《キランの真意号》を使ったアグロデッキを組もう、という前回の内容から、実際に構築したデッキの原型から初期型完成までの流れです。

「黒をベースにしたアグロ」という意味では、「黒青」と「黒緑」も組めそうですが、今回は割愛して「黒赤」と「黒白」に絞って考えていきましょう。

■ 今回のテーマカード
《キランの真意号/Heart of Kiran》 [AER]

■ 黒をベースにしたアグロ向けカード選択
《致命的な一押し/Fatal Push》 [AER]
《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》 [KLD]
《闇の掌握/Grasp of Darkness》 [OGW]
《集団的蛮行/Collective Brutality》 [EMN]
《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》 [EMN]
《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet》 [OGW]
《精神壊しの悪魔/Mindwrack Demon》 [SOI]

■ 優良カード:黒赤アグロの場合
《発明者の見習い/Inventor’s Apprentice》 [KLD]
《ショック/Shock》 [AER]
《ピア・ナラー/Pia Nalaar》 [KLD]
《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》 [KLD]
《ゴブリンの闇住まい/Goblin Dark-Dwellers》 [OGW]
《殺戮の先陣/Forerunner of Slaughter》 [BFZ]
《無許可の分解/Unlicensed Disintegration》 [KLD]
《速接会の技師/Weldfast Engineer》 [AER]
《ボーマットの急使/Bomat Courier》 [KLD]

■ 優良カード:黒白アグロの場合
《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》 [SOI]
《グリフの加護/Gryff’s Boon》 [SOI]
《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar》 [KLD]
《石の宣告/Declaration in Stone》 [SOI]
《無私の霊魂/Selfless Spirit》 [EMN]
《停滞の罠/Stasis Snare》 [BFZ]
《異端聖戦士、サリア/Thalia, Heretic Cathar》 [EMN]
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》 [BFZ]
《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade》 [EMN]
《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn》 [SOI]
《永代巡礼者、アイリ/Ayli, Eternal Pilgrim》 [OGW]
《苦渋の破棄/Anguished Unmaking》 [SOI]


■ 優良カード:他に気になるもの
《歩行バリスタ/Walking Ballista》 [AER]
《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》 [AER]
《高速警備車/Fleetwheel Cruiser》 [KLD]
《領事の旗艦、スカイソブリン/Skysovereign, Consul Flagship》 [KLD]
《現実を砕くもの/Reality Smasher》 [OGW]

とりあえず候補となるカードを書き出すか、あるいはテーブルにふんわり並べていきます。ここではあくまで、デッキのベースになるカードです。

■ デッキ原型の構築 : 点数で見たマナごとに優良カードを並べる

原型の段階は、そのカード単体でも一般的にデッキの主軸となれそうなカードがどれぐらいあるかを重視して、とりあえず並べます。このあとで、穴を埋めてくれるカード、潤滑油になってくれるカード、そういったものがどれぐらい存在するのか、カードプールを見直すことで探していくのです。

① 黒赤アグロ
《発明者の見習い/Inventor’s Apprentice》 [KLD]
《ショック/Shock》 [AER]
《致命的な一押し/Fatal Push》 [AER]
《ボーマットの急使/Bomat Courier》 [KLD]

《キランの真意号/Heart of Kiran》 [AER]
《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》 [KLD]
《殺戮の先陣/Forerunner of Slaughter》 [BFZ]
《集団的蛮行/Collective Brutality》 [EMN]
《闇の掌握/Grasp of Darkness》 [OGW]
《焼夷流/Incendiary Flow》 [EMN]

《ピア・ナラー/Pia Nalaar》 [KLD]
《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》 [EMN]
《無許可の分解/Unlicensed Disintegration》 [KLD]
《速接会の技師/Weldfast Engineer》 [AER]

《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》 [KLD]
《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet》 [OGW]
《精神壊しの悪魔/Mindwrack Demon》 [SOI]


② 黒白アグロ
《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》 [SOI]
《グリフの加護/Gryff’s Boon》 [SOI]
《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar》 [KLD]
《致命的な一押し/Fatal Push》 [AER]

《キランの真意号/Heart of Kiran》 [AER]
《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》 [KLD]
《闇の掌握/Grasp of Darkness》 [OGW]
《集団的蛮行/Collective Brutality》 [EMN]
《石の宣告/Declaration in Stone》 [SOI]
《無私の霊魂/Selfless Spirit》 [EMN]
《永代巡礼者、アイリ/Ayli, Eternal Pilgrim》 [OGW]

《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》 [EMN]
《停滞の罠/Stasis Snare》 [BFZ]
《異端聖戦士、サリア/Thalia, Heretic Cathar》 [EMN]
《苦渋の破棄/Anguished Unmaking》 [SOI]

《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet》 [OGW]
《精神壊しの悪魔/Mindwrack Demon》 [SOI]
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》 [BFZ]
《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade》 [EMN]

《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn》 [SOI]

とりあえずこの中でシナジーを形成する「相性の良いカード」の組み合わせを探し、「カードパワーが高いもの」を中心にカードを絞っていきます。

今回は「アグロ」ですので、できる限り1ターン目からの「ブン回り」を考えます。この流れで動けたら強い、という動きです。この動きのなるべく中心に《キランの真意号》を置いて考えましょう。

① 黒赤アグロ
《発明者の見習い/Inventor’s Apprentice》 [KLD]

《キランの真意号/Heart of Kiran》 [AER]
《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》 [KLD]

《ピア・ナラー/Pia Nalaar》 [KLD]
《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》 [EMN]
《速接会の技師/Weldfast Engineer》 [AER]
《無許可の分解/Unlicensed Disintegration》 [KLD]

《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》 [KLD]


② 黒白アグロ
《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar》 [KLD]

《キランの真意号/Heart of Kiran》 [AER]
《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》 [KLD]

上記生物、あるいは《スレイベンの検査官》+《無私の霊魂》など
《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》 [EMN]
《異端聖戦士、サリア/Thalia, Heretic Cathar》 [EMN]
《苦渋の破棄/Anguished Unmaking》 [SOI]

《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》 [BFZ]

「なかなかいい動きだなー」と自分が思った流れがあったら、その動きを太くしたいので、これらのカードを主軸(多めに採用)としてデッキを構築していきます。

書いてる途中で、これは「黒緑」でも組めそう、など考えていますが、その場合は《キランの真意号》は4枚採用にはならず、2枚程度採用して航空戦力を補うような使い方になるかなーと。

土地の枚数は4マナまで伸ばすなら24枚前後がよいかと。バランスはあとで考えましょう。

さて、ふんわりと枚数を決めたら、叩き台となる「原案」レシピの完成です。枚数とかは正直あんまり考えてません。

原案:黒赤アグロ
4 《ボーマットの急使/Bomat Courier》 [KLD]
4 《発明者の見習い/Inventor’s Apprentice》 [KLD]
4 《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》 [KLD]
2 《殺戮の先陣/Forerunner of Slaughter》 [BFZ]
2 《ピア・ナラー/Pia Nalaar》 [KLD]
4 《速接会の技師/Weldfast Engineer》 [AER]
―― Creatures (20)

0 《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》 [EMN]
3 《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》 [KLD]
―― Planeswalkers (3)

1 《ショック/Shock》 [AER]
4 《致命的な一押し/Fatal Push》 [AER]
4 《キランの真意号/Heart of Kiran》 [AER]
0 《闇の掌握/Grasp of Darkness》 [OGW]
0 《焼夷流/Incendiary Flow》 [EMN]
4 《無許可の分解/Unlicensed Disintegration》 [KLD]
0 《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》 [AER]
0 《高速警備車/Fleetwheel Cruiser》 [KLD]
1 《領事の旗艦、スカイソブリン/Skysovereign, Consul Flagship》 [KLD]
―― Spells (14)

―― lands (23)

原案:黒白アグロ
4 《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》 [SOI]
4 《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar》 [KLD]
4 《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》 [KLD]
2 《無私の霊魂/Selfless Spirit》 [EMN]
0 《永代巡礼者、アイリ/Ayli, Eternal Pilgrim》 [OGW]
3 《異端聖戦士、サリア/Thalia, Heretic Cathar》 [EMN]
2 《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn》 [SOI]
―― Creatures (19)

3 《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》 [EMN]
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》 [BFZ]
―― Planeswalkers (6)

4 《致命的な一押し/Fatal Push》 [AER]
4 《キランの真意号/Heart of Kiran》 [AER]
0 《石の宣告/Declaration in Stone》 [SOI]
0 《闇の掌握/Grasp of Darkness》 [OGW]
4 《苦渋の破棄/Anguished Unmaking》 [SOI]
0 《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》 [AER]
0 《高速警備車/Fleetwheel Cruiser》 [KLD]
0 《領事の旗艦、スカイソブリン/Skysovereign, Consul Flagship》 [KLD]
―― Spells (12)

―― lands (23)

なんだか無難なデッキになってつまらないかもしれませんが、今回のデッキは「グッドスタッフ」という考え方に近いデッキ構築方法であり、面白いアイデアには欠けてると思います。面白いデッキというのは、面白いアイデアから始まるものなので、組み合わせアイデア先行ならまた違った原案になります。七瀬はこういった作り方をするプレイヤーというだけなので、あくまで参考までに。

■ デッキをつくっていて思いついたふんわりアイデア(電波)
《不死の援護者、ヤヘンニ/Yahenni, Undying Partisan》といったハスクがいる状態で、《カーリ・ゼヴの巧技/Kari Zev’s Expertise》から《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》など2マナ生物
《キランの真意号/Heart of Kiran》や《無私の霊魂/Selfless Spirit》を《改革派の結集者/Renegade Rallier》で戦場に戻す(墓地に「誓い」シリーズを送れるならそれもアリ)。

電波を受信したら、そのアイデアをもとにデッキをつくるか、それともデッキに組み込むかすると良いでしょう。

■ 調整という名の構築

原案レシピが出来上がったら、他の候補カードをすべてサイドボードとして、実際に回してみます。ここでいうサイドボードというのは、特定のデッキに対するメタカードではなく、候補になるカードのことです。ひとり回しでもいいですし、誰かと対戦しながらだと尚良いでしょう。段々と問題点がわかってきたり、増やしたい、減らしたい、こういうカードがあればいいのになぁ、などなど。そういった中で初期案レシピが完成し、あとは他の流行デッキとの兼ね合いで採用されるカードや枚数が変化していくことになります。

調整の部分はかなり大事になりますが、この段階に移行する過程を次のように考えています。
★ デッキアイデア出し
http://infiniteblue.diarynote.jp/201701230752374812/
① 色ごとの主力パーツ、色組み合わせごとの主力パーツを列挙する
② 新セットや旧セットの「強いカード」のシナジー形成を意識する
③ カードプールを全て見直す

★ 原案レシピの作成
http://infiniteblue.diarynote.jp/201701230752516632/
① 問題点・対応策を挙げる
② 相性の良い組み合わせを挙げる
③ パーツを並べてみる

原案デッキ完成!

★ デッキの調整
※調整のやり方はたまに日記で書いているような内容です。

実際の手順は今回の記事の通りです。やってるうちにだんだん環境にある代表的なカードを覚えてくるので、作成時間は短く済むようになります。デッキの完成度は叩き台であればよいのであまり問われません。「オリジナルクソデッキ量産」は、基本的にここまでの過程の繰り返しです。

人によって楽しみ方はそれぞれです。ここまでの原案構築が楽しくてしょうがない人もいれば、原案を実戦デッキに仕上げていく調整が楽しい人もいます。ある程度の完成度に仕上がったデッキを調整する人が楽しい人もいれば、完成されたデッキで遊ぶのが楽しい人もいます。

やり方は色々あるとは思いますが、もし時間が許すなら、今回紹介したようなアイデア出し、原案の構築を試してもらえると、スタンダードをより楽しんでもらえると思いますし、ぎゃざについての地力がついていくと思います。

この過程を十分に経験済みな方が多いかと思いますが、もしあまりやったことがないという人がいたら、オススメしたいところです。

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