コメント欄にてリクエストがありますので、ご期待に添えるかわかりませんが、七瀬なりのサイドボーディングプランを提示いたします。
※あとから見返したら、謎な部分がわりとあったので、何ヵ所か修正しました。申し訳ない!
まずはメインボードの説明から。
● デッキリスト : 「白青フラッシュ」
● 一般的なリストと違う部分:メインボード
2 : 《鑽火の輝き/Immolating Glare》 [OGW]
2 : 《否認/Negete》 [OGW]
2 : 《停滞の罠/Stasis Snare》 [BFZ]
2 : 《空鯨捕りの一撃/Skywhaler’s Shot》 [KLD]
自由枠と言って差し支えのない呪文の選択ですが、個人的には「5マナで2つの呪文」という点。「1ターンにつき1つの呪文」を唱えるだけでは、なかなか不利な状況を覆しにくいものです。そこで七瀬は、2マナ呪文を2種類2枚ずつと、3マナ呪文を2種類2枚ずつという雑なチョイスを試しています。メタゲームや好みに合わせて、好きな呪文を選択すると良いでしょう。なお、最も優先されるべき信頼性の高い除去は《停滞の罠》です。《空鯨捕りの一撃》より優先されるでしょう。
あとは、土地25枚が基本になっているようですが、個人的には、土地めっちゃ引くので24枚が好みです。《ウェストヴェイルの修道院》は入れても1枚までが良いと思います。
● 一般的なリストと違う部分:サイドボード
サイドボードは色々なアプローチがあります。例えば、打ち消し呪文を多めにとってコントロール気味に戦う、といった具合です。ですが、そもそも強いデッキの美しい戦術を、大幅に変える必要があるでしょうか?まぁ、考えてみれば元々はミッドレンジですので、戦術速度を変化させるのは有効だと思います。
ということで、七瀬の場合は、より有効な呪文に入れ替えていくサイドボードディングです。
《断片化/Fragmentize》 [KLD]
《密輸人の回転翼機》を採用しているデッキに対しては2枚採用すべき呪文です。同型に対しては《停滞の罠》を破壊できる点でも価値が高いでしょう。使用頻度は高い呪文ですが、複数枚引いて弱い瞬間もあるので、2枚採用で。
《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》 [KLD]
《断片化》に比べれば重要度は下がりますが、場に出てから対処するのと、打ち消すのとでは違いがあります。特に、欠色の《虚空の粉砕》《呪文萎れ》《変位エルドラージ》といった呪文に対処できるのは、価値があるでしょう。逆に言えば、そのような呪文は個人的にはあまり使いたくないですね。少なくとも対機体アグロでは積極採用したい《儀礼的拒否》は1マナ呪文なので、2枚採用しておきます。
《神聖な協力/Blessed Alliance》 [EMN]
まず2マナ除去というだけで価値があるといえます。次に、対バーンに有効な呪文です。そして何より、「赤緑エネルギー」に対する決定的な呪文です。軽い呪文は2枚採用しておきたいところです。
《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade》 [EMN]
あまりギデオンが活躍できなそうなマッチアップでは、入れ替えで使いたい天使です。
《即時却下/Summary Dismissal》 [EMN]
対エムラクールで決定的な仕事をする呪文。それだけでなく、普通に《大天使アヴァシン》などの重量級呪文をきっちり打ち消せるのは価値あるかと。マナ・コストが重いですが、対エムラのためにもしっかり2枚採用しておきましょう。
《秘密の解明者、ジェイス/Jace, Unraveler of Secrets》 [SOI]
わかりやすくアドバンテージを稼いでくれる優秀なプレインズウォーカー。ゲームを決める仕事ができるので、1枚は採用しておきたいところです。
《サリアの槍騎兵/Thalia’s Lancers》 [EMN]
《保護者、リンヴァーラ/Linvala, the Preserver》 [OGW]
《消えゆく光、ブルーナ/Bruna, the Fading Light》 [EMN]
《ウェストヴェイルの修道院/Westvale Abbey》 [SOI]
重量級の天使は、パワーカード勝負になったときにわかりやすく強力です。それをサーチしてこれる《サリアの槍騎兵》は単体でも強力。《保護者、リンヴァーラ》は不利な展開を簡単にひっくり返す存在感。《消えゆく光、ブルーナ》は《折れた刃、ギセラ》との合わせ技で勝負を決めてくれるでしょう。これらパワーカードにアクセスするために土地を1枚増やすと良いでしょう。メインで土地25枚のデッキが多いですが、今回は24枚に抑えてサイドで調整。
● その他、採用したい呪文
《石の宣告》は、速度のあるデッキに対して有効で、不利な展開を返せる可能性のある呪文です。ですが、テンポと引き換えにディスアドバンテージを被る呪文ですので、今回は入れないでおきます。明らかに強力な呪文ですので、1枚から2枚の採用は視野でしょう。
===================================
◎ ようやく、サイドボーディングプラン
★ 対同型(白青フラッシュ)
<OUT>
4 : 《反射魔道士》
<IN>
1 : 《秘密の解明者、ジェイス》
1 : 《サリアの槍騎兵》
1 : 《保護者、リンヴァーラ》
1 : 《消えゆく光、ブルーナ》
基本的には 無駄になりやすい《反射魔道士》を抜いて、後半戦にも強い構成にします。ただし、完全に抜いてしまうと 《呪文捕らえ》への対処が若干難しくなるため、後手番は悩ましいところです。
2 : 《鑽火の輝き》 ⇒ 2 : 《断片化》
的確に序盤の《密輸人の回転翼機》へ対処できる呪文にします。
1~2 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 ⇒ 1~2 : 《即時却下》
2 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 ⇒ 2 : 《折れた刃、ギセラ》
先手は土地25枚にするため《保護者、リンヴァーラ》と《ウェストヴェイルの修道院》を交代。
後手は土地24枚にするため《平地》と《ウェストヴェイルの修道院》を交代。
相手が呪文萎れ等をサイドインしてくる場合、《儀礼的拒否》を検討。
だいたいこんな感じでしょうか。気をつけたいのは、駆け引きの中でPWを生かされると簡単に決着することと、《無私の霊魂》は《呪文捕らえ》でブロックされると死ぬことでしょうか。あとは、全体的なバランスは大事です(例:打ち消し過多は負けフラグ)。
★ 対黒緑昂揚
2 : 《鑽火の輝き》 ⇒ 2 : 《即時却下》、
4 : 《無私の霊魂》 ⇒ 1 : 《サリアの槍騎兵》、1 : 《秘密の解明者、ジェイス》、1 : 《消えゆく光、ブルーナ》、1 : 《ウェストヴェイルの修道院》
(特に後手のときですが)リリアナでタダで処理される生物は抜いて、エムラ対策と純粋なアド源を入れましょう。2マナ域が著しく減るので、その点には注意。序盤でいかに綺麗にギデオンを出せるか、そして対処されるかされないかで、試合がほぼ決まります。除去が濃い相手には《ウェストヴェイルの修道院》をサイドインして、コプターがやられても、しっかり土地が伸びるようにしておきたいですね。
★ 対機体アグロ
2 : 《否認》 ⇒ 2 : 《神聖な協力》
4 : 《呪文捕らえ》 ⇒ 2 : 《断片化》、2 : 《儀礼的拒否》
2 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 ⇒ 2 : 《折れた刃、ギセラ》
1 : 《大天使、アヴァシン》 ⇒ 1 : 《保護者、リンヴァーラ》
《否認》はPWに対処できる良い呪文ですが、腐るシーンも多いため除去に変えます。
《呪文捕らえ》は弱い瞬間が多いため、小回りのきく呪文に変えます。
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》は《折れた刃、ギセラ》に変えると良いでしょう。
《大天使、アヴァシン》は試合を左右するカードですが、重ね引くと弱いので1枚替え。
★ コントロール
2 : 《鑽火の輝き》 ⇒ 2 : 《即時却下》
2 : 《反射魔道士》 ⇒ 1 : 《秘密の解明者、ジェイス》、1 : 《ウェストヴェイルの修道院》
2 : 《大天使、アヴァシン》 ⇒ 1 : 《サリアの槍騎兵》、1 : 《消えゆく光、ブルーナ》
様子を見ながら、《反射魔道士》を半分サイドアウトします。まぁ、腐っても2/3なので。
相手が欠色呪文を多く使っているようなら、《儀礼的拒否》も効果的でしょう。
《終止符のスフィンクス》は、《即時却下》で追放できてしまいます。ちなみにスフィンクス大先生が場にいらっしゃっても、《呪文捕らえ》と《即時却下》はしっかり有効です。《否認》はもちろん、ゴミクズになります。
★ 黒赤アグロ
2 : 《呪文捕らえ》、2 : 《密輸人の回転翼機》 ⇒ 2 : 《断片化》、2 : 《神聖な協力》
2 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 ⇒ 2 : 《折れた刃、ギセラ》
2 : 《大天使、アヴァシン》 ⇒ 1 : 《サリアの槍騎兵》、1 : 《保護者、リンヴァーラ》
速い相手には《呪文捕らえ》は微妙です。《密輸人の回転翼機》のほうが要らなそうにも見えますが、こちらは2マナで、かつルーティングできる点で優れています。七瀬は特に後手番は《呪文捕らえ》をゴッソリ抜くことが多いですが、不安ならば、2:2でサイドアウトが良いでしょう。
逆に《反射魔道士》は屈指の強さなのでしっかり残しましょう。あとは、ほんのり重めの有効牌を散りばめればOKです。
★ 赤緑エネルギー
1 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》、1 : 《大天使アヴァシン》 ⇒ 2 : 《神聖な協力》
《神聖な協力》はゲームを決定づける可能性が高い呪文ですので、必ず2枚サイドイン。
《即時却下》はエネルギースタックを連続操作してしまうような、怠慢な相手に偶発的に刺さることがありますので、サイドインしても良いかもしれません。
先手番ならゴリ押したほうが速度で勝ることが多いですが、特に後手番では、ソーサリータイミングの4マナは隙が大きく、使いづらいです(返しに痛い目にあう事が非常に多い)。
《呪文捕らえ》を主軸に、上手に戦いたいところですね。
ちなみに、《断片化》と《儀礼的拒否》は、上手にサイドされると腐る可能性が高いです。
★ 対現出
2 : 《鑽火の輝き》、2 : 《空鯨捕りの一撃》 ⇒ 2 : 《断片化》、2 : 《儀礼的拒否》
1 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》、1 : 《大天使、アヴァシン》 ⇒ 2 : 《即時却下》
不用意な《安堵の再会》を《否認》あたりで打ち消すことができれば、一気に勝勢です。それがかなわなくても、《儀礼的拒否》と《即時却下》は、相手の多くのキーカードを無に帰すことができるでしょう。また、《断片化》は思わぬところであなたを助けてくれることがあります。
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と《大天使、アヴァシン》はこのマッチで強力ですが、場面によって一長一短なため、1枚ずつのサイドアウトにとどめることをオススメします。
★ バーン
2 : 《鑽火の輝き》 ⇒ 2 : 《神聖な協力》
2 : 《空鯨捕りの一撃》 ⇒ 2 : 《即時却下》
4 : 《無私の霊魂》
⇒ 2 : 《折れた刃、ギセラ》、1 : 《サリアの槍騎兵》、1 : 《保護者、リンヴァーラ》
1 : 《大天使、アヴァシン》 ⇒ 1 : 《ウェストヴェイルの修道院》
《神聖な協力》は対バーンではわかりやすく強力な1枚で、《即時却下》は3ドローを妨害できる可能性があります。
《無私の霊魂》は《稲妻織り》に弱すぎるので、できれば全部抜きたいカードです。
《サリアの槍騎兵》から《保護者、リンヴァーラ》の流れは勝勢ですし、《折れた刃、ギセラ》には火力を1枚使わせることができます。
《大天使、アヴァシン》は使いどころが悪くなければ強力ですが、何枚も引きたいカードではありません。リソース勝負になりがちなので、《ウェストヴェイルの修道院》を交換で入れておきましょう。土地が詰まって負けるのも悔しいものです。
相手が遅めの構成ならば、《消えゆく光、ブルーナ》までサイドインして構わないでしょう。
★ コロッサス
有利です。サイドボードからの打ち消し増量はわかりやすく有効です。《断片化》、《儀礼的拒否》、《即時却下》を2枚ずつ入れましょう。抜くカードは、不要そうな除去数枚と、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と《大天使アヴァシン》を1~2枚ずつでしょうか。先手後手で調整してみてください。あまり除去を減らしすぎると、機体にボコボコに殴られます。
★ 霊気池
圧倒的有利なマッチアップです。サイドボードから更に、《断片化》、《儀礼的拒否》、《即時却下》を2枚ずつ入れましょう。抜くカードは、不要そうな除去数枚と、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と《大天使アヴァシン》を1~2枚ずつでしょうか。相手のサイドボード次第では、《反射魔道士》も微妙そうに見えますね。
うっかりギデオン出して、返しに打消し構えながらの霊気池!を許さないようにしましょう。
……だいたいこんな感じ!
いかがだったでしょうか、リクエストにはお答えできたのでしょうか。
サイドボーディングは、基本がしっかりしていないとブレが生じてしまいます。基本というのは、「できるだけ不要牌を有効牌に変える」「サイド後の試合を有利に戦えるようにする」という、ただそれだけのことです。それだけの事ですが、それが思いのほか難しいものです。
現存のトップメタデッキに対しては、自分なりのサイドボーディングを固めて、その入れ替え理由をきっちり説明できるぐらいにはしておきたいですね。いちいちその場で悩んでいたら、いくら時間があっても足りませんし、そもそも一貫性がなく安定しません。
七瀬のサイドボーディングプランを最後まで御覧いただいて、「いやぁ、これは無いな~」と思った方は、ぜひコメント欄に残していただければと思います。それぞれこだわりのチョイスなどあると思いますので、七瀬にもぜひ勉強させてください。「だいたい同じ」なら良いのですけどね。
※あとから見返したら、謎な部分がわりとあったので、何ヵ所か修正しました。申し訳ない!
まずはメインボードの説明から。
● デッキリスト : 「白青フラッシュ」
4 : 《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》 [SOI]
4 : 《無私の霊魂/Selfless Spirit》 [EMN]
4 : 《反射魔道士/Reflector Mage》 [OGW]
4 : 《呪文捕らえ/Spell Queller》 [EMN]
4 : 《大天使、アヴァシン/Archangel Avacyn》 [SOI]
20 creatures
4 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》 [BFZ]
4 planeswalkers
4 : 《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter》 [KLD]
2 : 《鑽火の輝き/Immolating Glare》 [OGW]
2 : 《否認/Negete》 [OGW]
2 : 《停滞の罠/Stasis Snare》 [BFZ]
2 : 《空鯨捕りの一撃/Skywhaler’s Shot》 [KLD]
12 other spells
10 : 《平地/Plains》
6 : 《島/Island》
4 : 《大草原の川/Prairie Stream》 [BFZ]
4 : 《港町/Port Town》 [SOI]
24 lands
2 : 《断片化/Fragmentize》 [KLD]
2 : 《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》 [KLD]
2 : 《神聖な協力/Blessed Alliance》 [EMN]
2 : 《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade》 [EMN]
2 : 《即時却下/Summary Dismissal》 [EMN]
1 : 《サリアの槍騎兵/Thalia’s Lancers》 [EMN]
1 : 《秘密の解明者、ジェイス/Jace, Unraveler of Secrets》 [SOI]
1 : 《保護者、リンヴァーラ/Linvala, the Preserver》 [OGW]
1 : 《消えゆく光、ブルーナ/Bruna, the Fading Light》 [EMN]
1 : 《ウェストヴェイルの修道院/Westvale Abbey》 [SOI]
15 sideboard cards
● 一般的なリストと違う部分:メインボード
2 : 《鑽火の輝き/Immolating Glare》 [OGW]
2 : 《否認/Negete》 [OGW]
2 : 《停滞の罠/Stasis Snare》 [BFZ]
2 : 《空鯨捕りの一撃/Skywhaler’s Shot》 [KLD]
自由枠と言って差し支えのない呪文の選択ですが、個人的には「5マナで2つの呪文」という点。「1ターンにつき1つの呪文」を唱えるだけでは、なかなか不利な状況を覆しにくいものです。そこで七瀬は、2マナ呪文を2種類2枚ずつと、3マナ呪文を2種類2枚ずつという雑なチョイスを試しています。メタゲームや好みに合わせて、好きな呪文を選択すると良いでしょう。なお、最も優先されるべき信頼性の高い除去は《停滞の罠》です。《空鯨捕りの一撃》より優先されるでしょう。
あとは、土地25枚が基本になっているようですが、個人的には、土地めっちゃ引くので24枚が好みです。《ウェストヴェイルの修道院》は入れても1枚までが良いと思います。
● 一般的なリストと違う部分:サイドボード
サイドボードは色々なアプローチがあります。例えば、打ち消し呪文を多めにとってコントロール気味に戦う、といった具合です。ですが、そもそも強いデッキの美しい戦術を、大幅に変える必要があるでしょうか?まぁ、考えてみれば元々はミッドレンジですので、戦術速度を変化させるのは有効だと思います。
ということで、七瀬の場合は、より有効な呪文に入れ替えていくサイドボードディングです。
《断片化/Fragmentize》 [KLD]
《密輸人の回転翼機》を採用しているデッキに対しては2枚採用すべき呪文です。同型に対しては《停滞の罠》を破壊できる点でも価値が高いでしょう。使用頻度は高い呪文ですが、複数枚引いて弱い瞬間もあるので、2枚採用で。
《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》 [KLD]
《断片化》に比べれば重要度は下がりますが、場に出てから対処するのと、打ち消すのとでは違いがあります。特に、欠色の《虚空の粉砕》《呪文萎れ》《変位エルドラージ》といった呪文に対処できるのは、価値があるでしょう。逆に言えば、そのような呪文は個人的にはあまり使いたくないですね。少なくとも対機体アグロでは積極採用したい《儀礼的拒否》は1マナ呪文なので、2枚採用しておきます。
《神聖な協力/Blessed Alliance》 [EMN]
まず2マナ除去というだけで価値があるといえます。次に、対バーンに有効な呪文です。そして何より、「赤緑エネルギー」に対する決定的な呪文です。軽い呪文は2枚採用しておきたいところです。
《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade》 [EMN]
あまりギデオンが活躍できなそうなマッチアップでは、入れ替えで使いたい天使です。
《即時却下/Summary Dismissal》 [EMN]
対エムラクールで決定的な仕事をする呪文。それだけでなく、普通に《大天使アヴァシン》などの重量級呪文をきっちり打ち消せるのは価値あるかと。マナ・コストが重いですが、対エムラのためにもしっかり2枚採用しておきましょう。
《秘密の解明者、ジェイス/Jace, Unraveler of Secrets》 [SOI]
わかりやすくアドバンテージを稼いでくれる優秀なプレインズウォーカー。ゲームを決める仕事ができるので、1枚は採用しておきたいところです。
《サリアの槍騎兵/Thalia’s Lancers》 [EMN]
《保護者、リンヴァーラ/Linvala, the Preserver》 [OGW]
《消えゆく光、ブルーナ/Bruna, the Fading Light》 [EMN]
《ウェストヴェイルの修道院/Westvale Abbey》 [SOI]
重量級の天使は、パワーカード勝負になったときにわかりやすく強力です。それをサーチしてこれる《サリアの槍騎兵》は単体でも強力。《保護者、リンヴァーラ》は不利な展開を簡単にひっくり返す存在感。《消えゆく光、ブルーナ》は《折れた刃、ギセラ》との合わせ技で勝負を決めてくれるでしょう。これらパワーカードにアクセスするために土地を1枚増やすと良いでしょう。メインで土地25枚のデッキが多いですが、今回は24枚に抑えてサイドで調整。
● その他、採用したい呪文
《石の宣告》は、速度のあるデッキに対して有効で、不利な展開を返せる可能性のある呪文です。ですが、テンポと引き換えにディスアドバンテージを被る呪文ですので、今回は入れないでおきます。明らかに強力な呪文ですので、1枚から2枚の採用は視野でしょう。
===================================
◎ ようやく、サイドボーディングプラン
★ 対同型(白青フラッシュ)
<OUT>
4 : 《反射魔道士》
<IN>
1 : 《秘密の解明者、ジェイス》
1 : 《サリアの槍騎兵》
1 : 《保護者、リンヴァーラ》
1 : 《消えゆく光、ブルーナ》
基本的には 無駄になりやすい《反射魔道士》を抜いて、後半戦にも強い構成にします。ただし、完全に抜いてしまうと 《呪文捕らえ》への対処が若干難しくなるため、後手番は悩ましいところです。
2 : 《鑽火の輝き》 ⇒ 2 : 《断片化》
的確に序盤の《密輸人の回転翼機》へ対処できる呪文にします。
1~2 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 ⇒ 1~2 : 《即時却下》
2 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 ⇒ 2 : 《折れた刃、ギセラ》
先手は土地25枚にするため《保護者、リンヴァーラ》と《ウェストヴェイルの修道院》を交代。
後手は土地24枚にするため《平地》と《ウェストヴェイルの修道院》を交代。
相手が呪文萎れ等をサイドインしてくる場合、《儀礼的拒否》を検討。
だいたいこんな感じでしょうか。気をつけたいのは、駆け引きの中でPWを生かされると簡単に決着することと、《無私の霊魂》は《呪文捕らえ》でブロックされると死ぬことでしょうか。あとは、全体的なバランスは大事です(例:打ち消し過多は負けフラグ)。
★ 対黒緑昂揚
2 : 《鑽火の輝き》 ⇒ 2 : 《即時却下》、
4 : 《無私の霊魂》 ⇒ 1 : 《サリアの槍騎兵》、1 : 《秘密の解明者、ジェイス》、1 : 《消えゆく光、ブルーナ》、1 : 《ウェストヴェイルの修道院》
(特に後手のときですが)リリアナでタダで処理される生物は抜いて、エムラ対策と純粋なアド源を入れましょう。2マナ域が著しく減るので、その点には注意。序盤でいかに綺麗にギデオンを出せるか、そして対処されるかされないかで、試合がほぼ決まります。除去が濃い相手には《ウェストヴェイルの修道院》をサイドインして、コプターがやられても、しっかり土地が伸びるようにしておきたいですね。
★ 対機体アグロ
2 : 《否認》 ⇒ 2 : 《神聖な協力》
4 : 《呪文捕らえ》 ⇒ 2 : 《断片化》、2 : 《儀礼的拒否》
2 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 ⇒ 2 : 《折れた刃、ギセラ》
1 : 《大天使、アヴァシン》 ⇒ 1 : 《保護者、リンヴァーラ》
《否認》はPWに対処できる良い呪文ですが、腐るシーンも多いため除去に変えます。
《呪文捕らえ》は弱い瞬間が多いため、小回りのきく呪文に変えます。
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》は《折れた刃、ギセラ》に変えると良いでしょう。
《大天使、アヴァシン》は試合を左右するカードですが、重ね引くと弱いので1枚替え。
★ コントロール
2 : 《鑽火の輝き》 ⇒ 2 : 《即時却下》
2 : 《反射魔道士》 ⇒ 1 : 《秘密の解明者、ジェイス》、1 : 《ウェストヴェイルの修道院》
2 : 《大天使、アヴァシン》 ⇒ 1 : 《サリアの槍騎兵》、1 : 《消えゆく光、ブルーナ》
様子を見ながら、《反射魔道士》を半分サイドアウトします。まぁ、腐っても2/3なので。
相手が欠色呪文を多く使っているようなら、《儀礼的拒否》も効果的でしょう。
《終止符のスフィンクス》は、《即時却下》で追放できてしまいます。ちなみにスフィンクス大先生が場にいらっしゃっても、《呪文捕らえ》と《即時却下》はしっかり有効です。《否認》はもちろん、ゴミクズになります。
★ 黒赤アグロ
2 : 《呪文捕らえ》、2 : 《密輸人の回転翼機》 ⇒ 2 : 《断片化》、2 : 《神聖な協力》
2 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 ⇒ 2 : 《折れた刃、ギセラ》
2 : 《大天使、アヴァシン》 ⇒ 1 : 《サリアの槍騎兵》、1 : 《保護者、リンヴァーラ》
速い相手には《呪文捕らえ》は微妙です。《密輸人の回転翼機》のほうが要らなそうにも見えますが、こちらは2マナで、かつルーティングできる点で優れています。七瀬は特に後手番は《呪文捕らえ》をゴッソリ抜くことが多いですが、不安ならば、2:2でサイドアウトが良いでしょう。
逆に《反射魔道士》は屈指の強さなのでしっかり残しましょう。あとは、ほんのり重めの有効牌を散りばめればOKです。
★ 赤緑エネルギー
1 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》、1 : 《大天使アヴァシン》 ⇒ 2 : 《神聖な協力》
《神聖な協力》はゲームを決定づける可能性が高い呪文ですので、必ず2枚サイドイン。
《即時却下》はエネルギースタックを連続操作してしまうような、怠慢な相手に偶発的に刺さることがありますので、サイドインしても良いかもしれません。
先手番ならゴリ押したほうが速度で勝ることが多いですが、特に後手番では、ソーサリータイミングの4マナは隙が大きく、使いづらいです(返しに痛い目にあう事が非常に多い)。
《呪文捕らえ》を主軸に、上手に戦いたいところですね。
ちなみに、《断片化》と《儀礼的拒否》は、上手にサイドされると腐る可能性が高いです。
★ 対現出
2 : 《鑽火の輝き》、2 : 《空鯨捕りの一撃》 ⇒ 2 : 《断片化》、2 : 《儀礼的拒否》
1 : 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》、1 : 《大天使、アヴァシン》 ⇒ 2 : 《即時却下》
不用意な《安堵の再会》を《否認》あたりで打ち消すことができれば、一気に勝勢です。それがかなわなくても、《儀礼的拒否》と《即時却下》は、相手の多くのキーカードを無に帰すことができるでしょう。また、《断片化》は思わぬところであなたを助けてくれることがあります。
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と《大天使、アヴァシン》はこのマッチで強力ですが、場面によって一長一短なため、1枚ずつのサイドアウトにとどめることをオススメします。
★ バーン
2 : 《鑽火の輝き》 ⇒ 2 : 《神聖な協力》
2 : 《空鯨捕りの一撃》 ⇒ 2 : 《即時却下》
4 : 《無私の霊魂》
⇒ 2 : 《折れた刃、ギセラ》、1 : 《サリアの槍騎兵》、1 : 《保護者、リンヴァーラ》
1 : 《大天使、アヴァシン》 ⇒ 1 : 《ウェストヴェイルの修道院》
《神聖な協力》は対バーンではわかりやすく強力な1枚で、《即時却下》は3ドローを妨害できる可能性があります。
《無私の霊魂》は《稲妻織り》に弱すぎるので、できれば全部抜きたいカードです。
《サリアの槍騎兵》から《保護者、リンヴァーラ》の流れは勝勢ですし、《折れた刃、ギセラ》には火力を1枚使わせることができます。
《大天使、アヴァシン》は使いどころが悪くなければ強力ですが、何枚も引きたいカードではありません。リソース勝負になりがちなので、《ウェストヴェイルの修道院》を交換で入れておきましょう。土地が詰まって負けるのも悔しいものです。
相手が遅めの構成ならば、《消えゆく光、ブルーナ》までサイドインして構わないでしょう。
★ コロッサス
有利です。サイドボードからの打ち消し増量はわかりやすく有効です。《断片化》、《儀礼的拒否》、《即時却下》を2枚ずつ入れましょう。抜くカードは、不要そうな除去数枚と、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と《大天使アヴァシン》を1~2枚ずつでしょうか。先手後手で調整してみてください。あまり除去を減らしすぎると、機体にボコボコに殴られます。
★ 霊気池
圧倒的有利なマッチアップです。サイドボードから更に、《断片化》、《儀礼的拒否》、《即時却下》を2枚ずつ入れましょう。抜くカードは、不要そうな除去数枚と、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と《大天使アヴァシン》を1~2枚ずつでしょうか。相手のサイドボード次第では、《反射魔道士》も微妙そうに見えますね。
うっかりギデオン出して、返しに打消し構えながらの霊気池!を許さないようにしましょう。
……だいたいこんな感じ!
いかがだったでしょうか、リクエストにはお答えできたのでしょうか。
サイドボーディングは、基本がしっかりしていないとブレが生じてしまいます。基本というのは、「できるだけ不要牌を有効牌に変える」「サイド後の試合を有利に戦えるようにする」という、ただそれだけのことです。それだけの事ですが、それが思いのほか難しいものです。
現存のトップメタデッキに対しては、自分なりのサイドボーディングを固めて、その入れ替え理由をきっちり説明できるぐらいにはしておきたいですね。いちいちその場で悩んでいたら、いくら時間があっても足りませんし、そもそも一貫性がなく安定しません。
七瀬のサイドボーディングプランを最後まで御覧いただいて、「いやぁ、これは無いな~」と思った方は、ぜひコメント欄に残していただければと思います。それぞれこだわりのチョイスなどあると思いますので、七瀬にもぜひ勉強させてください。「だいたい同じ」なら良いのですけどね。
コメント
詳細なご説明ありがとうございます。
in/outの考え方を参考にさせていたいただきます。
やはり、環境の理解が大切だなと感じました。
近ければプレイングも学ばせていただきたいところですが、こちらは関西なので残念です。
次のサヒーリジェスカイも楽しみにしていますね!
関西の方なのですね。GP京都はご参加なさるのでしょうか?
来年のGP京都、およびPT京都は参加できるように努力したいところですので、その際に会場でお会いできたらと思います。直近ではGP静岡は参加予定です。ぜひエンジョイマジックしましょう!
もし、お互い京都参加の都合がつくようであれば、ぜひお会いできればと思います。
よろしくお願いします。
サイドに両者を準備してしまうと、合体させることを意識してしまうのですのです。。。
あまり同時にサイドインする機会がなさそうでしたので。
《折れた刃、ギセラ》は単純に、単体性能が良いクリーチャーです。
たまたま墓地にギセラが落ちていたら、ブルーナ出して試合決めにいける、といった認識で大丈夫かと思います。よくある合体のシチュエーションは、同型の後半戦ですかね。
白青フラッシュの形も固まりつつある中、サイドボードにブルーナを取るパターンも少なくなってきました。サイドボードも、メタゲーム次第かとは思います。