった具合です。《ケラル砦の修道院長》は2マナ枠でありながら、中盤以降のリソース不足を補ってくれる潤滑油的な役割を担います。《稲妻の狂戦士》は疾駆でプレイすることにより対処が難しいクリーチャーですが、通常プレイするのとどちらがいいのか難しいところです。
相手の妨害が入らなかった場合のダメージ計算は以下の通り。もちろん一部です。
《僧院の速槍》⇒《ドラゴンの餌》⇒《アタルカの命令》13点、《タイタンの力》で17点
《鐘突きズルゴ》⇒《ドラゴンの餌》⇒《アタルカの命令》12点、《タイタンの力》で15点
《稲妻の狂戦士》⇒《ドラゴンの餌》⇒《アタルカの命令》10点、パンプアップで11点
《僧院の速槍》⇒《タイタンの力》《鐘突きのズルゴ》⇒《アタルカの命令》は15点
《鐘突きのズルゴ》⇒《僧院の速槍》《タイタンの力》⇒《アタルカの命令》は16点
この手のデッキは、自分の手札とよく相談することで、相手のライフを何点詰められるか、微妙な差が生じます。デッキが強いだけに曖昧なままに勝ってしまうことがほとんどですが、この計算ができるプレイヤーとできないプレイヤーでは、勝率に明らかな差が生じることでしょう。
サイドボードも、多少腕の差がでる部分です。
《引き裂く流弾》は「エスパー」や「ジェスカイ」に劇的に効く除去であり、《焙り焼き》は「アブザン」に特に有効な除去です。
《カラデシュの火、チャンドラ》は扱いが難しいカードですが、特に「アブザン」相手に強いといわれています。サイドボード後は相手も除去を増やしてくるので、七瀬はあまりオススメしないカードです。《反逆の行動》は相手の意表をつけるカードですが、こちらもあまりオススメはできません。似たようなカードでは、《ゴブリンの踵裂き》のほうが扱いやすいでしょう。
《焦熱の衝動》は追加の1マナ除去、《軍族童の突発》は追加のリソース、《前哨地の包囲》は長期戦を見据えた置物です。特に《前哨地の包囲》は非常に強力な1枚ですので、個人的には1枚と言わず2枚取りたいカードです。
●デッキ相性
「エスパードラゴン」「ランプ」といった、初動が緩慢なデッキは大好物です。対策の甘いデッキや、ちょっと事故気味な相手を勢いで倒すのが最も得意なデッキでもあります。
「アブザン」「エスパー」「ジェスカイ」「マルドゥ」といった白黒系、白赤系のデッキには、メイン戦は互角以上の戦いができるでしょうが、サイド後は非常に厳しい戦いを強いられます。いずれのデッキもライフ回復や除去手段を豊富に揃えており、戦いにくい相手です。先手後手、手札のかみ合わせが勝敗を大きく左右するので、こういったデッキと練習を繰り返して勝てるようになると良いでしょう。
ライフを回復する手段に富んだ「ラリー」相手にも、かなり苦戦します。
同型は練習したかどうか経験が生きます。先手後手どちらがよいか、サイドボードから除去をしっかりと取ることではっきりすると思います。「アグロは先手ゲー」という一言に惑わされないようにしたいですね。
七瀬が環境初期によく使っていたので、その記事にアクセスされているようです。
Google先生で検索してみると、どうやら上から何番目みたいな位置に表示されている模様。せっかくここに行き着いた皆さんに、少しでも有益な情報を提供できるように、書いていきたい次第です。
●アタルカレッド 使用者:諸藤 拓馬さん(GP神戸優勝)
4 : 《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》
3 : 《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》
2 : 《稲妻の狂戦士/Lightning Berserker》
4 : 《ケラル砦の修道院長/Abbot of Keral Keep》
13 creatures
4 : 《タイタンの力/Titan’s Strength》
3 : 《乱撃斬/Wild Slash》
2 : 《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
4 : 《アタルカの命令/Atarka’s Command》
4 : 《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》
3 : 《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》
3 : 《軍族童の突発/Hordeling Outburst》
3 : 《強大化/Become Immense》
26 other spells
8 : 《山/Mountain》
1 : 《森/Forest》
2 : 《燃えがらの林間地/Wooded Foothills》
4 : 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4 : 《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
2 : 《吹きさらしの荒野吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
21 lands
4 : 《引き裂く流弾/Rending Volley》
4 : 《焙り焼き/Roast》
2 : 《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》
2 : 《反逆の行動/Act of Treason》
1 : 《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
1 : 《軍族童の突発/Hordeling Outburst》
1 : 《前哨地の包囲/Outpost Siege》
15 sideboard cards
40%を超えるアブザンの海、GP神戸をわたりきって優勝をおさめたデッキです。基本に忠実なリストで、最近よくみられる火力の少ないタイプのデッキです。環境最速と評されるアグロの旗手は、そのデッキの特徴をよく知ることで対策も立てやすくなると思いますので、ぜひ一度手に取ってみることをオススメします。
●アタルカレッドの戦術
「アタルカレッド」といえば、《ティムールの激闘》+《強大化》のコンボがインパクトが強く、それが主軸のデッキにも思えますが、デッキ最強のカードは《アタルカの命令》です。このカードがデッキの強さを支えているのです。
基本的な動きは、1ターン目に《僧院の速槍》もしくは《鐘突きのズルゴ》、2ターン目にアップキープ《タイタンの力》からの突撃か《ドラゴンの餌》で横並び、3ターン目以降は《軍族童の突発》で更に横並びにしたり、《アタルカの命令》で大きくライフを削りに行ったり、先述のコンボで勝負を決めたり、といった具合です。《ケラル砦の修道院長》は2マナ枠でありながら、中盤以降のリソース不足を補ってくれる潤滑油的な役割を担います。《稲妻の狂戦士》は疾駆でプレイすることにより対処が難しいクリーチャーですが、通常プレイするのとどちらがいいのか難しいところです。
相手の妨害が入らなかった場合のダメージ計算は以下の通り。もちろん一部です。
《僧院の速槍》⇒《ドラゴンの餌》⇒《アタルカの命令》13点、《タイタンの力》で17点
《鐘突きズルゴ》⇒《ドラゴンの餌》⇒《アタルカの命令》12点、《タイタンの力》で15点
《稲妻の狂戦士》⇒《ドラゴンの餌》⇒《アタルカの命令》10点、パンプアップで11点
《僧院の速槍》⇒《タイタンの力》《鐘突きのズルゴ》⇒《アタルカの命令》は15点
《鐘突きのズルゴ》⇒《僧院の速槍》《タイタンの力》⇒《アタルカの命令》は16点
この手のデッキは、自分の手札とよく相談することで、相手のライフを何点詰められるか、微妙な差が生じます。デッキが強いだけに曖昧なままに勝ってしまうことがほとんどですが、この計算ができるプレイヤーとできないプレイヤーでは、勝率に明らかな差が生じることでしょう。
サイドボードも、多少腕の差がでる部分です。
《引き裂く流弾》は「エスパー」や「ジェスカイ」に劇的に効く除去であり、《焙り焼き》は「アブザン」に特に有効な除去です。
《カラデシュの火、チャンドラ》は扱いが難しいカードですが、特に「アブザン」相手に強いといわれています。サイドボード後は相手も除去を増やしてくるので、七瀬はあまりオススメしないカードです。《反逆の行動》は相手の意表をつけるカードですが、こちらもあまりオススメはできません。似たようなカードでは、《ゴブリンの踵裂き》のほうが扱いやすいでしょう。
《焦熱の衝動》は追加の1マナ除去、《軍族童の突発》は追加のリソース、《前哨地の包囲》は長期戦を見据えた置物です。特に《前哨地の包囲》は非常に強力な1枚ですので、個人的には1枚と言わず2枚取りたいカードです。
●デッキ相性
「エスパードラゴン」「ランプ」といった、初動が緩慢なデッキは大好物です。対策の甘いデッキや、ちょっと事故気味な相手を勢いで倒すのが最も得意なデッキでもあります。
「アブザン」「エスパー」「ジェスカイ」「マルドゥ」といった白黒系、白赤系のデッキには、メイン戦は互角以上の戦いができるでしょうが、サイド後は非常に厳しい戦いを強いられます。いずれのデッキもライフ回復や除去手段を豊富に揃えており、戦いにくい相手です。先手後手、手札のかみ合わせが勝敗を大きく左右するので、こういったデッキと練習を繰り返して勝てるようになると良いでしょう。
ライフを回復する手段に富んだ「ラリー」相手にも、かなり苦戦します。
同型は練習したかどうか経験が生きます。先手後手どちらがよいか、サイドボードから除去をしっかりと取ることではっきりすると思います。「アグロは先手ゲー」という一言に惑わされないようにしたいですね。
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