※ 今回の内容は、店舗様向けの内容になっております。
※ 個人の意見ですので、その点は予めご理解ください。

今回、Wizardsから企画されたこのイベントですが、試験的とはいえ、ちょっと間違えるとプレイヤーたちの不満のタネになりかねないので、改めて内容を確認していきましょう。

★ スタンダード・ショーダウン
● 目的 : 各店舗におけるスタンダード・コミュニティの成長

● ルール
・ 申請店舗に特製の賞品用ブースターパック 40個
・ 8名以上で認定イベントとして開催(7名以下では不成立)
・ 認定イベント1回につき10個まで配布可能

● 配布優先例
① 全勝したプレイヤー
② 最近復帰したプレイヤー
③ 新規プレイヤー
④ 友人を連れてきたプレイヤー

● 七瀬の要約
認定イベントが成立する人数(8名)以上集まらないとブースターパックを配布できないが認定イベント1回につき10パックまでしか配布できない。
参加者全員に配布する前提のものではない(ここ重要)
店舗側としては、イベントに参加してくれたプレイヤー全員に何かしら配布できるのが好ましいと考えるかと思いますが、そもそも10パックという数から考えるに、参加賞を想定しているものではありません。「全勝したプレイヤー」の部分からわかるように、大会に参加して良い成績をおさめた人にある程度の賞品を、という意味合いでしょう。

今回の目的は「各店舗におけるスタンダード・コミュニティの成長」であり、「常連プレイヤーに対する公平なサービス」ではないのです。

優先配布は、② 復帰/③ 新規/④ 友人を連れてきた プレイヤー
新たなスタンダード・プレイヤーの獲得が目的
最終的に、ブースター・パックの購入者およびFNMやゲームデーなどの大会の参加者を増やすことを目的としています。ですから、久しぶりに来てくれた人や、新規にDCIナンバーを発行してくれた人、そういった人を連れてきてくれたプレイヤーに優先的にパックを配布すべきであり、またその内容をしっかりと告知しなくてはなりません。

成立しなかった場合、余ったブースターパックを勝手に配布してはいけない。
約束を守らない場合はWizardsから厳しい対応があるので注意が必要
残ったパック返却するべきなんでしょうか?処分すべきなんでしょうか?
詳しいことはわかりませんが。このあたりのルールが曖昧なのが、Wizards。


● ケース : 10名参加のスイスドロー3回戦で大会を行いました。
① 全勝したプレイヤー(3-0)は、1名または2名
⇒ これは、およその人数が予測しやすいです。

② 最近復帰したプレイヤー ⇒ 線引きがよくわからないが、久しぶりに来てくれた人
③ 新規プレイヤー ⇒ 最近DCIを発行した/このイベントでDCIを発行した人
④ 友人を連れてきたプレイヤー ⇒ (普段はお店に来ない)友人を連れてきた人
⇒ この②~④の3点に関しては、人数が予測しづらいです。
前述のルールを遵守すると、②~④がひとりもいない場合は、全勝プレイヤーたちが総取りすることになってしまいます。しかし、それもまた、おかしな話ですよね。(ちなみに、2-0のプレイヤーと1-1のプレイヤーが対戦している卓は、全勝にのみ配布を約束していると、2-0のプレイヤーがトスしてもらうという事態が発生してしまいます。)


● 基本的な考え方

①に関して、全勝プレイヤーが不満を持たないためには、2-1と差別化しなくてはなりません。全勝できなかったプレイヤーが不満を持たないためには、全勝プレイヤーに与えすぎてはいけません 。よって「全勝に2パック、残ったパックは2-1に優先配布」がちょうどよい落としどころではないかと。

②~④に関して、項目を見て来てくれたプレイヤーにこたえるには、ある程度のパックをあらかじめ確保しておくべきです。もし確保していたぶんが足りなくなった場合は、次週のイベント参加時に優先的に配布することを約束するとよいでしょう。


● 七瀬の提案

最初に、このようにわけておきます

A : 試合結果での配布 : 5パック確保 (大会の賞品として残しておく)
B : ②~④による配布 : 5パック確保 (受付で最初に配布してしまってもOK)

※ 次のようなアナウンスを入れます (参加者が16名以下の場合)
今回のイベントで配布します特別なパックは、全勝プレイヤー、新規/復帰プレイヤー、そして友人を誘ってきてくれたプレイヤーに優先的に配布されることになっています。ですので、マジックに興味がある人をぜひ、この土曜日の大会に誘ってきてください。
この告知は必ず入れるべきです。目的をハッキリさせることで不満が少なくなります。前日夜に行われているFNMでも、この告知はしていくべきです。
3-0したプレイヤーに2パックをお渡ししまして、新規/復帰プレイヤーには優先的に1パックお渡しします。余ったパックは2-1以上の方に優先的に1パック配布し、残ったパックは、もらえていない人たちでダイスロールをして、大きい目を出した方にお渡しします。
この告知を入れることで、大会に参加した常連プレイヤーの不満が少なくなります。イベントは大会形式であるので、参加したプレイヤーたちは、対戦を楽しみながらも、創意工夫の結果、勝利を目指すべきなのです。


● 七瀬の考えるブースター・パック配布例

参加者8名では、3-0に2パック、2-1に1パックで、合計5パック配布です。
②~④が誰もいない場合は、残る4名に1パックずつ配布して、残り1パックを2位に。
不足の場合は、もらっていない人たちでダイスロールをして決めるとよいでしょう。

参加者16名では、3-0に2パックずつで合計4パック配布です。
②~④が誰もいない場合は、2-1に1パックずつで6パック、合計10パック配布です。
②~④の人に何パックか配布した場合は、残り1~5パックの配布は2-1の人たちでダイスロールをして配布を決めるとよいでしょう。

参加者9~15名では、3-0に2パックで合計2~4パック配布です。
②~④が誰もいない場合は、2-1に1パックずつ配布して、数パックの残りはもらってない人たちでダイスロールをして決めるとよいでしょう。
②~④の人に何パックか配布した場合は、残り1~5パックの配布は2-1の人たちでダイスロールをして配布を決めるとよいでしょう。

※ それ以上の人数が集まった場合は、全勝に1パック以上を保証するに留めましょう。


● 最後に

色々と書きましたが……

各店舗によって好きなように配布して良い、ということになっています。

だからといって、店舗によって差がついてしまうのも考えものです。

「あっちの店舗では全勝した人がめっちゃたくさんパックもらえてズルい」
「そっちの店舗では全勝してもパックがみんなと同じく1パックずつでなんかガッカリ」
「こっちの店舗では友人を連れてきたけどパックもらえなかった……」

私含め、プレイヤーとはワガママなものです。こんな声が出るのは想像に難くありません。
しかし、店舗としてできるだけプレイヤー満足度の高いイベントを企画できれば、それだけ店舗のメリットにつながるものと思います。

そういった考えに賛同してくださる店舗のMTG担当の方の助けになればと思い、今回の記事を書きました。

個人それぞれ色々な考えがあると思いますので、より良いアイデアがある人、今回の提案の欠点に気づいた人、その他意見がある人は、気軽にコメント欄にお書きください。マジックのコミュニティを成長させるために、私も一緒に考えていきたいと思います。

コメント

mrgreed
2016年11月20日7:22

お世話様です。
今回のこのような企画は助かりますよね。店舗側としては普段初心者に丁寧に教えて下さっているプレイヤーの存在はありがたいので恩返しがしやすくなります。

”残ったパック返却するべきなんでしょうか?処分すべきなんでしょうか?”
こういった時は大体処分するべきだとWPN担当から指示をいただきますね。勿論WPN担当に確認をするのが一番です。以前よりはプレリやゲームデーなどのイベントの際に詳しい書類が来るので明確ですが、不明瞭な場合もあるので更に明確になるといいですよね。

七瀬
2016年11月20日14:23

>> mrgreed さん

教えていただき、ありがとうございます。店舗の方も把握できていないことが多いので、あえて書きました。与えられる罰則が厳しい割りには、余ったアイテムの扱いがハッキリしておらず、また適切に(廃棄など)処理している店舗も少ないように思えます。

個人的には、ティーチングキャラバンの在り方をもう少し考え直すと、新規参入層が増えるように思えます。ジュニア層(高校生以下)が多く遊んでいた昔が懐かしいです。

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

この日記について

日記内を検索