第4回の木曜日は、多色デッキの代表その2「ダークジェスカイ」です。
【デッキリスト総評】
細かい違いはあれど、基本的な構成はどのデッキもほとんど同じ。
《ヴリンの神童、ジェイス》を中心とした、いわゆる「ジェイスコントロール」というデッキタイプです。ここから白が抜ければ「グリクシスコントロール」に、赤が抜ければ「エスパーミッドレンジ」に、青が抜けてジェイスが抜ければ「マルドゥミッドレンジ」に、それぞれ変化します。《魂火の大導師》が2~3枚とられているタイプがほとんどで、《僧院の導師》は少なくとも2枚、多いデッキだと3~4枚採用されています。《ゲトの裏切り者、カリタス》はサイドに1枚は取られており、メインから採用しても良いカードだと思います。《ゴブリンの闇住まい》を採用しているタイプも多くなってきました。
呪文構成は、《はじける破滅》を主力除去に、《焦熱の衝動》や《焙り焼き》といった火力や《残忍な切断》といった単体除去が取られており、その総枚数は10枚以上です。メインから打ち消しは《払拭》や《軽蔑的な一撃》が採用されていることがあります。手札破壊は《強迫》が2~3枚採用されています。その他、ジェイスで使い回したいユーティリティ呪文が1枚ずつ取られており、あとは《苦い真理》、《宝船の巡航》、《時を越えた探索》といったドローカードがデッキを支えます。
プレインズウォーカーは、全体除去にもなる《炎呼び、チャンドラ》が1枚以上は採用されているのが主流で、デッキタイプにより《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を採用しているものも散見します。
土地は26枚が主流で、フェッチは11枚体制。フェッチで持ってこれる土地が8枚ほどしか入っていないのも特徴的。ミシュラランドが加わったことで構成に若干の変化がみられますが、タップインを嫌う人は抑えめにすると良いかもしれません。
【デッキの動き】
わかりやすい除去コントロールです。盤面のクリーチャーをしっかりさばいて、《ヴリンの神童、ジェイス》と各種ドロー呪文でアドバンテージを取っていきます。
《魂火の大導師》は火力呪文と合わせてライフを支えてくれるだけでなく、細かな呪文を何度も利用できるようにしてくれる心強いクリーチャーです。2ターン目に置くのはどちらかといえばジェイスのほうであり、《魂火の大導師》は火力呪文とセットで使用されることのほうが多いはずです。ジェイスと魂火のどちらから仕掛けるかは、相手のデッキ次第なところもありますが。このあたりからすでに試合展開が大きく変わってしまうので、プレイングが非常に難しいデッキです。
除去が薄いデッキに対しては《僧院の導師》がそのカードパワーを如何なく見せつけてくれることでしょう。メンター着地から連打される除去呪文は悪夢でしかありません。
土地が詰まると厳しいデッキで、無理やり《苦い真理》から引きにいくことも多いです。とにかく淡々と土地を伸ばして、除去をあてて、カードを引く。この中で、どの土地から並べ、どの除去を使い、どのタイミングでカードを引くかという細かいプレイングがデッキの勝敗を分けることが多く、採用カードの調整も含め、たくさんの練習が必要かと思います。
サイドボードも雑然としていますが、1枚1枚に意味があり、その採用理由を理解していないとデッキの運用は難しいでしょう。
「エルドラージランプ」といった明確な苦手デッキもありますが、基本的には様々な相手に対応力のあるデッキですので、特にコントロールが好きなプレイヤーは、このデッキを好んで使用するように思います。
プレイ時間が長くなってしまいがちなので、とにかくスムーズかつ的確にプレイングできるように、練習が必要な、難しいデッキのひとつです。
4 : 《ヴリンの神童、ジェイス》
3 : 《魂火の大導師》
2 : 《僧院の導師》
1 : 《ゲトの裏切り者、カリタス》
10 creatures
1 : 《炎呼び、チャンドラ》
1 planeswalker
3 : 《焦熱の衝動》
2 : 《強迫》
1 : 《払拭》
2 : 《焙り焼き》
1 : 《軽蔑的な一撃》
4 : 《はじける破滅》
3 : 《苦い真理》
1 : 《コラガンの命令》
1 : 《オジュタイの命令》
1 : 《完全なる終わり》
1 : 《残忍な切断》
2 : 《宝船の巡航》
1 : 《時を越えた探索》
23 other spells
3 : 《溢れかえる岸辺》
4 : 《汚染された三角州》
4 : 《血染めのぬかるみ》
2 : 《神秘の僧院》
1 : 《大草原の川》
1 : 《窪み渓谷》
2 : 《燻る湿地》
2 : 《乱脈な気孔》
2 : 《鋭い突端》
1 : 《さまよう噴気孔》
1 : 《平地》
1 : 《島》
1 : 《沼》
1 : 《山》
26 lands
1 : 《払拭》
1 : 《神聖なる月光》
1 : 《否認》
1 : 《軽蔑的な一撃》
1 : 《精神背信》
2 : 《焙り焼き》
2 : 《光輝の炎》
1 :《破滅の道》
1 : 《無限の抹消》
1 : 《前哨地の包囲》
1 : 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》
1 : 《炎呼び、チャンドラ》
1 : 《保護者、リンヴァーラ》
15 sideboard cards
【デッキリスト総評】
細かい違いはあれど、基本的な構成はどのデッキもほとんど同じ。
《ヴリンの神童、ジェイス》を中心とした、いわゆる「ジェイスコントロール」というデッキタイプです。ここから白が抜ければ「グリクシスコントロール」に、赤が抜ければ「エスパーミッドレンジ」に、青が抜けてジェイスが抜ければ「マルドゥミッドレンジ」に、それぞれ変化します。《魂火の大導師》が2~3枚とられているタイプがほとんどで、《僧院の導師》は少なくとも2枚、多いデッキだと3~4枚採用されています。《ゲトの裏切り者、カリタス》はサイドに1枚は取られており、メインから採用しても良いカードだと思います。《ゴブリンの闇住まい》を採用しているタイプも多くなってきました。
呪文構成は、《はじける破滅》を主力除去に、《焦熱の衝動》や《焙り焼き》といった火力や《残忍な切断》といった単体除去が取られており、その総枚数は10枚以上です。メインから打ち消しは《払拭》や《軽蔑的な一撃》が採用されていることがあります。手札破壊は《強迫》が2~3枚採用されています。その他、ジェイスで使い回したいユーティリティ呪文が1枚ずつ取られており、あとは《苦い真理》、《宝船の巡航》、《時を越えた探索》といったドローカードがデッキを支えます。
プレインズウォーカーは、全体除去にもなる《炎呼び、チャンドラ》が1枚以上は採用されているのが主流で、デッキタイプにより《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を採用しているものも散見します。
土地は26枚が主流で、フェッチは11枚体制。フェッチで持ってこれる土地が8枚ほどしか入っていないのも特徴的。ミシュラランドが加わったことで構成に若干の変化がみられますが、タップインを嫌う人は抑えめにすると良いかもしれません。
【デッキの動き】
わかりやすい除去コントロールです。盤面のクリーチャーをしっかりさばいて、《ヴリンの神童、ジェイス》と各種ドロー呪文でアドバンテージを取っていきます。
《魂火の大導師》は火力呪文と合わせてライフを支えてくれるだけでなく、細かな呪文を何度も利用できるようにしてくれる心強いクリーチャーです。2ターン目に置くのはどちらかといえばジェイスのほうであり、《魂火の大導師》は火力呪文とセットで使用されることのほうが多いはずです。ジェイスと魂火のどちらから仕掛けるかは、相手のデッキ次第なところもありますが。このあたりからすでに試合展開が大きく変わってしまうので、プレイングが非常に難しいデッキです。
除去が薄いデッキに対しては《僧院の導師》がそのカードパワーを如何なく見せつけてくれることでしょう。メンター着地から連打される除去呪文は悪夢でしかありません。
土地が詰まると厳しいデッキで、無理やり《苦い真理》から引きにいくことも多いです。とにかく淡々と土地を伸ばして、除去をあてて、カードを引く。この中で、どの土地から並べ、どの除去を使い、どのタイミングでカードを引くかという細かいプレイングがデッキの勝敗を分けることが多く、採用カードの調整も含め、たくさんの練習が必要かと思います。
サイドボードも雑然としていますが、1枚1枚に意味があり、その採用理由を理解していないとデッキの運用は難しいでしょう。
「エルドラージランプ」といった明確な苦手デッキもありますが、基本的には様々な相手に対応力のあるデッキですので、特にコントロールが好きなプレイヤーは、このデッキを好んで使用するように思います。
プレイ時間が長くなってしまいがちなので、とにかくスムーズかつ的確にプレイングできるように、練習が必要な、難しいデッキのひとつです。
コメント
いつも楽しく読ませて頂いております。
現環境はもうラストスパートですが、多彩なデッキがあって非常に楽しいシーズンだと思います。
七瀬さんの記事、色々と参考にさせて頂きます!
現在の環境はどのカードもカードパワーが高いものばかりで、更にフェッチランドとバトルランドのおかげでそのほとんどのカードをかなり自由に採用できるため、落ち着いたデッキ構築が難しく、まるで土地パズルのような不思議な環境だなぁ、と感じています。
こういった環境でも己を見失わず、しっかりと結果を残せるプレイヤーは素晴らしいと思います。