●勝手に反省会

Y-Magic勢の最終成績はこんな感じ。

七瀬   11勝4敗   (1Bye)(白緑トークン)(初日8勝1敗)
キアラさん7勝5敗2分(1Bye)(白緑トークン)(初日6勝2敗1分)

青さん 4勝4敗(エスパードラゴン)
コバゆい 4勝4敗(2Bye) (ジャンドミッドレンジ)
areti さん 4勝4敗(2Bye) (白青黒緑クリプトリス)
TAYAさん 3勝5敗(スゥルタイミッドレンジ)
ボブボブ 2勝5敗(1Bye)(白緑トークン)
granさん 2勝4敗(エスパードラゴン)

不戦勝を引いた上で全体としてみると、30勝35敗2分という成績。

これはおそらく納得できるものではないだろう。

以下、身内に厳しめのコメントが続くかもしれないが、そのあたり許してほしい。


●デッキ選択について

3名が白緑トークン、2名がエスパードラゴン、2名が黒緑系ミッドレンジ、1名がクリプトス。

今回のメタゲームでは「バントカンパニー」と「白緑トークン」が最大勢力だと予想されていたが、その通りのグランプリだったように思える。予想以上に多かったのは「赤緑ランプ」で、山形でこの手のデッキを使う人が少なかったのは、地域としてはマイナスポイントになってしまったようだ。こういったところを補うのは七瀬の役割であり、足りていなかったと思う。

「白緑トークン」はメタられてなお強く、デッキ選択としては90点。初日通過した七瀬とキアラさんの2名でBye除いて12勝3敗1分であり、十分な成績だといえる。これを使って2日目に残れなかったボブボブは、もっと頑張る必要あり。

「エスパードラゴン」はデッキの扱いがシンプルかつ難しい。デッキ選択としては60点。GP初参戦の2名が使うデッキとしては、正解とは言えなかったかもしれない。それでも様々なデッキと対等には渡り合えたのではないだろうか。「あの場面、ああしていれば」という感想があれば、より上を目指せたのかもしれない。少なくとも初日は抜けられるパワーあるデッキである。

「ジャンド」「スゥルタイ」という黒緑系デッキは、デッキ選択としては50点。メタゲーム的には好ましくなかった。そして、本当にデッキをしっかり練り上げておかないと勝てない「受け」のデッキであるだけに、普段時間のない2名が選択するデッキとして、適切だったかどうかは疑問が残る。デッキとして完成されていれば、十分な成績も残せたのかもしれない。プロが持ち込んだデッキが良い例だと思う。

「白青黒緑クリプトリス」は最新型のハスク系コンボデッキ。デッキ選択としては70点。メタゲームには合っており、引き合わせなどが良ければもっと勝てたかもしれない。それでも弱点がハッキリしており、プレイングも難しめのデッキだけに、ブレ幅は大きいように思える。余談だが、サイドボードの《現実を砕くもの》は、デッキリストを見たことがあるかどうかという差であり、知らなかったのならばそれは情報不足、経験不足といわざるをえないだろう。

さて、

まずデッキ選択についてだが、好きなデッキを仕上げて持っていくのが本来あるべきカードゲームの姿であり、勝って楽しいし、負けて悔しいし、七瀬はそれで良いと思う。ただし、それで勝てるかどうかは、デッキビルダーとしての実力がモロに出るところであり、優勝者のくまぜみ氏は良い例だろう。

デッキ構築といっても、そこにメタゲームは必ず含まれる。

七瀬は今回、様々なデッキを模索した上で、「白緑トークン」という強くてメタりづらいデッキに乗ることに決めた。ビルダーとしては敗北である。キアラ氏が「強いデッキだ」と言ったのが契機であり、使い始めたのはゲームデーからで、経験値的にはそれほどのものではない。それでも1日2日あればデッキの感覚は掴めるものだし、用意されたものをしっかりと使って結果を出してこそのプレイヤーという感じもある。

七瀬の選択したデッキは、結果的に間違いなく強いものだった。

そしてそのデッキをある程度正しく乗りこなすことができた。だから、結果がともなった。
「赤緑ランプ」ばかり踏まなければもう少し上も狙えただろう。


●プレイングに関して

ならば、みんな「白緑トークン」を選択すればもっと勝てたのだろうか?

答えは、「イエス」であり、「ノー」である。

直前の練習で「白緑トークン」の強さを、特に実感していたのはTAYA氏であろうと七瀬は思う。それでも自分で使ったときに良い感触が得られなかった。だから選択しなかった。

この選択は正しくもあり、しかし少し練習すれば克服できたことを考えれば惜しい気もする。

コバゆいには、直前にだいぶ「白緑トークン」を薦めたのだが、どうやら時間がなかったというのと、ゲームデーで「ジャンド」で成果をあげてしまったのが問題だったようだ。練習量云々ではなく、とりあえず素直に乗っておけばよかったのに、と七瀬は思う。

上記2名のように普段のプレイングがしっかりしている人ほど、スタンダードのデッキは短時間でもいいからキチンと練習をしてひとつひとつに答えを出していけば結果は出やすい。だからこそ、「惜しい」と七瀬は感じる。

areti氏は自分の使いたいデッキを使っただけだと七瀬は思うので、特に言うことはない。彼のようなプレイヤーが「白緑トークン」に乗った場合、初日抜けはできただろうが、楽しめたかどうかはきっと別の話であろう。

青さんとgranさんは「エスパードラゴン」に勝負を託したが、彼らも「白緑トークン」のような「正解のデッキ」を持ち込めば、初日抜けは見えたのかもしれない。

ここまでが、「イエス」といえる範疇。

「ノー」という理由は、七瀬とほぼ同じリストで参加しながら全然勝てなかったボブボブのようなケースと、もし初日抜けられたとしても、6-3なのか、7-2なのか、8-1なのか、9-0なのかという違いである。

ようは、勝ち星の取りこぼしの問題である。

七瀬は今回は初日は8-1だったが、当たり運からみてもほぼベストに近い成績だった。自己評価になるが、ミスらしいミスはほとんどなかったし、誘った相手のミスで勝った試合もそこそこあった。たぶん七瀬というプレイヤーが今できるベストは出せたグランプリだった。

まぁ、七瀬は別に大したプレイヤーではないので、たまに勝ったときぐらい、適当に誉めておけばよいだろう。

そんな七瀬目線ではあるが、ボブボブのプレイングを後ろで見ていて、頷けるところはわりと少ない。彼は「強い」動きを好むプレイヤーだが、どちらの選択がベターなのか、正しい道を選んでいるかというと、そうでもない。

「白緑トークン」というデッキは確かに強いのだが、PWを採用している点からも分かるように、選択肢が広い。わかりやすくいうと、

七瀬がギデオンの能力でトークンを出しているとき、ボブボブは紋章化しているのだ。

その選択が試合全体としてどれほどの価値があるのか評価をしっかりできるようになったとき、彼は急激に勝ち始めるプレイヤーだと七瀬は思う。


次に、勝ち星の取りこぼしの問題。

七瀬が本大会で負けた試合は、

・青赤エルドラージドラゴン
・赤緑ランプ
・赤緑ランプ
・赤緑ランプ

の4つ。前日トライアルでは、

・グリクシスコントロール

に負けているが、この経験が生きてデッキを調整し、マッチアップを改善している。

赤緑ランプは5回ほど戦って2勝3敗なのだが、デッキの構造上、先手ゲーなところもあるし、ランプ側の優勢は揺るがないと思う。

それ以外は、全部勝っている。

これが全員にできたかというと、そこが「ノー」である。

プレイヤーとして大事なのはやはりプレイングであるのだろうから、デッキ選択よりもまずはプレイングの質が重視されるべきであるのは間違いないことだと思う。そしてスタンダードという環境において正しいと思われるプレイングは、環境の理解がその大半を占めていると七瀬は考えている。

つまり、相手のデッキの意図がわからないと、正しい選択ができないのである。

七瀬がよく主張しているのはここの部分で、今回は個人的にはここがしっかりしていたから成績につながったと思っている。甘ければ、成績はもっと悪かったと思う。

逆にいえば、「白緑トークン」というデッキは、初日抜けの成績は残せるほど強いデッキだった、ということでもある。


●最後に

見ようによっては自画自賛にきこえるような反省内容かもしれないけれど、七瀬はチームとしては全く納得できない結果だったと悔しく思っている、というのが素直な感想。

其々がGP東京の舞台に至るまでの過程を知っているからこそ、悔しい気持ちが強い。

そんな、一緒にグランプリを戦った仲間たち、応援してくれたチームメイトに感謝。

そして今回の成績は、デッキ選択含め、直前に一緒に練習をこなしたキアラさんによるところが大きかったということを書き残して、締めたいと思います。

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