GP神戸での、11名の初日全勝者の使用デッキ内訳を見ていただきたい。

4 ダークジェスカイ
4 エスパードラゴン
1 アブザンアグロ
1 ランドフォール(赤緑上陸)
1 ラグドスアグロ(黒赤)

これを見ればわかるように、「ダークジェスカイ」というデッキはベスト8にこそ残れなかったが、勝ち組デッキのひとつであったことは間違いないでしょう。

●ダークジェスカイ(ジェイスコントロール)

4 : 《ヴリンの神童、ジェイス》
2 : 《魂火の大導師》
4 : 《カマキリの乗り手》
3 : 《黄金牙、タシグル》
1 : 《竜使いののけ者》
14 creatures

4 : 《焦熱の衝動》
2 : 《否認》※
1 : 《焙り焼き》
4 : 《はじける破滅》
2 : 《コラガンの命令》
3 : 《オジュタイの命令》
1 : 《完全なる終わり》※
2 : 《時を越えた探索》※
1 : 《龍語りのサルカン》※
20 other spells

1 : 《平地》
1 : 《島》
1 : 《沼》
2 : 《山》
2 : 《大草原の川》
2 : 《窪み渓谷》
1 : 《燻る湿地》
4 : 《溢れかえる岸辺》
4 : 《汚染された三角州》
4 : 《血染めのぬかるみ》
4 : 《神秘の僧院》
26 lands

2 : 《強迫》
1 : 《払拭》
2 : 《アラシンの僧侶》
2 : 《焙り焼き》
2 : 《精神背信》
1 : 《究極の価格》
2 : 《無限の抹消》
1 : 《苦い真理》
1 : 《光輝の炎》
1 : 《影響力の行使》
15 sideboard cards


※印をつけたメインボードのカードは個別のオリジナル要素として、その人が使うデッキによって採用に差が出るカード。残る部分はほとんど共通しています。特にクリーチャーの部分は枚数に至るまでほぼ固定といっていいほどに、完成しています。


●ダークジェスカイの戦術

このデッキを一言で表現するなら、「ジェイスコントロール」です。《ヴリンの神童、ジェイス》のスペックを最大限に発揮するためにチューンされたようなデッキで、そこにクロックを刻める優良クリーチャーである《カマキリの乗り手》が足され、スピーディーに決着をつけることもできます。しかしこのデッキの本質は、相手の脅威を《はじける破滅》で確実に葬り、《コラガンの命令》と《オジュタイの命令》で着実にアドバンテージを稼ぎながら、それらの呪文を《ヴリンの神童、ジェイス》で再利用するというものです。1マナで召喚され、長期戦に強い《竜使いののけ者》や《黄金牙、タシグル》といったクリーチャーが、戦況を支えます。

環境のコントロールデッキをあげろ、と言われれば「エスパードラゴン」なのでしょうが、「エスパードラゴン」はミッドレンジという感触が強く、むしろ「ダークジェスカイ」のほうがコントロールという感触が強いです。

緑以外の4色の呪文をジェイスで巧みに使うこのデッキはプレイングが非常に難しく、また対峙する際もどの呪文をケアしていけばよいのかわかりづらいため、なかなか難しいものです。

それでも基本的な動きは1枚ずつ着実にアドバンテージをとっていくことで、リソースが切れた相手を前に、最終的には《カマキリの乗り手》ら少数精鋭が速やかに相手のライフを削りきることでしょう。


●デッキ相性

採用する呪文次第で相性は若干変化するものですが、メイン戦は「アブザン」を強く意識しています。それでも有利をつけるほどではない、というのが七瀬の印象です。
対「アブザン」は4:6でやや不利かと思います。

一方で得意とするのは「エスパードラゴン」や「エスパーメンター」といったデッキです。前者には《はじける破滅》がアンチカードであり、後者には細かい火力と《コラガンの命令》が強烈に刺さります。6:4~7:3ほどの有利を築くことができるでしょう。ただし、《風番いのロック》《荒野の確保》といったトークン主体の構成の「エスパートークン」というデッキにはアドバンテージを築きにくく、メイン4:6ほどで不利がつきます。

「アタルカレッド」や「白黒戦士」といったアグロデッキには、メインは不利、サイドは有利がつきます。4色デッキでありフェッチランドを大量に投入しているため、ライフの減りが早く、除去が間に合わないのです。サイドボードからは軽い除去や全体除去を取れるので、かなり戦いやすくなるかと思います。ただ、対策を薄くすればするほど勝率は下がりますので注意が必要です。

「ランプ」デッキは滅法苦手です。基本的に除去コンなので、メイン戦ではなかなか勝てないでしょう。3:7~2:8ほどで不利です。サイドから手札破壊などを投入することで相性差を改善することができます。「4Cラリー」は、厳しい対戦になります。


メインボードおよびサイドボードに採用できる呪文の自由度が高く、ジェイスの強さを実感できるデッキですので、ぜひ一度お試しください。

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