スタンダードデッキ概要解説①4色ラリー
2016年3月7日 Magic: The Gathering第1回の月曜日は、トップメタデッキである「4色ラリー」です。
【デッキリスト総評】
デッキリストには多少の差異はあるものの、基本的構成はほぼ一致。デッキとしては「完成されている」といっても良いでしょう。土地と呪文についてはほぼすべてのリストで同じでした。若干の差がみられるのは28枚のクリーチャーの内訳です。
《ヴリンの神童、ジェイス》、《ズーラポートの殺し屋》、《反射魔道士》の3種類はすべてのリストで4枚ずつ採用されています。デッキの主軸といっても過言ではありません。《エルフの幻想家》は3枚採用が多いですが、これは他のカードを採用したいための苦渋の決断で、いまだ4枚のリストも数多いです。
《ナントゥーコの鞘虫》は《永代巡礼者、アイリ》と散らし3:2または4:1、《シディシの信者》は《反射魔道士》の採用により枚数を若干減らしています。
《地下墓地の選別者》は4枚採用しているレシピもあれば1枚でとどめるレシピもあり枚数差があります。《不気味な腸卜師》は枚数を減らしているレシピが多いのが最近の特徴で不採用のリストも散見されます。
《異端の癒し手、リリアナ》は1枚挿すリストがチラホラ。使っていて明確に強い瞬間があるので、個人的には採用を推したいです。
《スゥルタイの使者》や《空中生成エルドラージ》を採用したレシピが最近流行りましたが、結果を残したのは旧型のオーソドックスなものだったようです。
サイドボードに関しては各自の工夫がみられることが多いですが、オーソドックスなものはこのリストのようなものです。《神聖なる月光》や《ゲトの裏切り者、カリタス》を採用して同型対策しているものや、《冷酷な軍族》を採用したアグレッシブなもの、《アブザンの隆盛》で粘り強く戦うものなど様々です。あんまり変わったことをする必要はないと思うのですけれどね。
【デッキの動き】
《先祖の結集》と《集合した中隊》の2つの強力なインスタントを上手に使うことで、最終的には《ズーラポートの殺し屋》のドレイン能力を使って相手のライフを詰めていくデッキです。よって、通常の戦闘で1点でもライフを削っておくことが勝利条件を引き下げてくれるので重要になってきます。
《ヴリンの神童、ジェイス》は一度使用した《集合した中隊》を再利用したり、捨てさせられたり打ち消されたりして墓地に落ちた《先祖の結集》を再利用したりと、獅子奮迅の活躍をみせてくれます。特に《先祖の結集》で釣ったジェイスを自分のターンのアップキープに追放前に変身させる動きは強力です。
《ナントゥーコの鞘虫》または《永代巡礼者、アイリ》の「クリーチャーを生け贄に捧げる」能力はデッキの中心的な部分で 、これに対策をされると戦いは苦しくなります。
《先頭に立つもの、アナフェンザ》と《ゲトの裏切り者、カリタス》の2枚はそういった意味で天敵であり、《シディシの信者》や《反射魔道士》は主にこれらに使用することになるでしょう。また、《先祖の結集》と《集合した中隊》に効果的な《払拭》や《神聖なる月光》は明確な対策になるので、サイドボード後には同じく《払拭》で対抗することになります。
デッキを動かす上で特に気をつけたいのは、戦闘でライフを減らすのが重要なデッキであることを認識しておくことです。1枚の《先祖の結集》で勝とうというデッキではなく、ほとんどはアドバンテージを稼ぐために《集合した中隊》と同様、何度も使用します。
上手に戦えば、単純に殴り勝つこともあるでしょう。
あとはもう一つ、非常に粘り強いデッキですので、最終的に勝てばいい!ぐらいのノリで必死に耐える姿勢です。アグロ系デッキの猛攻は苦手ですが、上手にブロックを繰り返していくことで、勝利条件を整えていくこともできます。
そして、相手の握っているかもしれない《神聖なる月光》は常に意識しておきたいところです。この1枚で敗北を確定させてしまうような愚かなプレイングはしたくないですよね。
最後に、プレイングで重要なのは「プレイ速度を上げること」と「ミスを減らすこと」です。対極にあるこの2点の内容はラリーというデッキを使う上で極めて重要です。
強いデッキであっても、モタモタして引き分けてしまうようではいけません。動きの多いデッキですのでしっかり練習してモノにしておきましょう。そして誘発も極めて多いデッキですので誘発忘れが起こらないようにしたいです。占術?1ドロー?ドレイン?バウンス?濫用?死亡誘発?どういう順番でスタックに積むのが良いのか自分なりに考えておきましょう。あと《先祖の結集》は使用したら追放されるので墓地においてはいけませんよ!
勝ちたいなら使えば良い感じデッキですが、キチンと練習しておかないとプレイミスが多くなるデッキでもあります。そしてもちろん、ほとんどのデッキで意識されていることをお忘れなく。
対戦する人にとっては、ラリーは常に意識しておきたいところですね。
3 : 《シディシの信者》
3 : 《エルフの幻想家》
4 : 《ヴリンの神童、ジェイス》
4 : 《ズーラポートの殺し屋》
2 : 《永代巡礼者、アイリ》
4 : 《反射魔道士》
3 : 《ナントゥーコの鞘虫》
2 : 《地下墓地の選別者》
2 : 《不気味な腸卜師》
1 : 《異端の癒し手、リリアナ》
28 creatures
4 : 《先祖の結集》
4 : 《集合した中隊》
8 other spells
4 : 《溢れかえる岸辺》
4 : 《汚染された三角州》
4 : 《吹きさらしの荒野》
3 : 《進化する未開地》
1 : 《大草原の川》
2 : 《窪み渓谷》
2 : 《梢の眺望》
1 : 《平地》
1 : 《島》
1 : 《沼》
1 : 《森》
24 lands
2 : 《払拭》
2 : 《強迫》
2 : 《アラシンの僧侶》
2 : 《先頭に立つもの、アナフェンザ》
1 : 《精神背信》
1 : 《軽蔑的な一撃》
1 : 《肉袋の匪賊》
1 : 《無慈悲な処刑人》
1 : 《苦痛の公使》
2 : 《残忍な切断》
15 sideboard cards
【デッキリスト総評】
デッキリストには多少の差異はあるものの、基本的構成はほぼ一致。デッキとしては「完成されている」といっても良いでしょう。土地と呪文についてはほぼすべてのリストで同じでした。若干の差がみられるのは28枚のクリーチャーの内訳です。
《ヴリンの神童、ジェイス》、《ズーラポートの殺し屋》、《反射魔道士》の3種類はすべてのリストで4枚ずつ採用されています。デッキの主軸といっても過言ではありません。《エルフの幻想家》は3枚採用が多いですが、これは他のカードを採用したいための苦渋の決断で、いまだ4枚のリストも数多いです。
《ナントゥーコの鞘虫》は《永代巡礼者、アイリ》と散らし3:2または4:1、《シディシの信者》は《反射魔道士》の採用により枚数を若干減らしています。
《地下墓地の選別者》は4枚採用しているレシピもあれば1枚でとどめるレシピもあり枚数差があります。《不気味な腸卜師》は枚数を減らしているレシピが多いのが最近の特徴で不採用のリストも散見されます。
《異端の癒し手、リリアナ》は1枚挿すリストがチラホラ。使っていて明確に強い瞬間があるので、個人的には採用を推したいです。
《スゥルタイの使者》や《空中生成エルドラージ》を採用したレシピが最近流行りましたが、結果を残したのは旧型のオーソドックスなものだったようです。
サイドボードに関しては各自の工夫がみられることが多いですが、オーソドックスなものはこのリストのようなものです。《神聖なる月光》や《ゲトの裏切り者、カリタス》を採用して同型対策しているものや、《冷酷な軍族》を採用したアグレッシブなもの、《アブザンの隆盛》で粘り強く戦うものなど様々です。あんまり変わったことをする必要はないと思うのですけれどね。
【デッキの動き】
《先祖の結集》と《集合した中隊》の2つの強力なインスタントを上手に使うことで、最終的には《ズーラポートの殺し屋》のドレイン能力を使って相手のライフを詰めていくデッキです。よって、通常の戦闘で1点でもライフを削っておくことが勝利条件を引き下げてくれるので重要になってきます。
《ヴリンの神童、ジェイス》は一度使用した《集合した中隊》を再利用したり、捨てさせられたり打ち消されたりして墓地に落ちた《先祖の結集》を再利用したりと、獅子奮迅の活躍をみせてくれます。特に《先祖の結集》で釣ったジェイスを自分のターンのアップキープに追放前に変身させる動きは強力です。
《ナントゥーコの鞘虫》または《永代巡礼者、アイリ》の「クリーチャーを生け贄に捧げる」能力はデッキの中心的な部分で 、これに対策をされると戦いは苦しくなります。
《先頭に立つもの、アナフェンザ》と《ゲトの裏切り者、カリタス》の2枚はそういった意味で天敵であり、《シディシの信者》や《反射魔道士》は主にこれらに使用することになるでしょう。また、《先祖の結集》と《集合した中隊》に効果的な《払拭》や《神聖なる月光》は明確な対策になるので、サイドボード後には同じく《払拭》で対抗することになります。
デッキを動かす上で特に気をつけたいのは、戦闘でライフを減らすのが重要なデッキであることを認識しておくことです。1枚の《先祖の結集》で勝とうというデッキではなく、ほとんどはアドバンテージを稼ぐために《集合した中隊》と同様、何度も使用します。
上手に戦えば、単純に殴り勝つこともあるでしょう。
あとはもう一つ、非常に粘り強いデッキですので、最終的に勝てばいい!ぐらいのノリで必死に耐える姿勢です。アグロ系デッキの猛攻は苦手ですが、上手にブロックを繰り返していくことで、勝利条件を整えていくこともできます。
そして、相手の握っているかもしれない《神聖なる月光》は常に意識しておきたいところです。この1枚で敗北を確定させてしまうような愚かなプレイングはしたくないですよね。
最後に、プレイングで重要なのは「プレイ速度を上げること」と「ミスを減らすこと」です。対極にあるこの2点の内容はラリーというデッキを使う上で極めて重要です。
強いデッキであっても、モタモタして引き分けてしまうようではいけません。動きの多いデッキですのでしっかり練習してモノにしておきましょう。そして誘発も極めて多いデッキですので誘発忘れが起こらないようにしたいです。占術?1ドロー?ドレイン?バウンス?濫用?死亡誘発?どういう順番でスタックに積むのが良いのか自分なりに考えておきましょう。あと《先祖の結集》は使用したら追放されるので墓地においてはいけませんよ!
勝ちたいなら使えば良い感じデッキですが、キチンと練習しておかないとプレイミスが多くなるデッキでもあります。そしてもちろん、ほとんどのデッキで意識されていることをお忘れなく。
対戦する人にとっては、ラリーは常に意識しておきたいところですね。
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