今回は実践編として、新セット「霊気紛争」で個人的に一番使いたかったカードである《キランの真意号》を使ったビートダウンを考えてみましょう。

キランの真意号/Heart of Kiran (2)
伝説のアーティファクト — 機体(Vehicle)

飛行、警戒
搭乗3(あなたがコントロールする望む数のクリーチャーを、パワーの合計が3以上になるように選んでタップする:ターン終了時まで、この機体はアーティファクト・クリーチャーになる。)
あなたはキランの真意号の搭乗コストを支払うのではなく、あなたがコントロールするプレインズウォーカー1体の上から忠誠カウンターを1個取り除いてもよい。
4/4

2マナのスペックとは思えないハイスペックな機体です。これを使うにはどうしたらいいでしょうか。

1.パワー3が搭乗する

これは面白い調整だな、と思ったのが、前環境の「白青フラッシュ」に含まれる大抵のクリーチャーがパワー1か2であるのに対して、「白赤機体」や「黒赤アグロ」に含まれるクリーチャーのパワーが3が多い、という点です。ここで線引きをすることで、《キランの真意号》は前者では使えず、後者で使える機体、ということになります。特に《屑鉄場のたかり屋》は使いやすいカードで、乗り手に適役だと思いました。なので、「黒系アグロ」にも採用できるかもしれません。

2.PWでも動かせる

また、PWの忠誠値をコストとして1支払うことでも動かせるので、「白緑トークン」でも動かせる機体です。《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》や《最後の望み、リリアナ》、《サヒーリ・ライ》といった3マナのPWが注目を浴びる訳ですね。

七瀬は最初、黒系のアグロデッキか、ニッサを使ったPWデッキ、サヒーリを使った青赤デッキの3つで、《キランの真意号》を中心としたデッキをつくっていくのが良いかと思いました。

候補から「白赤機体」系を外した理由は以下です。


■ 問題点を挙げる

《キランの真意号》は非常に強いカードですが、いくつかの問題点も含みます。

1.《致命的な一押し》の登場

2.各種アーティファクト対策が刺さる

3.白赤機体系のクリーチャーのタフネスが1だらけ ⇒ リリアナ、バリスタ

いくらハイスペックとはいえ、除去をされてはただの生物。この問題点を解決していかなければなりません。


■ 対応策を挙げる

1に関して、《改革派の結集者》の採用 または 諦める

2は関して、諦める または メタゲーム次第

3に関して、タフネス2以上の生物を優先的に選出する


■ 相性の良い組み合わせを挙げる

① プレインズウォーカー ⇒ ニッサやリリアナ、ギデオンやチャンドラ など
② 《屑鉄場のたかり屋》 ⇒ 黒系が良さそう
③ アーティファクトシナジー ⇒ 《無許可の分解》が強い

このような結果として、「黒赤」「白緑」「青赤」でまとめるのが良さそうだ、という結論に至りました。手持ちのデッキに「黒赤アグロ」があったので、このデッキパーツを中心に組んでみましょう。


■ パーツを並べてみる

《ボーマットの急使/Bomat Courier》 [KLD]
《発明者の見習い/Inventor’s Apprentice》 [KLD]
《ショック/Shock》 [AER]
《致命的な一押し/Fatal Push》 [AER]

《キランの真意号/Heart of Kiran》 [AER]
《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》 [KLD]
《殺戮の先陣/Forerunner of Slaughter》 [BFZ]

《ピア・ナラー/Pia Nalaar》 [KLD]
《無許可の分解/Unlicensed Disintegration》 [KLD]
《速接会の技師/Weldfast Engineer》 [AER]

《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》 [KLD]

この時点で十分な枚数を確保できそうです。


■ これらのパーツをもとにデッキを組む

次回に続きます。

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